ファイアーエムブレムエンゲージ 遭遇戦マップの育成有用度評価

ファイアーエムブレムの新作「エンゲージ」では、キャラ育成を自由に行える遭遇戦が実装されています。しかし、全ての敵が一斉に突撃してくるという遭遇戦の仕様上、低レベルキャラの育成をじっくり行うような余裕はありません。結果、遭遇戦に挑んでもエースキャラばかり育ち、育成したかったキャラは一軍からさらに置いて行かれる、という負のループに。

そこで、どのマップの遭遇戦を選べば、育成の遅れたキャラのレベリングという目的が達成できるのかを評価し、各マップをSABCDの5段階で採点していきます。

  • S:育成の遅れたユニットが、容易に育成可能な優良マップ。
  • A:育成の遅れたユニットを、複数の介護ユニットを使って育成可能なマップ。
  • B:育成は可能だが、面倒な手順やアイテムの消耗を求められるマップ。
  • C:強ユニットで突破するだけになる、育成に使わない方が良いマップ。
  • D:強ユニットでも突破自体が困難な、存在意義の分からぬマップ。

なお、弱ユニットを一軍に追い付かせたくなるタイミングは中盤までかと思いますので*1、20章開始まででも挑戦しやすい、元々の推奨レベルが上級Lv7以下のマップに限定して評価します。

また、育成したい弱ユニットが複数人おり、一軍と力を合わせれば毎ターン3〜4体の敵は撃破可能、といった戦力具合を想定します。

 

フルルの風車村 : S

川に分断された区画に、5人ずつユニットが初期配置されるマップ。右上の島に篭ることができれば、唯一の侵入経路である橋を壁役で塞ぎながら、落ち着いて育成が行えます。

橋を塞ぐユニットは、武器を外した回避壁がベスト。特に、竜脈「霧」+ゼルコバが頼りになります。育成対象のユニットは、その後ろの茂みから間接武器で敵を攻撃。リュールを添えてダメージをアップさせたり、セアダスで再行動させたりと、サポートユニットも欠かせません。

但し、右上の島の初期配置は5人のみのため、サポートに回せる人員は不足しがち。飛行ユニットを右下の初期配置に置いておき、川を越えて合流させ、手数を増やしたいところです。

非常に優秀なマップなのですが、遭遇戦発生率がどういうわけか低く*2、必然的に他の優良マップを開拓する必要が出てきます。

 

フィレネ城 : C

初期配置は広間の中央であり、敵の包囲突撃を受けてしまうマップ。本編では扉や壊れる壁のお陰で敵の分断が図りやすかったのですが、遭遇戦では障害物が全て破壊された状態からスタートし、工夫の余地がありません。

脆いユニットを守り切るのが難しく、育成には適していません。

 

茶畑の里 : S 

初期位置は右上の茶畑の内部で、出撃枠は8人。茶畑への侵入経路は下・左・左上の3箇所に限定され、守りやすい地形です。かつ、左上から入ってくる敵は1,2体程度のため、残り2箇所の防御に専念すれば、安定して戦えます。

左の1マス通路を壁役で堰き止めれば、落ち着いて育成が可能。もしくは、下の侵入経路には茂みがあるため、ここにユニットを乗せて育成してもOK。

 

峠の集落 : A

初期配置は、本編でボスが鎮座していた地点。下の3マス通路と、右の塀から来る1マス通路を塞げば、引きこもり態勢が出来上がります。この状態であれば、安定して経験値稼ぎが可能。下から迫ってくるエルサンダー持ちセイジは危険なので、リンの流星群など遠隔攻撃で処分しておきたいところ。

一定確率で金の異形兵が出現し、暗闇マップ化します。遭遇戦の暗闇マップの中では戦いやすい部類なので、金策のために挑戦するのも悪くありません。

 

盗賊団のアジト : A

初期位置から上に移動し、本編でボスが鎮座していた小部屋に入り込めば、籠城の態勢を取れます。入り口の3マス通路を壁役で防げば、基本的には安全。

引きこもり態勢の構築はスムーズですが、敵に重装兵が出現しやすいため、物理系兵種の育成には難儀します。

 

グランスール大橋 : D

空中だらけの地形で、一斉にドラゴンナイトグリフォンナイトが突撃してくるという、阿鼻叫喚のマップ。斧持ちのドラゴンナイトは攻撃力が非常に高く、しっかり育成した前衛職ですら複数回受けるのは危険。当然、弱いユニットが狙われれば即死です。敵の進軍を阻止できる障害物や防御地形も乏しく、育成には全然向きません。ISのレベルデザイナーは、何を考えてこのマップを作成したのでしょうか?

 

ロディア城 : C

開けた大広間に立たされ、敵の全軍突撃を受けるマップ。左右に狭い通路はありますが、後衛ユニットを十分に格納できるだけのスペースが無く、窮屈な戦いに。低レベルユニットを満足に稼がせることは困難です。

 

国境の砦 : A

マップ右上角の茂み付近で敵を迎撃する態勢に入れば、落ち着いて戦闘が行えます。前衛ユニットを茂みの上に立たせて敵を堰き止め、その隙に育てたいユニットで敵を撃破。

岩を飛び越えて襲って来る敵の飛行兵が危険なので、長弓や流星群を撃てるユニットを迎撃用に用意しておきたいところ。

 

デスタン大教会 : B

難易度の高いマップですが、頑張れば育成は一応可能。

まず、初期位置は敵に包囲されていて危険ですので、戦闘開始とともに上の敵を全滅させます。そのまま、最上部に篭り、長椅子の間の3マス通路を壁役で封鎖。カムイの龍脈で霧や土柱を張りつつ、敵の攻撃に耐えます。敵の飛行兵とエルサンダー持ちは、危険なので優先的に排除。その隙に、育成したいユニットで後衛から敵を倒したり、ミカヤやベレトのエンゲージ技で経験値を稼いだり、という算段。

金の異形兵が出現しやすいマップであり、金策にも使えなくはありません。

 

影の原野 : B

敵が全員飛行兵という、難易度の高いマップ。一方で、点在する茂みが防御に使いやすいため、コツを掴めば安定して突破できるようになります。

初期配置は縦に長く分散していますが、最北のユニットは敵に集中攻撃されやすく危険なため、上1〜2個の出撃枠は使わない方が無難。戦闘開始直後は、全員で右下か左下の森に入り、迎撃体制を整えます。後は、前衛に回避盾を置いて敵の攻撃を受け止め、後衛から育成したいユニットで倒す、の繰り返し。敵は間接攻撃を持たないユニットが多いため、後衛を守りやすいマップです。

 

トゥーラ砂漠 : A

本編では味方の初期配置が分散していましたが、遭遇戦では左下に固まっているという、有難いマップ。壁役で敵を流砂に嵌め、移動力が落ちた所を弱ユニットで複数ターンかけて嬲る、といった作戦が可能です。

但し、流砂に囚われない飛行兵や、機動力のあるウルフナイトなどの敵兵種が出現しやすく、クリア難易度は高め。まずは、危険な敵兵種を先んじて処理することが重要です。

 

オアシスの里 : C

本編では障害物が多く防御に適したマップでしたが、遭遇戦では障害物が全て破壊された焼け野原からスタート。だだっ広い地形で大量の飛行兵に包囲されるという、難マップに変貌しています。

ここの遭遇戦はスルーした方が無難でしょう。

 

ソルム城 : S

スタート位置が玉座の間であり、入り口の3マス通路を塞げば籠城体制がスムーズに構築可能。かつ、マップが広大であるため、突撃型の敵兵が徐々に玉座の間に集結する構図となりやすく、比較的ゆっくり敵を迎撃できます。出撃人数も12人と豊富なため、一気に複数人の育成ができ、ユニット同士の支援レベル稼ぎにも有用。

また、このマップでの遭遇戦は「訓練」扱いであるため、マップクリア後に一律経験値30と2000Gが与えられるのも美味しい点。

 

北の城塞 : D

初期位置が4人小隊×3箇所に分断されている上、そのほとんどが瘴気の真っただ中とという、正気を疑うマップ。1つの小隊にカムイを持たせれば、龍脈で瘴気を掃除して生き残れはしますが、他の小隊は全滅必至。当然、弱ユニットを育成する余裕などありません。ISは本当にテストプレイをしたんでしょうか

 

紺碧海岸 : C

開けた海のど真ん中に立たされ、敵兵の一斉突撃に晒されるマップ。本編では少なかった飛行兵が、遭遇戦では多めに配置されており、海を越えて襲ってくるのが嫌らしい点。

マップ中央で戦い続けるのは危険なため、右か左に軍を寄せたい所ですが、移動中に潮が満ちると自軍が分断されてピンチに。安定した勝ちパターンを作りづらい難マップです。

 

フルルの港 : B

防御に適した狭い通路や回避地形に乏しく、初期位置に瘴気まである難マップ。但し、マップが広大であるゆえに敵が分散しているため、稼ぎが行えなくもありません。

まずは初期位置付近の瘴気をカムイで撤去し、壁役を並べて迎撃体制を敷きます。敵が毎ターン3〜4人の割合で襲ってくるため、その人数を毎ターン捌くだけの火力があれば、安定してクリアが可能です。余裕があるときに敵を削り残して、弱ユニット用のエサを作るのも忘れずに。

時々、敵がダンゴになって6〜7体一気に突撃してくる場合があり、捌き切れなくなることも。そういった場合は、カムイの竜穿砲+呪縛で動きを止め、次のターンまでにゆっくり対処すると良いでしょう。

 

ルシオン航路 : C

左右の船に自軍が分断され、かつ両方の初期配置が敵に包囲されているという、嫌がらせとしか思えないマップ。海上から突撃してくる敵の飛行兵や、中央の船から飛んでくる火炎砲も脅威。

 

ジーヴル港 : D

初期配置が3箇所に分断されており、かつ瘴気のど真ん中。その上、周りは開けた広場であり、防御に役立つ地形も無いという、鬼畜マップ。突破させる気が一切感じられない、狂気のマップです。

 

神々の闘技場 : D

一切の障害物が存在しないだだっ広い空間で、敵の全軍突撃を受けるマップ。その上、自軍は4人×2部隊に分断されてスタート。この少人数では、弱いユニットを守るための肉壁を作ることもできません。育成には微塵も向かないマップです。

 

疾風の草原 : A

自軍の初期位置は3部隊に分けられてスタート。一見戦いづらそうに見えますが、それぞれの初期位置は10マス程度しか離れていないため、合流は簡単です。また、突撃してくる飛行系を処理してしまえば、あとは壁役で橋を堰き止めて、敵の騎兵を詰まらせることが可能。騎兵は、育成対象の弱いユニットでゆっくり料理しましょう。

飛行兵撃破要員と騎兵撃破要員の両方をレベリングできるマップと考えれば、有用度は高めです。

 

希望の砦 : C

南北5人ずつに自軍が分断された状態でスタート。特に北側は、身を守りやすい地形が存在せず、生存が困難です。南側の5人だけ出撃させ、右下角の小部屋に籠るのが一番安定しますが、少人数ゆえ育成対象ユニットの介護に人員を割けないのが難点。レベリングには不向きなマップです。

 

聖なる墓所 : A

初期位置の左右の2マス通路を塞げば籠城体制が完成するという、優秀なマップ。最初に飛来する飛行兵さえ処理してしまえば、あとは安定して戦いを続けることができます。2マス通路を塞ぐキャラは猛攻に晒されてしまうため、育成の進んだアーマーや回避壁を4人用意するのを忘れずに。

 

光と闇の大河 : D

敵が全員飛行兵である上、身を隠せる障害物や地形もほとんど無い、気の狂ったマップ。初期位置付近で穴熊の陣形を組もうにも、裏には飛行兵しか進入できない岩場があるため、敵に陣形の裏側を容易に突かれる形に。弱いユニットを守り切る余裕はとてもありません。

定期的に、このような遭遇戦の存在意義と逆行する無理ゲーマップが登場する本作。ISも悪ふざけが過ぎると思います

 

運命の別れ道 : C

浅瀬で区切られたエリア同士が橋で繋がっているマップ。一見、橋を塞げば敵の進軍を食い止められそうに見えますが、敵は浅瀬を回り込んで自軍の後衛を狙いに来ます。その上、敵の飛行兵も6~7体出現し、浅瀬を飛び越えて襲ってくるため、戦いは熾烈を極めます。犠牲者を出さないためには、襲来する敵を同じ速度で処理するしかありません。

結果として、5ターンほどで決着がつく短期決戦となり、弱ユニットを育成している余裕はありません。

 

まとめ

FEエンゲージの遭遇戦には、「フルルの風車村」「茶畑の里」「ソルム城」などの育成に適した優良マップもあれば、「グランスール大橋」「ジーヴル港」「光と闇の大河」といった育成させる気の感じられないマップもあります。使いやすいマップを見分けて挑戦していきたい所です。

*1:終盤は、今いる一軍のメンバー内で戦い抜いた方が良い

*2:筆者のROMでは、フルルの風車村の遭遇戦が発生したのは、この3か月でたった1度でした。運が悪いんでしょうか?

ファイアーエムブレムエンゲージ 攻略メモ

ファイアーエムブレム エンゲージ」の、難易度ハードでの初見攻略時のプレイメモを書いていきます。

 

1章「目覚め」

リュールとヴァンドレで茂みに入り、敵を迎撃。ヴァンドレで削ってリュールでトドメ、を繰り返す。

 

2章「神竜王ルミエル」

一度ルミエルを倒すと、マップ上部にHP満タンで復活。この際、シグルドの指輪を装備して移動+5となるため、移動範囲が広く危険。加えて、リュールはナイトキラーで有利を取られるため、囮役として使えない。。ヴァンドレで誘き寄せて全員で叩く。

 

3章「襲撃者」

敵のペガサスナイトは瓦礫を飛び越えて進軍してくるため、周囲を包囲されやすい。瓦礫の少ない左下角で固まって迎撃すると安全。

 

4章「花の風車村」

最初の難関。孤立しているルイは魔法で確定1発、クロエは弓で確定一発のため、速やかに救援に向かう。

救援ルートは右回りと上回りがあるが、上回りの方が道も広くて近い。エースキャラにシグルドの指輪を装備させ、エンゲージの移動+5を活かして前線に出し、ルイ&クロエ側の敵を引き付ける。セリカの指輪のワープライナも救援に有効だが、1ターン目から敵陣に突撃させるとセリーヌのHPが持たないため、2~3ターン待つべき。

訪問地点を破壊するのは、マップ上から出現する増援の蛮族1体のみ。この敵を待ち構えて倒してしまえば、後は民家訪問を急ぐ必要はない。

 

5章「王城奪還」

宝物庫を狙うシーフがマップ右に1体配置されている。1ターン目にワープライナと「移動+5」を駆使して、シーフとその付近の敵を片付けてしまいたい。

ボスの部屋からは増援が湧くため、宝物庫に引き篭もって戦うと安全。

 

外伝「大器晩成」

友軍が邪魔なマップ。特にショーンは、HPの減ったユニットを回復するように行動するため、わざと傷ついたユニットを後方に配置して前線から遠ざけたい。あとは、村人が死なないように回復しつつ、リュールでジャンを仲間にする。村を狙う蛮族1体を倒すのも忘れずに。

診療所右下の不動型のソードナイトを残しておけば、ゆっくりと稼ぎができる。ソードナイトにわざと殴られ、それを杖キャラで回復...、とすれば杖キャラの経験値やSPの稼ぎが可能。ジャンのレベルは、ある程度ここで上げておきたい。

 

6章「奪われた指輪」

リュールとユナカの別動隊と、本隊との2部隊に分断される暗闇マップ。別動隊は、ユナカが茂みからシャインを撃って、視界を確保しながら進む。

本隊は、敵の射程3武器である長弓とシャインを最優先で潰しながら進む。暗闇から弓兵が飛び出してくる場合もあるため、クロエは前線に出し過ぎない。

 

外伝「秘密の行商人」

左右に分割された2部隊で、それぞれシーフを追いかけるという、テクニカルなマップ。シーフは中央下の宝箱を開けた後、下の鍵付き扉を開けて脱出しようとするため、扉付近で迎撃すれば良い。例によって、ワープライナと迅走を活用する。

仕事が忙しいマップなので、7章で仲間や武器を充実させてから挑んだ方がやりやすい。

 

7章「闇の紋章士」

ボスのオルテンシアの処理が厄介。初期装備のエルファイアーは痛いが、スタルークを囮にして誘き寄せると、反撃を嫌ってノーブルレイピアに持ち替えてくれる。この隙に、槍でブレイクするなり弓で特効を狙うなりして集中攻撃する。

取り巻きの臣下も倒そうとすると大変だが、弓特効が効いて経験値も美味しいロサードは倒しておきたい。オルテンシアとロサードの間に連携ユニットを立たせておくと、両方にチェインアタックが入るのでオススメ。ロサード撃破で鋼の斧がドロップ。

 

8章「勇ましき王国」

自軍を無視して防衛地点を目指す嫌らしいペガサスナイトが出現するため、弓兵は優先的に出撃させたい。

ボスのアイビーは、スキル「換装」のせいで相性有利を取れない強敵。逆に、剣・槍で攻撃すると、マスターランスやキラーアクスに換装され、確実に相性不利となる。近接武器には頼らず、長弓やサンダーで射程外からチクチク削るのがオススメ。事前に短剣で毒を入れておくと更にgood。

 

9章「激突」

稼ぎマップ。ジェーデさえ助けてしまえば、後は迎撃型の敵ばかりで、時間を気にせず進軍できる。アクスアーマーやランスアーマーは格好の獲物であり、指輪を装備させたキャラに物理攻撃でチクチクさせれば、ゆっくりと経験値&支援レベル&SP稼ぎができる。

 

10章「邪竜ソンブル」

9章とは打って変わって難易度の高いマップ。

序盤は、ロサードとゴルドマリーの突撃を凌ぎつつ、宝を狙うシーフを倒す。シーフはマップ右から出現して左端に抜けていくため、離脱直前の所を狩れるように全軍を左に動かす。マップ中央から魔法砲台で狙われるが、危険範囲に魔防の高いユニットを入れて受け切り、弾切れに追い込む。

次に対峙するオルテンシアが非常に厄介。所持しているエンゲージ武器「ルーン」は、速さの2倍をダメージを加算する仕様。これにより、攻撃力は驚異の49となり、受け切れるユニットは存在しない。対策としては、一度囮役でフリーズを受けた後、ルーンの届かない位置から回復役でレストを使い、囮を逃がす。この場合、回復役は敵ターンににオルテンシアのエルファイアーと、取り巻きのソードペガサスの攻撃を受けてしまうため、ジャンなど耐久の高いユニットを起用し耐える。そのまま、次ターンにオルテンシアと取り巻きを全滅させる。

奥の間に居るモリオンは、射程10の「流星群」が脅威。セリーヌやシトリニカのような低守備ユニットは当たれば即死なので、危険範囲から逃がすようにする。

 

 

 

 

以下、随時更新していきます。

 

ファイアーエムブレム風花雪月 学級別キャラクターポジション

ファイアーエムブレム 風花雪月」で仲間になるユニットは、主に黒鷲の学級青獅子の学級金鹿の学級セイロス聖教会の4つの勢力に所属しています。この4つの勢力は、同じようなポジションのキャラクターで構成されているようだということに、プレイヤーなら勘づくことと思います。

例えば、エーデルガルトは黒鷲の学級の級長です。同じく、各勢力のまとめ役としては、ディミトリクロードセテスがこのポジションに相当します。勢力内の立場や関係性で括ったポジショニングを、以下では「人間関係別ポジション」と呼びます。

また、エーデルガルトは重装技能が伸びやすく、壁役運用に適しています。同じく、各勢力で壁役に向いたユニットとしては、ドゥドゥーラファエルアロイスがこのポジションに相当します。戦いでの役割で括ったポジショニングを、以下では「戦闘性能別ポジション」と呼びます。

本作では、「人間関係別ポジション」で括ったメンバーと「戦闘性能別ポジション」で括ったメンバーが可能な限り被らないよう工夫がされている様子であり、これによって個性豊かなキャラクターが生まれています。そこで、各ポジション別のキャラクターをまとめてみました。

 

人間関係別ポジション

級長&腹心

各勢力の最重要ポジションは、まとめ役である「級長」です。

エーデルガルト・ディミトリ・クロードは各国家の次期指導者であり、リーダーシップと権力を兼ね備えています。セイロス聖教会でこのポジションに当たるのは、銀雪の章で級長的役割を担うセテスでしょう。

 

また、各勢力には、級長に対して非常に協力的なメンバーが居ます。級長の人望を表現するという役目を担う、重要キャラたちです。

ヒューベルトは帝国の宮内卿であり、エーデルガルトの指示を忠実に遂行する名臣です。

ドゥドゥーはディミトリに命を救われた過去があり、主君の盾として彼に仕える忠義の男。

クロードにはこの2人のような忠臣は居ませんが、強いて言えばヒルがこのポジションでしょう*1。彼女はクロードの野望を全く理解していないにも関わらず、何故か彼に協力的であり、帝国ルートでは唯一クロードを絶対に裏切らない金鹿生徒です。

セテスについては、娘のフレンが最もかかわりの深いキャラと言えるでしょう。

 

ライバル

腹心ポジションのキャラは、級長に対して好意的なイエスマンでした。しかし、級長に従順なキャラばかり登場するというのも退屈です。そこで重要になってくるのが、級長に対してノーを突き付けられるライバル的人物です。彼らは級長と切磋琢磨して成長し、ドラマを生んでくれます。

フェルディナントは、七貴族の変で皇帝から権力を奪った宰相家の嫡子であり、エーデルガルトの生まれながらのライバルと言えます。

フェリクスは、ファーガスでは王家に次ぐ名門フラルダリウス家の出身であり、ディミトリに対して棘のある態度を取る皮肉屋です。

ローレンツは、根は愛国者ですがクロードとは方向性が合わず、度々意見が衝突します。クロード死亡ルートではレスターの代表になるという実力者です。

セイロス聖教会の人間関係は各教室とは異なるため、判断は難しい所ですが、セテスと相反する思想を持つ人物として挙げられるのはレアでしょう。彼女は、「真祖を復活させる」「母の仇を討つ」という目的で戦う人物ですが、どちらの行動原理もセテスからはやんわり反対を受けています。

 

親友(積極的&控え目)

腹心・ライバルポジションのキャラは、いずれも級長と強い関りを持っています。しかし、全ての人間関係が級長を中心に展開されてしまうと、物語として深みがありません。そこで、級長が関わらない人間関係の核として、互いに親密な関係の2人組が各勢力に存在しています。

カスパルリンハルトは、ともに帝国の七貴族の子であり、昔から互いの家を訪れたり遊びに出かけたりしていた幼馴染です。性格は正反対かつ、父親同士も犬猿の仲として有名であるにも関わらず、彼ら2人は仲良しという点が面白いところ。

メルセデスアネットは、ともに王都フェルディアの魔道学校に通っていた旧友であり、互いに「アン」「メーチェ」と呼び合う親密な仲です。ペアエンドでは2人で余生を過ごすという、ほとんど家族同然の付き合いとなります。

イグナーツラファエルは、ともに同盟の豪商の生まれであり、幼い頃から家族ぐるみの付き合いをしていました。過去の事件について負い目を感じているイグナーツを、ラファエルが明るく激励するという、ハートフルストーリーが見所です。

シャミアカトリーヌは、ダグザの傭兵とカロン伯女という全く異なる出自ながら、共闘する内に互いを相棒として信頼し合う関係になった2人です。女性同士で支援A+が組め、同性婚エンドも用意されているという親密ぶり。

親友ペアの性格ですが、一人は2人の仲をグイグイ引っ張る陽気な人物であり、もう一人はその後に付いていく控え目orクールな人物となっています。上の画像では、前者を上段、後者を下段に載せています。

 

貧しい出自

ここまでのキャラは、貴族や豪商の子弟といった、裕福なバックグラウンドを持っていました。しかし、上流階級の生活ばかりでなく、庶民の暮らしも描いてこそ、プレイヤーに広大な世界観を実感させられるというもの。そこで登場するのが、今までとは対照的な、貧しい生まれのキャラクター達です。

ドロテアは、現在でこそ歌姫として社交界で貴族と肩を並べる身分であるものの、その出自は貧民街の孤児です。名家出身揃いの黒鷲の学級の中で、平民の生活をプレイヤーに痛感させる重要な役割を持ちます。

アッシュは、現在は王国貴族であるロナート卿の養子ですが、元々の生まれは酒場の子です。貧しい毎日を生き抜くために、姉妹とともに盗みを働いていたという、今作の盗賊枠。優雅な生まれの貴族とは対極的な過去を持ちます。

レオニーは、同盟の一集落であるサウィン村の猟師の娘。士官学校の高額な入学金を賄うため、村中の人に借金をしたという苦学生です。

ツィリルは、パルミラ出身の少年であり、同盟との戦いに巻き込まれた戦災孤児。その後、ゴネリル家の使用人として働いたのち、今ではレアに拾われ従者となっています。

 

問題児&模範生

今作は、教師となって教え子を指導する、学園育成シミュレーションゲームです。現実の学級経営では、指導に手の掛かる困った生徒や、逆に全く手の掛からない優秀な生徒など、色々な生徒を一緒くたに受け持ちます。彼らをいかに平等に教え導けるかが、教師の腕の見せ所。こういった両極端のキャラが居ると、手のかかる子が見事成長していく過程を描けたり、優等生ならではの悩みを描写できたり、といったように学園ドラマに幅が生まれます。

ベルナデッタは、引き籠りかつ被害妄想が激しいという困った子。少し手の掛かる生徒であるが故に、ちょくちょく様子を見に行きたくなってしまいます。

対してペトラは、留学先であるフォドラの文化を吸収すべく学業に邁進する真面目なキャラクターです。支援会話では、手紙を書くためにフォドラの古文を自学するほどの勉強家であり、全く手の掛からない優秀な生徒です。

シルヴァンは、女性関係にだらしがなく、幼馴染のイングリットから「問題児」と呼ばれる人物です。チャラ男キャラは、FEの伝統的な困り者ポジションです。

対するイングリットは、そんなシルヴァンのお目付け役となってくれる真面目な生徒です。素行に問題のある生徒を注意する、風紀委員的な一面を持ちます。

マリアンヌは、口数が少なく自己否定的で、人との関わりも避けがちなキャラ。見ていて心配になる生徒であり、彼女がいかに成長していくのか、目が離せなくなります。

対するリシテアは、勤勉かつ成績優秀で、学業上は何の心配もないキャラ。戦闘面でも頭脳面でも仲間から実力を信頼されている優等生です。

マヌエラは、酒癖の悪さや整理整頓能力の低さゆえに、教師として仕事ぶりが心配になる人物。校医なのに、逆に生徒に二日酔いの介抱をされるという脱力系キャラです。

一方、ハンネマンは、生徒の模範としての教師像をマヌエラに説くベテラン教師です。教師としての振る舞いには何の心配もないキャラです。

 

補足

教会勢力をセイロス聖教会として見た時の級長&腹心ポジションはセテス&フレンですが、セイロス騎士団として見た時はジェラルトアロイスが級長&腹心に相当するように思えます。教会の面々は、各学級と完全に同じポジションに当てはめることは難しそうです。

 

戦闘性能別ポジション

ここまでで、各々の学級は、人間関係という軸で輪切りにすると、同じ断層面を持つことが分かりました。今度は、戦闘における能力という視点で各勢力を輪切りにしてみます。

なお、教会のユニットは、あくまで自軍の戦力の穴を埋めるための補充要員としてデザインされている様子。そのため、必ずしも各学級と同じ枠には綺麗に当てはまりませんが、可能な限り近いポジションを考察していきます。

 

近接騎馬 / 重装 / 飛行 / 近接歩兵

今作には騎馬・重装・飛行・歩行の4つの移動タイプが存在し、それぞれに適性を持ったキャラが各学級に存在します。

ソシアルナイトパラディンといった騎馬兵種に適するのは、フェルディナントシルヴァンローレンツジェラルトの4人です。敵軍や友軍として登場した際にパラディンであることが多く、近接物理系の騎兵として育成することが想定されている様子です。

アーマーナイトやフォートレスといった重装兵種に適するのは、エーデルガルトドゥドゥーラファエルアロイス*2の4人です。いずれも硬い・強い・遅いの個人成長率を持ち、壁役にピッタリ。

ペガサスナイトドラゴンナイトといった飛行兵種に適するのは、ペトラ*3イングリットクロード・セテスの4人です。速さと幸運の高いキャラが多く、飛行系のスキルと合わせて回避盾運用に向いています。

そして各学級には、馬術・重装術・飛行術のいずれも得意でない近接物理アタッカーが存在しています。カスパルはウォーマスター、フェリクスカトリーヌはソードマスター、ヒルはウォーリアとして、歩兵のまま運用することが想定されているのでしょう。

 

弓兵 / 黒魔道士 / 白魔道士

FEの戦闘は、剣・槍・斧で直接殴り合うだけが能ではありません。弓で遠距離から敵を狙い打ったり、黒魔法で守備自慢の敵を崩したり、白魔法で味方をサポートしたり、といった立ち回りも重要。そういった後衛キャラも、各学級に平等に存在しています。

アーチャーやスナイパーといった弓兵に適するのは、ベルナデッタアッシュイグナーツシャミアの4人です。多くは各学級の技成長率トップのキャラであり、弓で遠方を狙った際の命中率減衰を気にせず戦えます。

メイジやウォーロックといった黒魔道士に適するのは、ドロテアアネットリシテアハンネマンの4人です。いずれも守備面は薄いものの、習得する黒魔法のラインナップは遠距離魔法や特効魔法など魅力的なものが多く、間接アタッカーに向いています*4

プリーストやビショップといった白魔道士に適するのは、リンハルトメルセデスマリアンヌマヌエラの4人です。黒魔道士と比べると耐久面が高めであり、かつ自己回復系の個人スキルも所有しており、粘り強く味方を回復する救護班の役割に向いています。

 

お国柄

ここまでの7つのポジションを組み合わせた学級を作ると、どの学級も総合性能が同じとなってしまい、多様性がありません。そこで開発陣は、各勢力の特色に応じた性能のキャラを追加することで、お国柄を表現しています。

例えば、帝国は「魔道を得意とする者が多い」というバックボーンがあります。そこで、黒魔道士の性能を持つヒューベルトを追加することで、国家の特色を表現しています。

同様に、槍が得意とされる王国には槍系近接歩兵のディミトリ、弓が得意とされる同盟にはボウナイト向きのレオニー、聖職者が主戦力となる教会には白魔道士の性能を持つフレンが所属。これにより、各勢力のパーティ構築にバラエティが生まれています。

 

ポジションの組み合わせ

以上の2つのポジションの組み合わせを表にしてみると、上のようになります。同じ組み合わせを持つキャラを2人までに制限することにより、バラエティ豊かなキャラクターが生み出されていることが分かります。

同じ組み合わせが2人居る部分については、その兵種のステレオタイプが影響しているものと考えられます。例えば、黒魔道士は知識豊富でないと務まらないため、模範生ポジションが似合います。また、近接歩兵は血の気が多そうですから、親友を積極的にリードするポジションが似合います。

 

まとめ

風花雪月の帝国・王国・同盟・教会の4勢力は、それぞれ人間関係別に見ても戦闘性能別に見ても、同じポジションを持ったキャラクターで構成されていると言えます。かつ、人間関係別ポジションと戦闘能力別ポジションを組み合わせた際、同じ組み合わせのキャラが多くなり過ぎないよう調整がされています。

こういったキャラ作りは、過去作とは大きく異なります。過去作では、「オグマのような傭兵兄貴ポジション」「ミネルバのような寝返り赤竜騎士ポジション」「バーツのような力自慢斧戦士ポジション」といったシリーズのお約束に則ったキャラ作りが成されていました。今作ではそういったお約束のキャラが登場しない代わりに、勢力間でポジションを共通させる緻密なキャラ作りが成されています。

今月発売となるFEエンゲージでは、どのような魅力的なキャラが登場するのでしょうか。次回作に期待が高まります。

*1:腹心という立場に一番近いのはナデルですが、生徒でクロードと一番親交が深いのはヒルダでしょう

*2:重装術が得意のためフォートレスに向きますが、一方で格闘術得意を活かしてウォーマスターにも適しているため、壁役に分類するかは微妙なところです。教会の重装職と言えばギルベルトも居ますが、仲間入りは王国限定です

*3:黒鷲の学級で唯一の飛行得意ユニット。但し、敵対時はアサシンとして登場することもあり、飛行ユニットに分類するかは難しいところ

*4:アネットだけは何故か習得魔法のラインナップが貧弱。打ち砕くものを活用してくれという、開発側からのメッセージなのでしょうか

ファイアーエムブレムエンゲージ 初報PV考察【②世界観】

前回に引き続き、ファイアーエムブレムエンゲージの初報PVについて考察していきます。今回は、ゲームの舞台設定や人物についてです。

 

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記憶喪失の主人公と2体の竜

物語は、主人公リュールが長らくの眠りから覚める所から始まります。赤と青のツートンカラーが特徴的な主人公。彼(彼女)は一体何者なのでしょうか。

公式サイトでは「神竜の子」と表記されていますが、同時に記憶喪失でもあるそうです。記憶喪失設定を持ち出すからには、出自に何か秘密があるはずです。その謎は、神竜と邪竜に隠されていると予想します。

 

PVには神竜と思しき巨大なドラゴンが現れ、それに続いて神秘的な少女が登場します。頭の羽のようなデザインが神竜と共通する彼女は、恐らく神竜の化身なのでしょう。

但し、主人公の産みの親と見るには幼すぎます。「if」のリリスのような妹ポジションか、「風花雪月」のソティスのようなご先祖様なのか、といった所でしょう。

注目すべきは、神竜の鱗や少女の頭部に青色が入っていることです。青色は神竜族のイメージカラーといった所でしょう。

 

逆に、邪竜は体表が赤く、異形兵も目が赤いのが特徴的。赤は邪竜の眷属の印、と捉えることができます。

そして、青い頭部と赤い目、両方の特徴を持ったのが主人公です。主人公のツートンカラーは、神竜と邪竜の両方の力を秘めている表れではないかと推測します。

 

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過去作では、「覚醒」のルフレのように、主人公が邪竜と一体化する例もありました。「風花雪月」のベレトは神祖竜ソティスの心臓を埋め込まれていましたし、「if」のカムイはラスボスである透魔竜の血を引いていました。新作の主人公リュールも、神竜だけでなく邪竜の力を持っているのでしょう。そんなリュールが邪竜を倒すのはある意味で味方殺しとも捉えられ、色々とドラマが生まれそうです。

 

可愛らしいデザインのキャラクター

PV内で顔が確認できる味方キャラクターは、上記の12人。全体的に、やや幼さの感じられる可愛らしいデザインのキャラが多く、FEHのようなソシャゲ風のポップな雰囲気が感じられます。風花雪月とは作風が明確に異なり、開発元はコーエーテクモゲームズでは無いのでしょう。

特に、シトリニカやセリーヌが可愛くて気になる所です。名前は分かりませんが、紫服の女魔道士も可愛い。

 

特別版のパッケージには更に色々なキャラが映っており、やはりどれも可愛いです。魅力的なユニットを使えるのが待ち遠しくなります。

 

絶対的な悪役が存在する安直なストーリー

正直な所、今作のストーリーは不安な部分が多いです。特に、悪役について。

PVでは邪竜や、暗黒司祭風の男、将軍風の男が登場しています。それぞれ、「暗黒竜と光の剣」で言う所のメディウス、ガーネフ、カミュに相当しそうな敵です。FEの古典的なお約束に則った敵であり、イマイチ新鮮味は感じられません。

特に「邪竜」という、無条件で悪と断定できる敵を最初から出すのは、安易だと思います。FEの産みの親である加賀昭三氏は、ストーリーに深みを持たせる条件として、「絶対悪を登場させない」ことを重視していました。前作「風花雪月」のストーリーが好評を博したのも、ラスボスであるレアや破骸エーデルガルトが絶対悪では無かったことが一因でしょう。

逆に、邪竜ギムレーと敵対する「覚醒」や、邪竜イビルザークが登場する「無双」は、ストーリーが浅く感じました。エンゲージも同様に、現段階ではドラマに深みが出そうな予感がしません。安っぽいストーリーになってしまわないか心配な所です。

 

戦記物が盛り上がらなさそうな地理

エレオス大陸の舞台設定からも、戦記物の重厚感が感じられません。

主人公が目覚める地と思われる聖地リトスを、黒い島(邪竜の支配する地?)が取り囲んでおり、その周囲に4つの国家が展開するという構図です。「if」「エコーズ」が2国間対立、「風花雪月」が3国間対立をテーマとしていたため、本作では4国間の関係性が描かれるのでしょう。

しかし、この現実には到底あり得ない同心円状の地図からは、あまり戦争物特有のロマンが伝わってきません。

 

ここで、戦記物としてストーリーの完成度が高かった、風花雪月の初報PVの地図を見てみましょう。フォドラの世界観の優れている所は、地図にこのように表れています。

  • 各国の版図に大小を付け、強国と弱小国というドラマ性を生んでいる。
  • フォドラ外との接続部分を可視化し、世界の広がりや外界の脅威を示唆する。
  • 地名を地図に書き込み、政体や地理といった設定の作り込みを仄めかす。

 

対して、エレオス大陸の地図はどうでしょうか。4か国の面積が全て同等という、現実味のない設定。外界との繋がりのない、隔絶された島世界。地名の全てを排除した、シンプル過ぎる図面。今一つ、ここから戦記物のストーリーを盛り上げられる気がしません。下手をすると、覚醒のような少年漫画系ゆるふわストーリーが展開されてしまいかねず、心配でなりません。

 

まとめ

初報PVから、最新作の世界観を考察しました。

キャラクターたちは、ビジュアルからして非常に魅力的で、実際に使えるのが待ち遠しくなります。一方で、ストーリーは一体どうなるのか、不安が募ります。もちろん、現時点で公開されている僅かな情報では、ゲームの面白さは評価できません。今後の続報に、引き続き期待します。

ファイアーエムブレムエンゲージ 初報PV考察【①戦闘システム】

長らく待ちわびた、ファイアーエムブレムの完全新作が発表されました。今回も、初報PVを舐めるように見回し、ゲームの詳細を考察していきます。

 

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指輪に宿る英雄の力を駆使するゲームシステム

今作の目玉システムは、異界の英雄の力を借りることができる「紋章士の指輪」。これを装備すると、力・技・速さ等のステータスが上昇するとのことです。「新・紋章の謎」の「星のかけら」のように、アイテムでステータスを調整し、有利にゲームを進めることが求められそうです。加えて、上の画像のように、英雄の持つ「見切り」などのスキルを使用できる様子。

 

加えて、指輪装着時に「Style Bonus」との文字が表示される場合もあります。どうやら、上の画像では、アルフレッドとシグルドがともに槍騎馬という共通する戦闘スタイルを持つため、ボーナスとしてスキルが追加される様子。ユニットと英雄との相性を見極める必要がありそうです。

 

 

登場する英雄は、マルスセリカ・シグルド・リーフ・ロイ・リン・エイリーク・アイク・ミカヤルキナ・カムイ・ベレトの12人が確認できます。PV中で「12の指輪を集める」という発言があることから、この英雄たちが本作における12聖戦士的なポジションなのでしょう。

しかしこの人選では、英雄が剣兵種ばかりになり、バランスはかなり悪そうです。ユニットが剣キャラばかりだったFE無双の失敗を繰り返さないでほしい所です。一応、バランス調整のためか、ルキナの所持武器が弓になっているのが確認できますね。

 

悪役らしきキャラクターが指輪を付けている場面もあり、どうやら英雄の力を使えるのは味方だけではない様子。異界の英雄との対決シーンなどもあり得そうで、ストーリーが盛り上がりそうです。

 

3すくみ・体格・武器制限の復活

前作「風花雪月」では半ば撤廃されていた、3すくみシステム。本作では、上の画像のように剣と槍の間で相性の有利不利が発生しており、3すくみの復活が伺えます。3すくみの存在は戦略性を大きくアップさせるため、この変更は嬉しいところです。

 

但し、「風花雪月無双」に存在した、魔法→弓→籠手→魔法の3すくみは存在しない様子。マップでも、魔法と弓は無色武器となっています。「if」では弓が3すくみ入りして戦略性が増しただけに、この仕様は残念。

 

また、上の画像では、指輪の装備によりアルフレッドの体格にボーナスが付いています。体格のステータスは、武器の重さの軽減か、救出に使用されるのでしょう。どちらのシステムが復活するにしても、戦闘が面白くなりそうです。

また、アルフレッドの武器レベルは「槍B」のみとなっており、それ以外の武器は装備できない様子。風花雪月とは違い、兵種ごとに装備できる武器が異なるようです。自由度を上げ過ぎて戦闘バランスが崩れた風花雪月の反省を受け、if以前のゲームシステムに回帰している様子が伺えます。

 

籠手と戦技の続投

マップには各ユニットの使用武器が表示されていますが、その中に、拳のマークと杖が表示されているキャラクターが見受けられます。風花雪月における籠手が、本作でも続投されているのでしょう。籠手はバランスブレイカーとなりかねないだけに、どのような調整がされるのか見所です。

 

また、拳による攻撃時、武器欄に「基本の体術」との表示があります。恐らく、風花雪月の戦技が形を変えたものではないでしょうか。戦技システムの練り込みには期待したい所です。

 

 

FEHのスキル・兵種の逆輸入

上の画像では、アルフレッド&シグルドの攻撃時、「助走」というスキルが発動しています。こちらは、攻撃前に移動をしている場合、戦闘中に能力が上昇するスキルである様子。FE本編では類を見ない効果ですが、FEHでは「攻撃速さの激突」という類似スキルが存在します。スキルの豊富なFEHから、本編への逆輸入も少なからず行われているのではないかと予想できます。

 

また、登場するペガサスナイトにも、剣装備・槍装備・斧装備の3種類が存在します。これは、FEHにおけるソードペガサス・ランスペガサス・アクスペガサスという兵種に似ています。

FEHのシステムはバランスが非常に練り込まれており、それが本編にも輸入されると、ゲーム性が大きく向上しそうです。

 

まとめ

初報PVから、最新作の戦闘システムを考察しました。

英雄との共闘という本作独自の新システムに加え、「風花雪月」の大味だったバランスを修正しつつ、新進気鋭のFEHの要素も取り入れた、面白そうなバトルシステムに期待が高まります。

 

次回は、世界観について考察していきます。

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ファイアーエムブレム 歴代最強ユニット(暗黒竜~風花雪月無双)

ファイアーエムブレム(FE)シリーズには毎作、印象的な超強力ユニットが登場します。1人で敵兵を全滅させる無双ユニットや、いくら攻撃を受けても倒れない鉄壁のユニットなどは、プレイヤーの記憶に強く焼き付きます。また、「10マス先に攻撃できる」「味方を任意の場所に転送できる」など、反則級の能力を持ったサポートユニットも存在。便利すぎる能力は、SRPGのゲームバランスや考える楽しみを根底から覆しかねません。

そこで、各作品で最も強いと考えられるユニットを、以下にまとめてみました。なお、本記事は、過去の記事(↓)をベースに、最新作までの内容を追加したものになります。

 

また、最強ユニット同士を作品間で比較し、彼らがゲームバランスに与える影響の大きさを次の★1~★5で評価しました。

☆☆☆☆:活躍範囲は狭いながらも、軍に不可欠な独自の性能を持つユニット。

★★☆☆☆:常識的な範囲内で、優れたパラメータを持ったユニット。

★★★☆☆:作品内ではずば抜けた能力値を持つ、スタメン確定のユニット。

★★★★:多数の敵を殲滅するエース、またはエースをサポートするユニット。

★★★★★:ゲームバランスを崩壊させかねない、革命的な万能ユニット。

 

なお、この点数は、次の5項目で採点をしています。この条件に5つとも当てはまるなら★5、1つだけ当てはまるなら★1、となります。

  • 1人で多くの敵を殲滅する「無双プレイ」が行えるアタッカーである。(または、他のアタッカーに無双をさせる能力を持つサポート要員である。)
  • 強力なボスや特殊能力持ちといった難敵を撃破できるアタッカーである。(または、他のアタッカーに難敵を撃破させる能力を持つサポート要員である。)
  • 上記の仕事を独力で行える。
  • 運の良し悪しに関わらず活躍ができる。
  • マップの種類を問わず活躍ができる。

 

但し、限られた章でのみ参戦するお助けユニット(アトス・漆黒の騎士・ガルザスなど)は、本記事の対象としません。

 

 

暗黒竜と光の剣紋章の謎

オグマ / ナバール★★★☆☆

圧倒的成長率を誇る傭兵コンビ。

力・速さ・守備という主要パラメータの成長率が軒並み30%~60%という高水準でまとまっており、最終的な能力期待値は次の通り。適当に使うだけで、勝手にカンストだらけで穴のないステータスに育ってくれます。特にオグマは守備期待値20という鉄壁ぶりであり、紋章第2部では守備期待値カンストユニットは他にシーマのみ。その上、高い速さと幸運のお陰で、そもそも敵の攻撃は当たりません。敵軍の群れに単騎突撃させても平気で生還してくれる、頼れるエースです。

 

また、彼らのクラス「勇者」は、屋内で下馬不要な唯一の剣メイン上級兵種です。本作の剣は他の武器種に比べて圧倒的に軽い優遇武器であり*1、敵に対しガンガン追撃を取れます。加えて剣は、終盤の竜対策になるドラゴンキラーや、厄介な勇者を倒せるソードキラーなど、バリエーションが多く活躍の場が豊富。どんなマップでも運用がしやすい、優秀なユニットです。

 

マリク:★★☆☆☆

優秀なオグマとナバールですが、「間接攻撃に反撃できない」という弱点があります。それゆえ、直接武器と間接武器が入り混じった増援が大量に湧くマップなどでは、敵の殲滅に苦戦しがち。そんな場合に備え、大量の敵を反撃で一掃する「地雷戦法」が取れるユニットを、別で用意しておきたくなります。そして、この作品で最も地雷適正が高いのがマリクです。

屋内で下馬不要かつ直間両用武器を潤沢に使用できるユニットの中では、最もバランスの良い成長をする彼。魔道士ながらHP・守備が良く伸び、敵の集中攻撃を受けても簡単には落ちません。また速さが高く、かつ重さ1のファイアーを持てるため、回避率もなかなかのもの。同じく手槍地雷戦法が強力なドーガに比べても、移動力の点で優位に立ちます。

但し、魔力の成長率が20%しか無く、攻撃面は伸び悩みがち。加入も10章と早くはなく、育成を急ぐ必要があります。星のかけらを持たせ、専用魔法エクスカリバーで飛竜狩りをするなどして、一気に育て切りましょう。

 

外伝

アルム:★★★★

暗黒竜と光の剣」や「紋章の謎」とはシステムが一風変り、自軍の戦闘用武器が剣・槍・弓・魔法の4種類に整理された本作。その中でも特異な性能を持つのが、射程1〜5を誇る弓です。この圧倒的強武器を自軍で唯一まともに使いこなせるのがアルムです。

外伝の自軍アーチャーであるパイソンやレオは、揃いも揃って成長率がお粗末。力が伸びないため敵にダメージが通らず、速さが伸びないため追撃もできず、技が伸びないため攻撃も当たりません。それに対し、アルムは力・技・速さが全て優秀で、敵を遠距離からバシバシ屠ってくれます。

 

また、アルム編では、命中100・重さ0を誇る優遇武器「聖なる弓」が手に入るのもポイント。自動回復効果もあるため、アルムに持たせれば不沈の壁役としても運用できます。厄介な敵のボウナイトや魔女を1人で相手取る無双プレイも可能です。

加えてラストマップでは、セリカと隣接時に確定で必殺が発動する、通称「ラブラブアタック」が可能。これにより、ジュダやガネフといった危険なボス敵を、遠方から暗殺できます。主人公の名に恥じぬ活躍ぶりです。

 

カチュア:★★★☆☆

アルム軍のエースがアルム自身であるのに対し、セリカ軍のエースはこの人。

カチュアのクラスは今作初登場となるファルコンナイトであり、攻撃力・スピード・機動力のいずれにも優れる便利なアタッカーです。特に、スキル「魔物特攻」により、魔物に対するダメージが+20されるのが非常に強力。セリカ軍に頻繁に登場するドラゴンゾンビ、ビグル、ガーゴイルといった飛行系魔物を空中戦で撃墜できるのは助かります。

加えて、今作には砂漠・沼・山岳などの不整地に囲まれたマップが多く、その上を自由に飛び回れる飛行兵は敵の誘導に大活躍。屋内戦ではなぜか壁も飛び越えられるため、攻城戦マップの切り込み隊長としても優秀です。

他の飛行兵と比べて攻・速・守の成長バランスに優れる上、登場時期が早く育てやすいのもポイント。便利で運用しやすいユニットです。

 

聖戦の系譜

未プレイのため不明。騎兵と風魔道士が強いらしいですね。

 

トラキア776

オーシン / カリオン / アスベル:★★★★

異常な数の増援との消耗戦を強いられるマップが続く本作。例えば19章では、毎ターン5体の増援が20ターンにも渡って出現し、合計100体もの敵を相手取る必要があります。このようなマップでは、敵5体を反撃で一掃できる直間両用の地雷要員が必要であり、かつ20ターンに渡って運負けを起こさない安定性が求められます。そんな状況下で活躍する地雷三銃士が、オーシン・カリオン・アスベルです。

3人ともHP・速さ・幸運・守備といった防御面のパラメータの成長率に優れ、簡単には敵に切り崩されない安心感があります。特に、高いHPのお陰で疲労状態になりづらく、長期戦適性があるのは嬉しい点。加えて、3人の追撃必殺係数はそれぞれ「3」「4」「3」と優秀であり、必殺による殲滅力も光ります。

中でもオーシンは、高威力高命中の専用斧「プージ」を1章から入手でき、かつスキル「怒り」で反撃時は確定必殺となる、火力抜群の壁役です。体格が伸びやすいため攻速落ちしづらく、捕縛要員としても有用。HP・力・速さ・守備と、主要パラメータの成長率にも穴がありません。一方、地雷戦法の主力武器となる手斧は入手機会がやや少なく、注意が必要です。

カリオンは、HP以外の全能力がオーシン以上の成長率という破格の男。入手が容易な手槍で地雷戦法が可能で、かつ移動力9を活かして持ち場まで迅速に移動できるという、独自の壁役適性を持ちます。剣も装備可能であるため、エリートの剣を片手にアーチを回避するだけで簡単にレベリングができて育成もラク。但し、屋内では下馬が必須で、手槍地雷ができないのが弱点。

アスベルは、非常に入手容易な下級魔法で地雷ができるという有難いユニット。必殺率+10%の優遇魔法「ウインド」とスキル「連続」により、殲滅力に優れます。地雷以外の活躍範囲も広く、専用魔法「グラフカリバー」による飛行系討伐、リブローによる回復、ブリザードによる状態異常撒きなど、多芸な仕事ができる男です。ただ、守備面がやや脆く、受け時は地形効果なしだと撃破されやすいのが不安ポイント。

 

プリーストたち:★★★★

戦闘の難易度が高いのはもちろん、村訪問・説得・アイテム回収といったサブクエストの難易度まで高いのがトラキアの辛い所。こういったサブクエストを、杖の力で華麗にこなすのがプリーストたちです。

本作では杖が超強化されており、射程は無制限、状態異常の持続ターン数も無限、かつ杖のラインナップも大幅に増加しています。特に、最凶の杖「スリープ」を使えばどんな厄介な敵も置き物に変えることができ、貴重な所持品もそのまま略奪できます。スリープは敵に使われると厄介ですが、そんな場合は先制で「サイレス」を撃てば無問題。また、「ワープ」も全編で10本以上入手でき、遠方への奇襲や村の防衛に大きく貢献。自身をワープさせる「リワープ」も半無限に入手可能で、アイテム運搬や増援地点塞ぎに大活躍。

こういった強力さの代償として、これらの杖は全て武器レベルがAであり、ユニットの武器レベルをE→Aに上げるにはライブ200振り分という莫大な武器経験値を要求されます。これに対しプリーストは、初期レベルとCCボーナスによって必要経験値を半減でき、現実的な稼ぎ作業で武器レベルAに到達できます。これだけでも一軍の座は堅いプリーストたちですが、その中でも突出した性能を持つのがティナとサラです。

ティナは専用杖を2本も持つ恵まれたユニットです。専用杖「シーフ」は任意の敵のアイテムを奪えるという壊れアイテムであり、希少アイテムの回収や敵の無力化に大活躍。また、専用杖「アンロック」は遠方の宝箱を開けることができ、最強の盗賊対策法となり得ます。

サラは個人スキル「エリート」で成長速度が高い上、個人スキル「怒り」により地雷戦法もこなせます。マスタープルフ無しでCCも可能という有難いユニットです。

彼女ら杖ユニットは、トラキアの辛口ゲームバランスをぶち壊す活躍を見せてくれます。

 

封印の剣

ミレディ:★★★★

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高難易度化により初心者を置き去りにした「トラキア776」の反省を受け、難易度をノーマル・ハードの2種類から選択できるようになった本作。これにより、「ハードブースト」という、GBA作品特有のユニークな仕様が生まれました。これは、ハードモードでプレイ時、敵軍出身者のステータスが数レベルぶん底上げされるというものです。

この恩恵を最も享受しているのがミレディ。もともとの能力値が優秀であるのに加え、約10レベル分もステータスがブーストし、作中随一の高パラメータを誇ります。高速・高機動・高耐久と3拍子揃った性能で、万能の壁役として活躍。どんな敵が攻めてきても、取りあえずミレディを前線に出しておけば対処可能という、有難いユニットです。手槍と「デルフィの守り」を持たせて単騎進軍させれば、無双プレイも可能です。

複雑な地形のマップが多い今作では、地形に囚われない飛行系の機動力が光ります。特に、イリア19章・21章・23章といった山岳マップは、ミレディの独壇場です。また、自軍の他の飛行兵(シャニー、ティトなど)は、全体的に非力で脆弱なユニットばかり。その中で、豪腕かつ鉄壁なミレディは図抜けた存在です。

また、戦闘だけでなく、味方の輸送・買い出し・敵の誘導などの補助もお手の物。文句なしのエースユニットと言えるでしょう。

 

シン:★★★☆☆

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受け性能重視のミレディとは逆に、攻め性能に秀でているのが彼。

ハードブーストの効果もあり、力と速さがぐんぐん伸びます。特に速さは全ユニット最高である30まで伸び、厄介な敵のソードマスターや勇者にも追撃可能です。キラーボウや勇者の弓で大敵の敵はワンパンできるため、速攻で敵を排除したい場面で大活躍。終盤に大量に出現するドラゴンマスターを確殺できるのも嬉しいところです。

また、遊牧騎兵という兵種自体も大いに優遇されています。騎兵なのに河を渡ることができ、なぜか騎馬特効も受けないというインチキっぷり。ミレディと共に、自軍の二枚看板を担ってくれます。

 

ゴンザレス:★★☆☆☆

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ハードプースト適用対象のバーサーカー。彼の最大の長所は、地形「高い山」に登れる点。飛行系しか入れないはずの地形に立ち入ることができ、かつ回避率+40%という最高クラスの地形効果を受けられます。加えて、必殺率+30%の兵種補正も見逃せません。

ゴンザレスの仕事は、山の上に居座り、「地雷戦法」でベルン軍のドラゴンナイトを迎撃する事です。手斧装備のゴンザレスを高い山に置いておけば、敵の攻撃は全て回避し、返しの必殺で敵を葬ってくれます。屋外戦限定ではありますが、ミレディ並みの耐久力とシン並みの火力を併せ持った撃墜王として大活躍してくれます。

 

 

烈火の剣

ヘクトル★★★★

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烈火の剣」では、ハードブーストの効果が弱体化され、寝返りユニット頼りの攻略は難しくなりました。加えて、無限にも思える数の増援と、異常に狭い出撃枠、そして厳しいターン制限がプレイヤーを苦しめます。少人数かつ短時間で無数の敵を倒すためには、どうしても反撃中心の地雷戦法に頼らざるを得ません。そんな環境にピッタリのユニットが、ヘクトルです。

彼は、斧使いで重歩兵のロードという、従来の主人公像を覆すユニットです。「斧使いは攻撃が当たらない」「重歩兵は鈍足」「ロードは非力で脆弱」というのが、過去のFEのお約束でした。一方のヘクトルは、命中率・速さ・火力・耐久力の全てに優れ、従来の常識を全てひっくり返しました。

その高耐久力を活かした手斧地雷戦法は非常に強力です。敵軍の目前や増援ポイントの近くに手斧装備のヘクトルを配置しておけば、反撃で敵を残らず一掃してくれます。特に、厄介なペガサスナイトの増援に対処できるのが嬉しいところ。

また、ラスボスである「古の火竜」とまともに渡り合えるのもヘクトルの強み。リンは火竜に対して攻撃を通しづらく、エリウッドは火竜に追撃されて死ぬため使い物になりません。そんな中で、火力と耐久力に秀でたヘクトルは、火竜に唯一対抗可能なユニットです。正主人公であるエリウッドとの対比が、ヘクトルの強さをより際立たせます。

 

プリシラ★★★☆☆

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ヘクトルに次ぐ無双ユニット。

速さと幸運が自軍最高レベルに高く、森などに配置すれば回避率は驚異の100オーバー。従来のヴァルキュリアと違って、魔力の成長率も高く、火力は十分です。敵の攻撃は全て躱し、反撃の魔法攻撃で敵を葬る、魔法地雷戦法が可能です。

ヘクトルでは3すくみ的に不利な敵(剣士・傭兵など)や、守備の高い敵(アーマーナイトドラゴンナイト)に対して地雷戦法を仕掛けたい場合は、プリシラの出番です。また、ヘクトルと違って体格が低く、救出されやすいのも利点。地雷を仕掛けたい目的地まで飛行兵に輸送させたり、役目を果たした後に飛行兵に回収させたりと、縦横無尽の立ち回りが可能です。魔法の耐久値は手斧の2倍もあるため、武器の消耗の心配が少ないのも利点です。

アタッカーのみならずヒーラーとしても使え、高い魔力を活かしたワープ・レスキューによる補助も得意。ヘクトルの苦手分野を補いつつ、多方面の活躍が見込める、強ユニットです。

 

聖魔の光石

アメリア:★★★☆☆

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GBAのFEも3作目となり、ゲームバランスも調整され尽くした本作。多くのユニットが概ね平等な強さに設定されていますが、そんな中で強めなユニットとして挙がるのがアメリアです。

彼女の兵種は、3段階進化ができる専用クラス「新人兵士」。レベルアップの回数が47回と豊富であり、またクラスチェンジボーナスも2度受け取れるため、パラメータは高速で伸びていきます。特に、守備と回避の両方が高く、壁役として優秀です。18章・19章といった、増援が無数に湧くマップでは、彼女の耐久力が攻略のカギとなります。

但し、最終的な守備の期待値は、ジェネラルの場合でも21程度。耐久力に全幅の信頼を置くことはできない、微妙な値です。突出した強キャラを作らない、聖魔らしい調整です。

 

ジスト:★★☆☆☆

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アーマーを除いた自軍ユニット中で、最もタフなユニット。勇者にクラスチェンジさせ、手斧を持たせれば、地雷戦法で敵を一掃してくれます。魔の森などの、増援が大量に湧くマップでは、壁役として大活躍してくれます。

但し、アメリア同様、ジストもずば抜けた強キャラではありません。便利なユニットの中の一人、といった感覚です。

 

蒼炎の軌跡

チャップ / ガトリー:★★★☆☆

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蒼炎の軌跡」では、敵の命中率が全般的に引き上げられ、GBA時代の回避戦法が全く機能しなくなりました。逆に、武器威力は引き下げられ、特効倍率も3倍→2倍に低下。魔道書に至っては、ウインドが威力2になるなど、異常な下方修正が入ります。結果として、特攻武器と魔法の恐怖から解き放たれた重歩兵が、戦場を支配し始めます。

中でも、チャップ&ガトリーは守備が30まで伸び、壁役として大活躍。このゲームでは、敵ユニットの攻撃力は高くても30台止まりであり、チャップやガトリーならほぼ無傷で戦えます。

ジェネラルの弱点といえば速さが低い点ですが、それも心配無用。本作には速さの成長率を30%も増強する「騎士の守り」があるため、速さをカンストまで育てることも容易です。速さ上限値も24と高めであり、敵の追撃に怯える必要などありません。

更にスキル「勇将」を発動させれば、速さは36、力は43にまで上昇。ジェネラルでありながら敵のソードマスターにすら追撃を取る怪物へと化します。マニアックの終章でも、乱数次第で無双プレイが可能。移動力以外にはこれといった弱点の無い、万能の守護神です。

 

オスカー / ケビン / マカロフ:★★★★

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ジェネラルたちの弱点を補う、「動ける壁」。

彼らの固定成長方式での最終パラメータは、力26・速さ27・守備27と、全方位的に優秀。特に守備27という数値は、ジェネラルにこそ及ばないものの、壁役として十分に信頼できる値です。

加えて、本作の騎兵は、攻撃後にも再移動が可能です。敵を殴った後に後陣に戻って呪歌を受けたり、攻撃後に防衛ラインを再形成したりするのに便利です。特に、大量の敵と乱戦を繰り広げる終盤のマップ(23章・26章・28章など)では、乱れた陣形を立て直すために、再移動能力は非常に重宝します。

更に、今作の騎兵は、クラスチェンジ時に習得する武器を、剣・槍・斧・弓から任意に選択可能。自軍に足りない武器種を補充できる、嬉しいシステムです。本作最強武器である斧や、終盤のドラゴンマスター対策に役立つ弓を習得すれば、自軍の戦力強化に繋がります。

様々な優遇措置のお陰で、動ける壁として大活躍してくれる騎兵たち。3人を横一列に並べて防衛ラインを引く戦法は、どんなマップでも非常に有効です。

 

リュシオン:★★★☆☆

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歴代最強の「踊り子」。今作では、1回の呪歌で何と4人を同時に再行動させることが可能。1人で4人分の活躍をする、規格外のユニットです。

移動力も8と、歴代踊り子で最高の値。「ナイトリング」を装備させれば、前線に出て味方を再行動させた後、再移動で安全圏に帰ってくる、といった芸当もできます。これには化身状態を維持する必要がありますが、本作では15章で「化身の石」を大量に盗めるため無問題です。

また、踊り子としてはシリーズ唯一の飛行兵。山や林などの地形に左右されず、味方のサポートをこなせます。踊り子の新境地を切り拓いたユニットです。

 

暁の女神

ハール:★★★★

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暁の女神」では、特効倍率・魔法威力がGBA時代の基準まで引き上げられ、重歩兵や騎兵たちは鳴りを潜めました。その後釜となる壁役が、動く城ことハールです。

その機動力と耐久力は、前作の壁役をも大幅に凌ぎます。移動力9はもちろん、力・守備は38、速さは32まで伸び、まさに万能型のステータス。

また、本作では、弓と風魔法が竜騎士に対して特効では無くなりました。ドラゴンキラーのような特効武器も登場しません。唯一の弱点である雷魔法にさえ気をつければ、どんな敵に対しても安定して戦えます。前作の攻撃後再移動システムも健在であり、また今作から登場する「段差」にも足を取られず、戦場を縦横無尽に駆け巡ります。

ハールが特に活躍するのは、2部終章・3部5章のような防衛マップです。限られたターン数以内でドロップアイテムや財宝を回収するためには、強気の進軍が求められます。そんな回収役に最も相応しいのがハールです。地形を無視でき、耐久力も高いため、単独で敵陣に突っ込ませても、財宝を持って生還してくれます。

壁にしても単騎駆けさせても強い、便利なユニットです。

 

アイク:★★★☆☆

ハールと同じく、壁性能と単騎駆け性能に長けた頑強な男。

無限回使用可能な専用武器ラグネルのお陰で、近接武器と間接武器入り混じった敵軍を受けから殲滅するのが得意なユニットです。ステータス上限も力37・速さ37・守備32と高水準にまとまっており、守備はラグネルの補正で更に+5されるため、容易には沈みません。加えて、専用奥義「天空」による自己回復も可能で、不滅の継戦能力を誇ります。

一方で、魔防の低さゆえ、魔道士から集中攻撃を受けると危険。特に、雷魔道士を相手にする場合、被必殺による事故死が非常に怖いです。強力なユニットではあるのですが、エースであるハールの弱点を全く補えないのがやや残念な所。

 

新・暗黒竜と光の剣

ウルフ / ザガロ★★★★

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ゲームの難易度が6段階にも分化された本作。最高難易度モードでは敵パラメータのインフレが激しく、序盤から高火力の攻撃が自軍に降り注ぎます。そんな猛攻を跳ね返す、鉄壁の壁役がウルフとザガロです。

兵種変更システムを利用し、加入直後にジェネラルに転職させれば、彼らの守備力は15にも達します。これだけで、敵の物理攻撃の大半を受け止めることが可能。手槍等を装備させれば、敵の攻撃を凌ぎつつ、適度に相手を削ってくれるため、弱いユニット用のエサ作りにも貢献してくれます。

初期値の優秀さもさる事ながら、成長率も人外級。合計個人成長率は驚異の445%であり、他のユニットの2倍の速度で成長します。レベルアップの度に全ピンを連発し、HPは2ずつ伸びていきます。力・速さ・守備はすぐにカンストすることでしょう。

終盤になれば、守備は30に到達。本作の終盤の敵は勇者武器が標準装備のため、守備が30もあればほぼ無傷で攻撃を耐え抜けます。錬成トロンにさえ気を付ければ、最強の受け性能を発揮できます。

 

ベック / ジェイク:★★★★★

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シリーズ異例の遠距離攻撃専門職。前作までにも、10マス先に攻撃できる固定砲台「アーチ」が登場していました。ただでさえ強力なアーチを、①任意のマップで、②弾数無限で、③移動しながら使用できる、という反則級のユニットがベックとジェイクです。

移動力8以下の敵兵や、壁の向こうの敵兵に関しては、遠方から一方的に嬲り殺せます。また、ジェネラルで敵をせき止めている間にシューターで狙撃すれば、大方の敵には対処可能。盗賊に逃げられそうな場合にも、遠方からの狙撃能力が光ります。

アーチとは違って、武器の切り替えも可能。飛行系に強いクインクレイン、シューターを即死させるサンダーボルト、安価で命中安定なファイアーガン、威力も命中も優秀なエレファントなど、装備は多様です。砲台が錬成可能というのも嬉しい仕様であり、相手に合わせて性能をカスタマイズできます。

敵の遠距離武器持ちを狙撃するのも、シューターの大事な仕事です。リザーブ持ち司祭やウォーム持ちソーサラーを遠隔で撃破し、自軍有利な盤面を作り出すのに役立ってくれます。

射程が長いユニットというのは、チェスで言えばクイーン、将棋で言えば飛車と同じ。規格外の便利さゆえに、新暗黒竜以外の作品には(DLCを除き)登場すら許されていません。長いFEの歴史の上でも最強のユニットと言えるでしょう。

 

新・紋章の謎

クリス♂:★★★★

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前作で猛威を振るった強キャラが、ことごとく下方修正を受けた本作。ウルフとザガロは登場章を19章に遅らされ、ベックとジェイクはシューターを解任。その裏で、彼らと交替するように現れたのが、圧倒的なパラメータを誇る「影の英雄」です。

クリスは、上級職Lv10程度まで育てた時点で、力・速さ・守備といった主要パラメータが早くもカンストします。キャラメイクシステムのお陰で、プレイヤーに都合の良い成長率にカスタマイズできるのもポイント。

その高い能力値を活かし、壁役として大活躍してくれます。特に、キャラメイクで「博愛者」を選択した場合、守備成長率は下級職加入キャラ中最高となります。経験値を集中させ、早期にクラスチェンジさせれば、前作のウルフ&ザガロのようなエースユニットに変身。ジェネラルに兵種変更すれば、敵の攻撃を寄せ付けない無双ユニットと化します。4章のグルニア王族救出、5章のシューター対策、8章の勇者部隊対策などに大いに役立ってくれます。

因みに、クリスは性別も選択可能ですが、攻略上は圧倒的に男性クリスが有利。女性クリスは兵種の制限が多く、特にアーマーナイトバーサーカー・ホースメンといった強兵種に転職できないのが辛いところ。高難易度で女性クリスを選ぶのはMブレマー以外にはお勧めできません。

 

チェイニー :☆☆☆☆

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味方に変身できる能力を持った特殊職。通常の戦闘での使い勝手はイマイチですが、闘技場では負け知らずの賞金王です。

今作の闘技場では、挑戦者の能力値に比例して、対戦相手の能力値も高くなります。但し、チェイニーが闘技場に挑戦する場合は、変身前の能力値を参照して、敵の能力値が決まります。つまり、低能力値のチェイニーが、エースユニットであるクリスに変身した場合、クリス相当の戦闘力でチェイニー相当の敵と戦えるワケです。本作の辛口難易度の闘技場も、チェイニーの手にかかれば容易に連戦連勝できます。

高難易度モードでも、軍の資金面は全てチェイニーにお任せ。特に、15章では時間を気にせず闘技場を利用できるため、何十万ゴールドもの賞金を稼げます。財力があればあるほど、終盤の難関マップでの戦略の幅も広がります。火竜を確殺するためにドラゴンソードを錬成したり、グラウアー対策に「はやての羽」を買い込んだり、といった作戦のためには豊富な資金力が欠かせません。

実戦での活躍は十人並みですが、独自の角度で軍の戦闘力強化に貢献してくれるユニットです。

 

覚醒

ドニ:★★★★

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異常な数の増援と平坦な地形がプレイヤーを苦しめる本作。1ターン毎に8体ずつ増援が湧いたり、一度に18体も増援が出るなど、非常識な物量が軍師を襲います。増援を迎撃しようにも、山や水場といった地形がほとんど存在しない平坦なマップのせいで、敵を堰き止めることもできません。対策として考えられるのが、無双ユニットを増援部隊に突撃させ、敵軍を壊滅させる作戦です。

そんな作戦を可能にするのが、最強の村人ことドニ。彼の強みは、「太陽地雷」による生存力です。一定確率で与ダメージの半分を回復する「太陽」の効果により延々と自己回復を続け、敵にいくら殴られても死にません。結婚相手とダブルさせて敵陣に突入させれば、それだけで敵を全滅させてくれる事でしょう。

また、幸運×2%で武器の耐久度を減らさずに攻撃できるスキル「武器節約」を習得できるのも強み。薬やダブル効果を合わせれば、ドニの幸運は50を超えます。この状態であれば、トマホークやスワンチカといった貴重な武器をノーコストで使用可能。殲滅力と回復力に一層拍車が掛かります。

また、女性ユニットの結婚相手としても適任。スキル「良成長」を子供に遺伝させ、第2のドニを誕生させることも可能です。

 

ルフレ♀ / リベラ (ソーサラー転職):★★★★★

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太陽地雷と双璧をなす「リザイア地雷」の使い手。上記2人とも、ダークマージに転職しての使用を想定しています。本職の闇魔道士であるサーリャとヘンリーはHPや速さに難があるため、バランス成長型のルフレや高初期値のリベラがソーサラーに適任と言えます。

リザイア地雷の魅力は、太陽地雷と同じく、無限自己回復によって無双プレイが可能な点です。太陽とは異なり、リザイアの回復効果は確定で発動するため、運要素を排除できるという強みもあります。また、体力減少量がダメージに上乗せされる「復讐」も習得可能であり、HPが減ってからの立て直しも得意。

本作ではリザイアが店売りされており、無限に購入可能なのも嬉しい点。但し、武器節約によって無料で攻撃できる太陽地雷戦法とは異なり、リザイア地雷は一発の攻撃あたり49Gを消費します。積算すると1マップで3000Gほどの出費となり、軍師の財布には大ダメージです。

因みに、ソーサラーとして運用する場合、有利なのは男性ルフレより女性ルフレでしょう。女性ルフレはクロムと支援Sになれるため、ダブルで力を発揮。マップに2人だけを出撃させ、クロムをダブルさせたルフレで敵を全滅させる単騎プレイも可能。クロムと支援を組めるという点において、ドニをも凌駕する使い勝手のユニットです。

 

アズール / セレナ:★★★☆☆

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本作の子世代には初期値・成長率ともに優秀なユニットが多く、親世代の役割を食ってしまうほどです。その中でも特に優秀なのは、初期兵種に恵まれたアズールとセレナ。勇者にクラスチェンジさせれば、ドニと同様の太陽地雷戦法で無双も可能。セレナには「良成長」を遺伝させることもでき、まさに2人目のドニとして活躍してくれます。

但し、子世代の加入はゲームの終盤。育成にも時間がかかるため、ストーリー中での活躍の機会が少なくなってしまうのが残念です。

 

幻影異聞録 #FE

まもり×ドーガ:★★★☆☆

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幻影異聞録#FE」は、「覚醒」の後に発売された、アトラスとFEとのコラボレーションRPG

このゲームのバトルにおける最大の脅威は、敵の「セッション」です。これは、特定の自軍キャラに対して、複数の敵が連続攻撃を仕掛けてくるというもの。脆いキャラがセッションを受ければ、即死は必至です。更に悪いことに、この作品の自軍キャラは、ペガサスナイト・ダークマージ・アーチャー・剣士など、軟らかい職業が勢揃い。ほとんど何も行動させてもらえず、味方が次々と倒されて全滅、などという負けパターンも頻繁に起こります。そんな苛烈な戦闘の鍵となるのが、自軍唯一の耐久型キャラ・まもりです。

その高い守備力に加え、常時敵に狙われやすくなる「挑発」、味方への攻撃を自動でかばう「慈愛の盾」、被弾時に自動でGuardコマンドを使う「鉄壁」、などの頼れるパッシブスキルの数々を習得。加えて、自軍唯一の槍耐性持ちでもあります。本作では、剣装備のイツキが固定メインキャストである以上、常に槍攻撃に怯えながらのバトルが続きます。そんな中、自動で槍攻撃を吸い寄せてくれるまもりの存在は、まさに守護神。

攻撃面においても、自軍でただ一人の斧使いとして活躍。ペガサスナイトドラゴンナイトソシアルナイトなど、斧攻撃は抜群を取れる相手が多く、重宝します。抜群範囲だけを見れば、斧属性は弓属性の完全上位互換です。

加えて、再行動効果を持ったスペシャルスキルも有用。味方全体を回復した後に再行動を行う「レンチンハート」、味方全体を蘇生した後に再行動を行う「レンチンソウル」などは、どんな場面にも有効な立て直しスキルです。攻撃・守備・サポートと、3拍子揃った強キャラと言えるでしょう。

 

if

モズメ:★★★★

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無双ゲーと化してしまった「覚醒」の反省を受け、綿密な無双対策が施された本作。特に暗夜ルートでは、敵の妨害系スキルが非常に強く、過去作のような地雷戦法は通用しません。「死の吐息」「四牙」などによる定数ダメージや、「守備封じ」「ウィークネス」などによるデバフで、自軍の戦力を確実に削がれます。これらのスキルの発動を阻止するため、1回の戦闘で確実に敵兵を撃破する火力が求められるようになりました。そんな環境で輝く、卓越したアタッカーがモズメです。

暗夜ルートにおけるモズメは、本作屈指の強クラス「弓聖」の資質を持つ唯一のユニットです。本作の弓は、威力が斧相当に強化されている上、3すくみ有利によるダメージアップも狙いやすい武器となっています。敵である白夜軍は、青武器装備職が15職中9職と偏っており、緑武器である弓は相性で優位に立っています。特に、デバフが厄介な槍聖や上忍、耐久に秀でた山伏や絡繰師に対して相性有利を取れるのは大きなメリットです。

また、弓聖はスキル「先手必勝」「弓の達人」により攻撃力を9も伸ばすことができ、火力が一層向上。転職して「お大尽」「死線」を習得すれば、攻撃力は驚異の+29。この状態で「強者の弓」を装備して4回攻撃を行えば、もう倒せない敵は居ません。ラスボスであるタクミをも一撃で葬れる最強キャラと化します。

その他の習得スキルも、優秀なものが勢揃い。「凶鳥の一撃」で回避率の高いボスを狙撃したり、「映し身人形」で手数を増やしたり、「良成長」を子供に遺伝させたりと、運用法は多種多様です。

 

リョウマ:★★★☆☆

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暗夜ルートとは逆に、白夜ルートでは従来同様の無双ゲーが展開されます。その無双を牽引するエースユニットがリョウマです。

リョウマの強みは、高い反撃性能と回避率です。「雷神刀」によって直間両方の攻撃に反撃ができ、また「剣の達人」「流星」によって敵を殲滅できます。加えて、本作の剣聖は回避率+10%の兵種ボーナスが付与されており、生存力もなかなか。速さを盛れる「居合刀」や回避を底上げする「葉隠」を装備すれば、平地であっても回避率は100%を超えます。

また、相性の面でも剣聖は有利。敵である暗夜軍の装備武器は斧・剣・魔法に偏重しており、刀装備であればほぼ相性対等以上の勝負に持ち込めます。お陰で、敵軍に放り込んでも平気で生還してくれるユニットとなっています。

白夜ルナティックの終盤は、100体以上もの敵が湧く難関マップが連続します。そういう乱戦は、リョウマの得意とするところ。増援の群れにリョウマを突撃させるのが、終盤の安定行動となります。

 

FE無双

リョウマ:★★★★

ファイアーエムブレム無双」は、「if」の後に発売された、コーエーテクモゲームズ開発の戦略アクションゲーム。

前作「if」でゲームバランスを荒らしたリョウマが、何故か更に強化されて登場しました。彼の強みは、他の追随を許さない殲滅力。特に、主人公たちが威力20の鉄の剣を振っている最中に、威力80の専用武器「雷神刀」を引っ提げて登場するという場違い感を見せ付けます。この剣を振り回しているだけで、勝手に周りの敵たちは倒れていきます。

加えて、攻撃範囲の広さも魅力。特に、周囲に雷を落とす「強3」攻撃や、前方に衝撃波を飛ばす「強4」攻撃により、範囲攻撃を普段使いできます。これにより、敵将にダメージを与えながら周囲の一般兵も一網打尽し、無双ゲージ・覚醒ゲージを効率的に溜められます。そして、ゲージを解放して無双奥義や覚醒を敵将に打ち込み、速攻撃破が可能です。

更に、リョウマは攻撃速度が高いためDPSも高め。その上、スキル「流星」の習得により更に攻撃速度はアップします。プレイアブルキャラが剣士だらけの本作において、他全ての剣士を産廃にするほどの性能を持つユニットです。

 

カミラ:★★☆☆☆

本作にたった3人しか登場しない斧使いの1人という、希少価値あるユニット。リョウマでは苦戦しがちな槍兵へのメタとして、重要な役割を持ちます。

FE無双の飛行兵は、移動力が歩兵の4倍と非常に高く、常に時間に追われる本作では重宝します。特に、時間制限ありのミッションが突然発生した場合や、アンナの記憶が遠方に出現した場合など、現場に急行させるには打ってつけの人材です。

他に、威力が30と高めの専用武器「カミラの艶斧」を持参してくれるのも嬉しい点。また、飛行兵ゆえ、崖の向こうに他ユニットを運搬するお使い役もこなせます。様々な便利さが合わさり、取り回し抜群のユニットです。

 

エコーズ 

シルク:★★★★★

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前作「if」の流れを継ぎ、「エコーズ」には高難易度の攻城戦マップが多数登場します。長距離攻撃や召喚魔法持ちの敵がひしめく城は、まさに難攻不落。また、屋外戦マップであっても、沼・山・森・海・河・砂地などを越えて敵陣に攻め入る場合が多く、マップの性質は攻城戦に似ています。どちらの場合でも、城壁や水場といった複雑な地形が、プレイヤーの進軍を阻みます。

しかし、そんな地形を紙切れ同然に変えてしまうのが、シルクの習得する白魔法「ワープ」です。例えば、正攻法では苦労するはずの城攻めマップは、ワープで城内にエースユニットを送り込めば簡単に攻略できます。綿密に配置された敵の布陣も、ワープの前には意味を成しません。他に、山越え・河越え・沼越えといったステージも、山や河の向こうにユニットをワープさせればOK。大抵の難関マップは、ワープで片が付いてしまいます。

一方で、従来よりワープ戦法には危険が付きものでした。敵の懐に送り込んだエースユニットがピンチに陥ってしまえば、本隊からは手助けのしようがありません。しかし今作では、HPが減ってきた段階で「レスキュー」すれば問題はありませんし、「撤退」コマンドでマップから退却もできます。仮にエースがロストしても、「ミラの歯車」で蘇生が可能。

その強力さゆえに、過去作では、ワープには厳しい使用制限が付けられていました。例えば、「烈火の剣」では29章にならないとワープを入手できず、使用回数はたったの3回。一方、シルクは僅かレベル9という早期からワープを習得でき、しかも使用回数は無限。明らかにゲームバランスを度外視しています。

その姿は、さながら戦闘職(鉄砲玉)を前線に撃ち出す発射台。つまり、過去作のベックやジェイクと同じ。強さ評価は文句なしの満点です。

 

セーバー:★★★☆☆

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ワープで敵陣に転送される筆頭の切り込み隊長。シルクでワープさせたい前衛ユニットは数多く居ますが、その中で最も戦闘に長けているのはセーバーでしょう。

彼の最終職業「魔戦士」は攻・速・守の全てに優れたクラスであり、大軍を相手取った無双プレイも可能です。まず、SPDの最低保証値が17もあり、物理攻撃に対する回避率は全兵種中最高。スキル「破邪」により魔法ダメージも半減でき、物理魔法両面への高い耐久力を誇ります。ダメージを受けても「暗黒の剣」で自己回復ができ、仮に死んでも「ミラの歯車」で復活できるため、安心して敵に突撃させられます。

魔戦士になれるユニットは他にも何人か居るのですが、その中でも特に成長率に優れているのがセーバーです。特に、DEFの成長率はカムイやジェシーに比べて15%も高く、HPの個人成長率も良いため、生存力は大いに信頼できます。ATKやSPDにも穴が無く、パラメータが満遍なく伸びるため、魔戦士ループでの育成にも向いています。

敵が多くて面倒なマップでは、初手セーバー突撃が安定。5章までは徒歩で、6章ではワープで敵陣に切り込ませましょう。

 

エフィ:★★★★

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村人ゆえにレベルアップ回数が多く、かつ個人成長率にも優れ、すくすく育ってくれるユニット。ソシアルナイトや魔道士といった戦闘職に就かせても良いですが、シスターにCCさせると特に強力です。

シスターエフィの長所は、「レスキュー」を無限に使える点。特に、シルクとタッグを組ませれば、ワープで敵陣に切り込ませた味方をレスキューで引き戻す、究極のヒット&アウェイ戦法が成立します。これが使えれば、どんな難関マップも、たちまち作業ゲーへと化してしまいます。

レスキュー自体は、行動後の味方の位置調整や、足の遅い味方の救済など、単体でも汎用的に使用可能。それ以外にも、リブローやアゲインといった魔法も無限に使用でき、非常に便利なユニットです。

サポートだけでなく、本人の戦闘力も際立っています。ATKとSPDが高く、厄介な魔物もエンジェルで粉砕してくれます。スケルトンやドラゴンゾンビといった硬い魔物を倒すには、エフィの力が欠かせません。サポート役としてもアタッカーとしても一流の強キャラです。

 

風花雪月

リシテア:★★★☆☆

エコーズのシステムをベースに、キャラ育成の自由度が大幅にアップした本作。育成次第で、強力な兵種・武器・スキルを獲得させれば誰でも強くなれるため、個人としての強ユニットは基本的に存在しません。そんな中で、例外的にズバ抜けた個人性能を持つのがリシテアです。

リシテアの成長率は魔力60%・速さ50%と高水準。魔道士に必要なこの2能力の成長率が50%を超えるのは全ユニットでリシテアのみであり、作中最強の魔法アタッカーと言えます。

能力値だけでなく、覚える魔法も優秀。初級魔法中威力最大のドーラΔ、敵の魔防を無視するルナΛ、騎馬特攻のダークスパイクΤ、魔物特攻のエンジェルなど多数の魔法を覚え、常に敵に大ダメージを与えます。その上、「グロスタールの大紋章」持ちであるため、魔法攻撃時に20%の確率で更に威力が上昇。

加えて、紋章一致の英雄の遺産「テュルソスの杖」との相性が最高。魔法攻撃の射程+2の効果が得られるため、高威力で遠方の敵をスナイプする超火力砲台へと変貌します。その上、装備中は確率50%で大盾・聖盾を発動できるため、リシテアの紙耐久を大幅に補強できます。

それだけでなく、個人スキル「天才」により兵種経験値・技能経験値が2倍速で溜まったり、白魔法「ワープ」を習得できるためマップの速攻クリアに貢献してくれたりと、何かと便利。天才という肩書きに恥じぬ優秀ユニットです。

 

FE無双 風花雪月

シェズ:★★★☆☆

シェズ | ファイアーエムブレム無双 風花雪月

ファイアーエムブレム無双 風花雪月」は、「風花雪月」の世界観と「ファイアーエムブレム無双」のシステムを受け継いで開発された戦略アクションゲーム。

本作では、攻撃速度・移動速度・使用武器といった戦闘性能が兵種ごとに決まっており、これらはスキルやレベルでは変化しません。従って、ユニットの強さはほぼ兵種によって決まり、個人性能はあまり影響しません。そんな中で、例外的に個人として優秀な性能を持っているのが、主人公シェズです。

シェズは自軍トップレベルで移動面に優れており、常に時間に追われる本作では非常に有り難い存在です。特に、専用兵種「アスラ」の兵種アクションで高速移動ができたり、「無間の瞬動」により制圧済みの砦へワープできたりするのは便利。遠方に敵将が出現したり、離れた場所でミッションが発生したりといった状況にも、柔軟に対応できます。

また、準専用スキル「真の覚醒」により覚醒状態が長続きし、殲滅力も上々。メインミッションや外伝には強制出撃であるためレベルアップの機会も多く、自軍のエースとなりやすいです。傭兵系主人公は強い、というシリーズの伝統を見事に受け継いだユニットです。

 

ローレンツ★★★☆☆

前作では、両刀型の凡庸な成長率のせいで、テュルソスの杖の引換券とまで言われた不遇な男。しかし、本作ではどういう訳か大出世し、硬い、強い、早いという浮沈要塞として名を馳せます。

特に、ゲージを消費して敵の攻撃を無効化するという個人アクション「薔薇の舞」が非常に優秀。無双ゲームという名の通り、本作では無数の敵に包囲され袋叩きにされる状況が多発します。そんな展開でも、ローレンツは3発程度なら敵の攻撃をノーダメージに抑えてくれ、その間に範囲攻撃で敵を殲滅してくれます。そして、消費したゲージも周囲の敵を葬ることにより瞬時に回復。これを繰り返すことで、無敵の生存力を誇ります。

また、攻撃面を強化できる優秀なスキルも数多く習得します。特に、緩い条件で与ダメを20%向上できる「攻めの用兵術」や、「力+2」「力+5」「力+10」の併用により、攻撃力を爆盛りできます。加えて、ほぼ無条件で覚醒ゲージ増加量を上昇させる個人補助スキル「名門貴族」により覚醒使用頻度もアップし、殲滅力はさらに向上。一般的に覚醒中は守備面が疎かになりがちですが、ローレンツに限っては「薔薇の舞」を盾に敵陣に突撃できるのが非常に強力です。

 

ヒーローズ

ファイアーエムブレム ヒーローズ」は、本家ファイアーエムブレムの歴代キャラが参戦するスマートフォン用ゲームアプリ。スマホゲーという性質上、次々と新キャラが実装され、環境とともに強キャラの地位も移ろいゆきます。そこで、サービスリリースからの年度ごとに、特に強いと感じたキャラをピックアップします*2

 

(サービス1年目) ラインハルト:★★★★

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画面の小さいスマホに対応し、8×6マスという狭い箱庭での戦いが繰り広げられる本作。それゆえ、アタッカーにはマップを制圧する機動力が求められます。

ラインハルトは、サービス1年目では、3マスの移動ができる騎馬タイプと、2マス先を攻撃できる魔法属性を合わせ持つ貴重なキャラでした。8×6マスの盤面しかない本作において、5マス先までを攻撃範囲に収られるため、マップの大半がラインハルトの勢力圏に入ってしまいます。この芸当ができたのは、初年度では他にセシリア・レオン・総選挙リン・バレンタインロイの4キャラだけです。

加えて、自分から攻撃時に2回攻撃が可能な専用武器ダイムサンダも強力。威力は9あり、「勇者の槍+」などの連撃武器の水準と比べて高火力。彼自身の素の攻撃力も魔道士の中では高めであり、そこへ「鬼神の一撃」「騎刃の鼓舞」などで火力を盛る事により、大抵の敵をワンパンできてしまいます。「奥義の鼓動」+「月虹」といったコンボを使えば、不利属性の敵すら強引に突破できます。

 

あまりに強すぎたためか、「連撃防御・魔道」「ホースキラー+」「強化無効・遠距離」など、ラインハルト泣かせのスキルが次々と登場。2022年8月現在で錬成も貰えておらず、公式からも警戒されている殿堂入りキャラと言えるでしょう。

 

(サービス2年目) 伝承アクア:★★★★

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本作において、従来作から最も大きな進歩を遂げたのは踊り子でしょう。様々な武器を装備でき、1チームに複数加入させることができ、踊った対象にバフを与えられる。従来と比べれば、破格の使い勝手です。加えて、「救援の行路」「相性激化」など、踊り子の役割を強化するスキルも豊富。

そんな中でも特に注目すべきが、飛行踊り子です。武器を装備可能な飛行踊り子は、FEでは歴史上初。森や山といった障害物を無視して味方をサポートできる他、「編隊飛行」で味方に駆け寄ることができ、飛行ユニット専用の強力なバフも習得できます。飛行パーティを組まない場合でも、指揮系スキル発動のために飛行ユニットをパーティに組み込むのは効果的ですし、「空からの先導」で移動の補助も可能です。

飛行踊り子の中でも特にサポート性能に秀でたのが、伝承アクアです。専用スキル「ユラリユルレリ」により歩行・飛行ユニットの移動を+1することができ、誰でもラインハルト並みの機動力を手に入れることができるように。加えて、「清鈴の宝具」により、簡単に味方の全能力を+6でき、フルバフブレード等の戦法を強力にサポートできます。仲間のHP+3、魔防+4の伝承効果も魅力。出る年度を誤った画期的なキャラです。

 

(サービス4年目) 比翼リン:★★★★

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ラインハルトの弱点を補強したかのような連撃キャラ。

専用武器「疾風の双手裏剣」は、連撃武器でありながら速さ+4のボーナス付きであり、高いスピードからの4連撃を狙えます。かつ、武器の奥義カウント-1効果により、奥義「月虹」を1カウントで撃てるため、なんと1戦闘で月虹を2回発動できることに。事前に近くの敵を殴っておけば、「暗器(7)」効果により敵の守備を下げた状態で戦闘を開始できます。加えて、初期スキルも「鬼神飛燕の一撃3」「速さ守備の牽制3」と充実しており、これだけで一発あたりのダメージを10も盛れます。このような高火力に晒されてしまえば、並大抵の壁役はひとたまりもありません。

加えて、マップで1回だけ自分を再行動可能にする比翼スキルにより、手数を稼ぎやすいのも強力な点。「烈火の剣」出典キャラを再行動させる双界チキも同時期に登場し、強さに拍車がかかりました。伝承アクアや正月ピアニーといったサポート飛行キャラを添えれば、伝承英雄戦のアビサルもラクラク突破できるほどの大戦力となります。性能にも環境にも恵まれ、また使用感も爽快なキャラです。

 

(サービス5年目) 破骸エーデルガルト:★★★★★

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比翼リンをも容易く受け切る不沈艦。

彼女の強みは、何と言っても鉄壁の受け能力。敵から攻撃されたときは、専用武器「双紋章の力」の効果により遠距離反撃、追撃阻止、かつ敵の奥義カウント-1、かつダメージを40%軽減します。手厚い防御効果の重ね掛けにより、強力な攻撃もかすり傷程度に抑えます。そして返す刀で、奥義カウント最大値-1効果と奥義カウント変動量+1効果により、奥義「緋炎」を即座に発動し敵を玉砕。加えて、専用スキル「破骸障壁」の効果により、戦闘終了時にHPを7回復し、傷を癒します。

それだけでなく、攻め能力も優秀。初期スキル「重装の遊撃3」により森を無視して2マス移動を行い、「攻撃守備の万全4」との組み合わせにより常に攻撃+7保証で敵に殴り掛かります。その上、毎ターンに1回、自分から攻撃した際、戦闘終了後に再行動できるというオマケ付き。重装キャラでありながら、アグレッシブに敵を蹴散らして進軍します。

無色ゆえに属性苦手相手も存在せず、おまかせで突撃させれば伝承英雄戦も連戦トライアルも一人で勝ててしまう万能無双キャラです。その強さに気付いた上位ユーザーたちがこぞって10凸破骸エーデルガルトを育成し、闘技場や英雄決闘チャレンジの環境を阿鼻叫喚の地獄へと変えました。

 

まとめ

歴代FEシリーズにおいて最も強力なのは、上記で★5となった、次のユニットたちでしょう。

  • 遠方から一方的に敵を嬲り殺せるベック&ジェイク
  • リザイア地雷により脳死でも敵を全滅させられるルフレ&リベラ
  • 無限ワープで盤面を支配するシルク
  • 無双性能も積ませ性能も圧倒的な破骸エーデルガルト

このようなエースユニットはゲームの花形である一方、あまりに便利すぎるキャラは思考停止プレイを生みやすく、SRPGの楽しみを破壊しかねません。

また、「強さ」の本質は時代とともに変わり続けています。高い攻撃力か、タフな生存力か、便利なスキルか・・・  強キャラに求められる条件は、作品ごとに移ろい行きます。

まだ見ぬ次回作ではどんな強キャラが登場するのか、期待が高まります。

*1:鉄の剣は重さ2、鉄の槍は重さ6、鉄の斧は重さ7

*2:特筆すべきキャラが無い年はスキップとします

ファイアーエムブレム無双 風花雪月 兵種評価

ファイアーエムブレム無双 風花雪月」のストーリーを攻略する上で、使用可能な汎用の最上級兵種11種の使い心地を、SABCDの5段階で評価していきます。

評価の基準ですが、難易度ハードで戦績Sランクを取るのに貢献できる兵種は高評価とします。戦績を算出する項目は「クリアタイム」「撃破数」「被ダメージ割合」の3つ。従って、下記条件に当てはまる兵種ほど高評価となります。

  • 攻撃力や移動速度が高く、クリアタイムを短縮できる兵種
  • 攻撃範囲が広く、撃破数を稼ぎやすい兵種
  • 防御力や状態異常付与性能に優れ、被ダメージ割合を抑えられる兵種

 

兵種評価

エピタフ : S

剣を扱う、傭兵系の最上級職。

攻撃速度や移動速度が高く、小回りの効きやすい兵種です。これを活かし、敵の大軍を誘導したり、魔獣相手にヒット&アウェイを仕掛けたり、といった立ち回りも得意。

加えて、傭兵時代に習得できる戦技「風薙ぎ」が攻防両面で優秀。この戦技は、風属性攻撃で敵を空中に打ち上げるというものです。敵は空中にいる間は行動不能となり、一方的に攻撃を仕掛けられるようになります。

更に、「風薙ぎ」は風属性攻撃であり、本作の風属性攻撃には敵を風裂状態にする追加効果があります。この状態異常を受けた敵にダメージを与えると、空中に打ち上げることができます。つまり、風薙ぎによる打ち上げが終了しても、すかさず風裂状態による打ち上げが発動します。剣は本作の武器の中でもトップクラスに攻撃の出が早いため、敵に着地する隙すら与えず、お手玉にできます。ハメ戦術でワンサイドゲームを展開できる最強兵種です。

打ち上げ攻撃と風裂状態を使いこなせる兵種は、本作のMVPと言えます。

 

トリックスター : A

盗賊系の最上級職。

剣を扱う兵種であり、エピタフと同じく戦技「風薙ぎ」が扱えるため、活躍が狙えます。但し、兵種の基礎ステータスがで比較するとエピタフより力が2低く、殲滅力はやや落ちます。

加えて、強攻撃や兵種アクション使用時に、高速で前進してしまうという困った特性があります。これにより、正面の敵に連続攻撃を仕掛けている最中に、敵を追い越してしまい、コンボが途切れる羽目に。その間に風裂状態が解除されてしまいやすく、今ひとつ使いづらい兵種です。

但し、兵種スキルで鍵開けができるのは利点。宝箱のあるマップでは、一時的にエピタフから兵種変更して出撃させるという運用が良いでしょう。

 

ダークナイトホーリーナイト : A

槍を扱う、ソシアルナイト系の最上級職。ダークナイトホーリーナイトは、兵種アクションの僅かな違いを除けばほぼ同性能であるため、まとめて紹介します。

移動力に優れた騎乗兵種であり、常に制限時間に追われる本作では非常に重宝します。特に、サイドミッションをこなすために離れた地点まで急行させるにはピッタリの兵種。

戦闘面でも、風属性の戦技「旋風槍」が使用できるため、エピタフと同様のサンドバッグ戦法が使えます。また、Bボタンでダッシュも可能であり、戦技で吹き飛ばした敵に駆け寄って追撃を与えるのに便利。但し、「旋風槍」は「風薙ぎ」に比べてリーチが短いため、敵が大量に出現した際の殲滅力はイマイチ。

また、役割対象である傭兵系兵種が、騎馬特攻武器「レイピア」を装備していることが多いのも逆風。適宜馬から乗り降りして戦う必要があるため、やや不便さも目立ちます。

 

ファルコンナイト : S

ペガサスナイト系の最上級職。

兵種アクションで、Xボタンを押すと打ち上げ攻撃を繰り出せるのが最大の強み。戦技を使うこともなく敵を打ち上げ、一方的に殴れるという反則じみた兵種です。

加えて、その状態で強攻撃を繰り出せば、「高空状態」に移行。これは、空中で敵を一方的に攻撃できるというモードであり、かつ浮いているため地上の他の敵からの攻撃も受けません。攻めも守りも盤石すぎる兵種です。

飛行特攻という弱点は一応存在するものの、特攻武器である斬翼刀や手槍を装備している敵はほぼ居ないため問題なし。弓兵とも戦わなければ良いだけなので、特攻は警戒するに値しません。

 

ドラゴンマスター : C

斧を扱う、ドラゴンナイト系の最上級職。

今作の斧は振りかぶりのモーションが長く、攻撃の出が遅いのが困りもの。その間に周囲の敵から先に攻撃されてしまうと、怯み状態となり斧攻撃が中止されるため、やや使いづらい武器と言えます。

加えて、ドラゴンマスターは攻撃時に空中から地面に斧を振り下ろすのですが、このモーションも厄介です。敵との距離感が掴みづらいため、見当違いの場所に斧が振り下ろされ、攻撃を外すこと多数。その隙に敵に集中砲火を食らわされ、大ダメージを受ける危険もあります。

一方で、習得スキルは総じて優秀です。攻撃力を大幅にブーストさせる「力+10」、緩い条件でダメージを2割アップできる「攻めの用兵術」、氷属性攻撃の戦技「クラッシュ」など、有益なスキルを次々習得。特に、本作の氷属性攻撃は、命中時に敵を氷結状態にして行動不能にできるため、攻防ともに役立ちます。

必要なスキルだけ回収させたら、さっさと重装系の兵種に転職させたいところ。

 

グレートナイト : A

斧を扱う、アーマーナイト系の最上級職。

斧兵共通の悩みとして「先制攻撃を許しやすい」という点がありますが、グレートナイトは守備力が異常に高く、ほとんど敵からのダメージを通しません。加えて、スキル「不動」により、敵に殴られても怯みづらく、自身の攻撃が中断されません。斧兵として合理的な能力を持っており、事前にドラゴンマスターのスキルを回収しておけば活躍が見込めます。

但し、重装兵種特有の移動の遅さは考えもの。覚醒を優先的に発動させて移動力を高めてやるなど、何らかのフォローは欲しいところです。

 

ボウナイト : C

弓を扱う、アーチャー系の最上級職。

間接攻撃とデバフが得意という、無双に全然向いていない兵種。通常攻撃は連射性能が低いためダメージ効率が悪く、兵種アクションも遠隔で敵をチマチマ削る攻撃ゆえに戦闘が長引きます。

戦技は「ハンターボレー」や「穿空の矢」など優秀なものを覚えますが、いずれも空に矢を打ち上げてから着弾するまで待つというものであり、タイムラグが生じます。この無防備な時間に敵の攻撃を受け、大ダメージを受けてしまうことも多数。このせいで、戦績Sランクを逃す戦犯になることが多い兵種です。

それでも、拳闘士系の敵に対して相性有利を取れるというのは、ボウナイトだけの強みであり、役割対象に対してピンポイントな仕事が存在します。ダブルを組ませたり、無双奥義を優先的に使用させたりして、安全保障に努めつつ運用したいところです。

 

ウォーマスター : S

籠手を扱う、拳闘士系の最上級職。

スターンゲージ破壊の鬼とも言える兵種。習得戦技には「ガード崩し」「ガード不能」「スタンゲージ削り」といった特性が付与されているものが多く、敵のスタンゲージを表示させるのが非常に得意。加えて、通常攻撃の速度も高いため、表示されたスタンゲージをどんどん削ってくれます。結果として、あっという間に「必殺の連撃」を発動させ、敵を粉砕してくれます。

その上、戦技「旋風脚」「炎旋脚」による打ち上げ攻撃も可能。この戦技は打ち上げ時間が長く、敵が地上に降りて来る頃にはスタンゲージはほぼゼロです。そのまま、旋風に巻き込んだ周囲の敵ごと「必殺の連撃」で倒せるため、撃破数稼ぎに大貢献してくれます。

唯一残念なのは、籠手メインのユニットがラファエルとバルタザールのみと希少なこと。こんなに強い兵種なんだから、もっと要員を増やしてほしい所です。

 

グレモリィ : D

プリースト・メイジ系の女性専用最上級職。

間接攻撃専門兵種という点はボウナイトと共通ですが、無双ゲームへの適性はボウナイト以下。本作の魔法は弓以上に出が遅く、発動までに敵の攻撃を許しやすのが難点です。その上、物理攻撃への耐性はペラペラ。つまり、攻撃をしようとしたら、逆に敵に袋叩きにされて一瞬でロスト、といった展開の起こりやすい最悪の兵種です。

加えて、状態異常による防御手段をほとんど持たないのもマイナスポイント。本作の魔法は属性が6つに分かれていますが、女性魔道士が戦技で多く覚えるのはの4属性の魔法です。これらで与えられる状態異常の内、炎上感電は与ダメアップの効果しかなく、身を守るのには使えません。呪縛は敵を足止めする状態異常ですが、グレモリィの役割対象である弓兵は、移動できなくとも遠隔攻撃をしてくるのでほぼ無意味。また、HP吸収に頼る戦法は「被ダメージ割合」の評価が悪化しやすいため使い物になりません。

但し、の魔法を習得可能なユニットだけは、例外的に評価が上がります。ウィンドやシェイバーで敵を風裂状態にしてしまえば、安全に敵を撃破できるからです。

性能は酷いですが、この兵種にはリシテアやドロテアをはじめ人気ユニットも多いため、手厚く介護しながら使っていきたい所です。

 

ダークビショップ : C

プリースト・メイジ系の男性専用最上級職。

グレモリィと同様に無双ゲームには向かない性能ですが、兵種スキル「耐性衰弱」を持つ点は評価ポイント。これは、敵に与えた状態異常の持続時間が伸びるというスキルです。これにより、風裂状態や氷結状態にした敵の行動不能時間が長くなり、安全性がアップします。

特に、敵を打ち上げて風裂状態を付与する戦技「エクスカリバー」との相性は最高です。戦技自体の持続時間が長いため敵のHPをガッツリ削れ、終了後も敵を打ち上げられるため、隙がありません。

また、兵種スキル「騎馬特攻」と習得スキル「弓崩し」のお陰で、終盤に出現数の多いボウナイトに対してかなり強気に出られるのも有難い所。明確な役割対象が存在するぶん、魔法系の中ではまだ使える兵種です。

 

まとめ

本作では、エピタフ・ファルコンナイト・ウォーマスターは特に扱いやすい兵種であり、逆にグレモリィは扱いづらい兵種という印象です。剣聖の一強だった「ファイアーエムブレム無双」とは異なり、剣以外の兵種の使い勝手も向上した点には個人的に好感が持てます。