PlateUp!で初心者がソロで15日間営業を達成する攻略


ローグライトな料理アクションゲーム「PlateUp!」。

マルチプレイ前提のこのゲームをソロでプレイしようと思うと、15日間の営業という目標の達成は至難の業となります。下記では、これを達成するための攻略のコツを記入していきます。

 

低難易度の料理を選ぶ

まずは、1人プレイでも作りやすい、難易度の低いメニューを選ぶことが重要。狙い目の料理は以下の通りです。

  • サラダ:作る工程は、切って合わせるだけとシンプル。汚れも少なく、難易度は低めです。
  • ピザ:工程が複雑で調理に時間がかかるものの、それ以上に来客間隔が長く設定されているため、実は低難易度のメニュー。
  • ターキー:提供するメニューが1種類だけであるため、調理や配膳を自動化しやすいメニュー。

逆に、次のような料理は難易度が高めです。

  • ステーキ:難易度1と表示されているものの、焼き加減の調節が複雑かつ、ウェルダンを作るにも時間がかかり、実は難易度高め。
  • 餃子:作る工程が非常に長く、客を捌き切るのが難しいメニュー。

まずは低難易度の料理でゲームに慣れてから、徐々に高難易度メニューに手を出すのが良いでしょう。私は、サラダで初めて15日営業を達成しました。

 

配膳しやすい間取りを選ぶ

 

次に、調理室から直接タッチできるテーブルの数がなるべく多くなるような店の間取りを選ぶことが重要です。少なくともテーブル3つには触れるようにしたい所。初期の狭いタイプの店だと、例えば上画像のような店なら、ドアも活用することで3テーブルに触れます。

ロケーションを変えると店の間取りも再抽選されますので、都合の良い配置の店が出るまでガチャを回し続けるのが吉。ちなみに、ロケーションは「いなか」または「シティ」を選びましょう*1

 

リセマラ&シード設定で致命的なカードを避ける

営業を始めると、3日ごとに、プレイ難易度を上昇させるカードを二者択一させられます。この時、トッピングやサイドを追加する「料理カード」が左に、客の行動や収入が変化する「顧客カード」が右側に提示されます。

「料理カード」を選ぶのは、下記理由で非常に危険です。

  • ソロプレイでは、メニューごとの分業ができないため、複数メニューの提供は困難。
  • メニューの種類が増えると自動化が妨げられる。
  • 追加メニューは販売額が安く、かつ来客数が減らされやすいため、収入ダウンに繋がりやすい。
  • ポテトサラダなど、異常に手間のかかる地雷メニューがある。

ですので、プレイヤーは基本的に「顧客カード」を取らざるを得ません。しかし、顧客カードの中にも、下記のように攻略を致命的に難しくするものが存在します。

  • ハイクオリティ:全ての作業速度が25%ダウン。無差別に能率が下がる凶悪なデバフであり、客を捌き切れなくなる危険性が高い。
  • 共感力:客の忍耐ゲージが見えなくなる。配膳ミスによりゲームオーバーに追い込まれる事故が発生しやすい。
  • 食事はゆっくり:客の食事時間が4倍ほどに長くなる。プレイヤーが対処不能な待ち時間が増えることになり、非常に危険。
  • 一日一回:各デスクが1日1回ずつしか使えなくなる。研究と自動化が絶望的となり、13~15日目の難易度上昇に対応できなくなる。

3日目・6日目といった序盤で、破滅的なカードを取らされた場合は、潔くゲームを放棄して拠点に戻った方が良いでしょう。そして、ヌルいカードが提示され続ける幸運なシードを引くまで、序盤戦を何度か回す方が得策です。

また、毎挑戦前にシード値はメモしておきましょう。こうすることで、幸運なシードを見つけ次第、同じ乱数シードで何度も再挑戦することが可能です。再挑戦時は、提示されるカードやカタログが前回と同じになるため、先のカードを見越した計画も立てやすくなります。

 

研究体制を強化する

強力な装置を揃えるため、書棚や研究デスクは何より優先して確保したい所。

1日目終了後に研究デスクのカタログが高確率で出現しますが、最初の研究デスクは購入せず、書棚に保管しておきましょう。というのも、研究デスクが店に無い場合には、ショップから研究デスクのカタログが供給されやすい仕様だからです。こうすることで、2日目終了時にも、新たな研究デスクのカタログが出現するでしょう。この時点で研究デスク1台を購入し、もう1台を書棚に入れてアップグレードしましょう。すると、3日目終了時に、コピーデスクorディスカウントデスクor注文デスクのカタログが入手できます。この時点でお金120を用意しておき、このカタログを購入したい所です。

その後は、アップグレード枠を増やせる書棚や自動化に必須のコンベヤを最優先で確保・アップグレードしていきましょう。理想的には、コンベヤを2段階アップグレードしたスマートグラバーを、コピーデスクで複製し続けられるようになると、生産性が加速度的に向上し始めます。

 

有利なアイテムが出るまでショップガチャを回す

上記のように、デスク・書棚・コンベヤは最優先で確保すべきアイテムです。他に、そのメニュー特化のサポートアイテムがあれば、攻略が非常に有利になります。例えば、サラダであれば下記アイテムがあると非常に有難い所。

  • 包丁:切る速度が3倍になる装備品。キャベツを早く切れるため強力。
  • ミキサー:自動で食材を切ってくれる。キャベツ切りを効率化できる。

こういったアイテムが出るまで、カタログを何度も引き続けたい所。下記のような方法で、ショップからカタログを引く試行回数を増やすことができます。

  • カタログ再注文でガチャを回す。特に、コピーデスクでカタログを増やした後、そのカタログを地面に並べておけば、ガチャの抽選回数を水増しできる。
  • 注文デスクで、欲しいアイテムを狙い撃ちする。但し、注文デスクの内容は時間とともに切り替わるため、気を取られていると他の作業でミスをしやすい。ポーズを多用して注文デスクを確認すると安全。

有利なアイテムと早期に巡り合えるシードを引いた場合はラッキー。万一ゲームオーバーになっても、次回もそのシードで挑戦する価値があります。

 

終盤に向けて自動化体制を整える

研究体制の構築とアイテム集めは10~12日目に終わらせ、客の爆増する13~15日目に備えて自動化体制を整えたい所。特に、下記が実現できると非常に有利です。

  • 下膳の自動化:スマートグラバーで、汚皿をテーブルからシンクに移動させる。テーブルからテーブルに汚皿が渡り歩くようにルートを構築すると、複数の下膳を自動化できる。客の回転率が上がるため、優先して取り組みたい。
  • 皿洗いの自動化:汚皿が自動でシンクに供給され、綺麗になった皿がプレートラックに運ばれるよう、スマートグラバーのルートを構築する。漬け洗いシンクなら完全無人で皿洗い可能。
  • 皿乗せの自動化:ミキサーで食材が自動で切られるようにし、オートプレーターで自動で皿に乗せる。コンロであれば、焼けた食材に自動で皿を差し込んでくれるため、焦げ防止に役立つ。

ここまでできれば、15日達成は間近です。

*1:「マウンテン」では、店外の行列客の忍耐度低下速度が200%にアップする迷惑な天候「雪」が頻発するため、やめた方が良いです

ピクミン4 全プラチナメダル入手難易度ランキングTOP10

前作に比べ、クリア後のやり込み要素が充実した「ピクミン4」。その中でも特に難しいのが、ゲーム内で挑める小ステージでのスコアアタックです。「ダンドリチャレンジ」「ダンドリバトル」「葉っぱ仙人の挑戦状」のそれぞれで、最高評価を取れれば、ステージごとにプラチナメダルが与えられます。

プラチナメダル取得には戦略面・アクション面で試行錯誤が求められ、歯応えは抜群。そこで、各ステージの中でも、プラチナメダル取得が特に難しかったステージを上位10位までランク付けしました。

なお、下記ランキングでは、インターネット上の攻略情報を見ず、自分でクリアルートを模索した場合の難易度を評価します。※因みに、上位は殆どが「葉っぱ仙人の挑戦状」のステージとなります。

 

10位:淘汰の縄張り

大型原生生物6体を2:30以内に倒すという、忙しいステージ。

リアラシとマザーウジンコには岩ピクミンの単発火力が有効で、ミズモチとヘビガラスとダイオウデメマダラには紫ピクミンの継続火力が有効、という相性関係を理解するのがクリアへのカギ。後は、岩が有効な相手を倒しきった後、ポンガシグサで岩を紫に変換し、紫が有効な相手を倒していく、という流れになります。

また、作戦自体は立っても、それを実行できるかはまた別。ボスにピクミンを捕食されたり、トッシンを外したり、といったタイムロスが慣れない内はどうしても発生します。アクションパートが難しいステージでした。

 

クリア方法メモ

  1. スタート地点付近のハリアラシをトッシンで叩く。壁の向こうに生えている岩ピクミンを、壁越しにヒッコヌキ笛で呼んでおく。ここからマップを反時計回りに巡回し、敵を倒していく。
  2. 岩20体乗せのトッシンで、マザーウジンコをワンターンキル。
  3. 岩10体を紫10体に変換し、ミツモチを殴る。
  4. ヘビガラス、ダイオウデメマダラを、それぞれトッシンで2ターンで倒す。

 

 

9位:雪達磨製作所

氷結した6つの部屋のかまどに火を灯し、ケンチクを進めるステージ。

種火を正確に投げるという、普段はあまり経験しないムーブを要求されるのが難しいステージです。特に、

  • 種火を投げる対象がかまどでなく原生生物にロックオンされてしまう
  • 種火運搬役の足が遅く、ユキフタクチの雪玉やフーセンドックリの風に巻き込まれる
  • 種火を投げても、段差の上のかまどに上手く入らない

など、アクションの面でプレイヤーを悩ませる箇所が多数。アクションを1回でもミスするとプラチナメダルの取得は怪しくなってくるため、リセット事案となります。圧倒的にリトライ回数が嵩んだステージでした。

 

クリア方法メモ

  1. 6つの部屋を、スタート地点から反時計回りに巡回。新しい部屋に入るごとに、最優先でかまどに種火を着火させる。
  2. 氷壁や原生生物はトッシンで撃破しつつ、赤ピクミンでシザイを運ばせる。運搬終了後はヒマジン笛で呼び寄せ。
  3. 最後の部屋まで巡回したら、二手に分かれる。オッチンは残った原生生物を倒しながらシザイを回収。主人公はネンド橋の建築に取り掛かる。

 

8位:最果ての闘技場

ダンドリバトルでルーイに100点以上差で勝利することを求められるステージ。

大差での勝利がプラチナ条件ですが、慣れない内はそもそも勝利すらできず、頭を抱えるステージでした。特に、スタート時のピクミン数が、プレイヤー5体に対してルーイ20体というハンデ付きなのがキツい点。

点差を開けるために大事なのは、ルーイに自由に点数を稼がせないこと。妨害の重要性に気付けるかが、クリアのカギでした。特に、下記のような行動が効果的でした。

  • ルーイのピクミンが運搬するプレミア品は、それより1~2体多いピクミンで横取り。これにより、ルーイのピクミンを無為に勾留することができる。ルーイが横取り仕返してくる事はほぼ無い。
  • 原生生物と戦っているルーイのピクミンにトッシン。原生生物にルーイのピクミンを捕食してもらう。
  • モスを見掛けたらトッシンしてスタンさせておく。

ダンドリバトルはシナリオ中でも何度か挑む機会がありますが、中盤以降の難易度上昇が激しかった印象です。

 

クリア方法メモ

  1. まずは周囲のペレットを運搬してピクミンを増やす。
  2. ピクミンが50匹付近に増えたら、プレミア品とキンカイを中心に回収していく。ルーイがプレミア品を運んでいたら、可能な限り横取りする。
  3. 逆転バクダンが自陣付近に出現するので、ピクミン20体ほどで運搬。運搬を阻止しに近づいてくるモスは、オッチンのカミツキで妨害。
  4. 祝福のオフランスが高台に出現するので、オッチンに運ばせる。付近のダマグモは無視。

 

7位:断崖アスレチック

オッチンとのキリカエを活用することが求められるステージ。

崖上にピクミンを投げるアクション要素、ヌシイモガエルを倒すボス戦要素、複数のキンカイに適切にピクミンを割り振る戦略要素、とあらゆるプレイヤースキルが求められる難関ステージです。電気ゲートや原生生物にトッシンを正確に当てるエイム力も試されます。トッシンを外しまくり、無数のリセットを余儀なくされました。

 

クリア方法メモ

  1. スタート地点付近の電気壁をオッチンのトッシンで破壊し、反時計回りに部屋を巡回していく。まずはオタカラは放置で、ピクミン回収と原生生物撃破に努める。
  2. ヌシガエルはバクダン岩1発+岩ピクミン乗せトッシン2回で撃破。その間、黄ピクミンには穴の発掘をさせておく。
  3. オッチン+黄ピクミンで高台のロープを下させる。ロープから岩ピクミンを昇らせ、高台のマロガエルを撃破。
  4. 高台の大地のエキスを吸わせたら、あとは遠い方からオタカラを順次回収させて終了。

 

6位:急か急か台所

ピクミンの適切に使い分けてオタカラを運搬するステージ。

重量物は紫ピクミンに運ばせ、キンカイは白ピクミンに運ばせ、陶器やキノコといった障害物はオッチンに壊させる、という役割分担が重要になります。これだけではオッチンの手が回らないため、障害物に優先順位を付けたり、一部障害物はピクミンに処理させたりといった工夫も必要になります。障害物処理の方法を色々模索し、数多のリセットを余儀なくされたステージです。

 

クリア方法メモ

  1. 最初に、オッチンのトッシンで陶器の中の白ピクミン10匹を回収し、ヒッコヌキ笛でカボチャ下の白ピクミン5匹を集める。15匹で植木鉢を最優先でどかす。
  2. オッチンはスタート地点付近の白ピクミン5匹を回収し、紫ピクミンに変換。要求重量50の紙袋を潰した後、その先の大地のエキスを吸わせる。
  3. オッチンにスタート地点上のキノコを潰させる。その間、白ピクミンにはキンカイ、紫ピクミンには重いオタカラを優先的に運搬させる。
  4. キノコを潰し終わったら、オッチンにも運搬に参加させてクリア。

 

 

5位:紫の免許皆傳

重量100の紫オニヨンを運搬するオッチンを援護するステージ。

「何をしないべきか」が重要となるステージです。特に、下記のポイントに気づくかが、クリアのカギでした。

  • 体制が整わない序盤は、アメボウズは無視で良い
  • アメボウズは、ローラーさえ壊してしまえば、倒し切らなくても良い
  • ベビーチャッピーゾーンは、スイショウ壁側から迂回できるので戦わなくて良い
  • おったまダケは、氷壁側から迂回できるので戦わなくて良い

これらに気づくまでに時間がかかり、圧倒的にリセット回数が嵩んでしまいました。「運搬経路を遮る敵がいるものの、実は倒さないのが正解」という引っ掛けステージは総じて難易度が高く、同タイプのステージは全て5位以内にランクインしています。

 

クリア方法メモ

  1. まずはアメボウズを無視し、スタート地点周囲の氷ピクミンを全回収し、内5体は紫ピクミンに変換。土壁を破壊し、バクダン岩を回収。
  2. 戦力が整ったら、総員でアメボウズのローラーを破壊。破壊後の第2形態は放置で良い。
  3. オッチンに紫オにヨンを運ばせる。その間に、主人公で先回りし運搬経路を開拓。途中のベビーチャッピーゾーンは、スイショウ壁をバクダン岩で破壊することで迂回。おったまダケも、隣の氷壁を破壊することで回避。
  4. 探査ポッド手前にある要求重量100の紙袋を、紫8体+氷20体で潰してゴール。

 

4位:白の免許皆傳

奈落だらけの狭い通路に原生生物がひしめくステージ。

ボス然として佇むオオハナタタキが難敵ですが、実はこれを倒さないのが正解と気付くまでに、幾星霜のリセットを要したステージでした。運搬役がオオハナタタキ付近を通過するタイミングが2回ありますが、それぞれトッシンでオオハナタタキをスタンさせておけば安全に通過できます。開始直後に、いかにも「これで倒せ」とばかりにゲキカラスプレーが配布されるため、てっきり撃破が必須なのかと思い込んでいました。とんでもない引っ掛けステージです。

他にも、

  • 毒キノコは、羽ピクミンなら運搬時に飛び越えられるため、破壊の必要はない
  • ピクミンは、オタカラ運搬時は空路でショートカットしてくれるものの、ヒマジン笛で呼んだ際は陸路でしか移動してくれない。急ぎの際は迎えに行ったほうが良い

といった気づきづらい要素があり、大苦戦のステージでした。

 

クリア方法メモ

  1. 左上でハナタタキと戦っている羽ピクミンを最優先で回収。ここから反時計回りにオタカラを回収していく。回収役を任せる優先順位は、羽>白>岩。
  2. オオハナタタキ周辺を回収役が通過する際は、オッチンのトッシンでスタンさせる。まともに戦うと時間を浪費するので、生かしたままで問題ない。
  3. 全オタカラを回収できたら、羽20匹で白オニヨンを掘らせて運搬させる。オオハナタタキはやはりスタンさせる。

 

3位:徒夢の採掘場

オタカラの採掘という、経験の少ない仕事の手際が試されるステージ。

ピクミンは可能な限り温存し、採掘が必要な箇所に適切に割り振る、というムーブが求められる点が難しいポイントでした。また、攻略のカギとなる、下記点にも気付くのに時間がかかりました。

  • 時間の制約上、左下のアオケダタラは倒さないのが正解。運搬時のみ、主人公でヘイトを逸らせば良い
  • 実は採掘が一番早いのはホリホリ習得のオッチン
  • 高台のピクミンは崖下からヒッコヌキ笛で引っこ抜ける

他に、デコボコした地形も嫌らしいポイント。地面の傾斜のせいでオッチンのトッシンが目標からズレやすく、リセットが嵩みました。

 

クリア方法メモ

  1. スタート地点周囲のピクミンをヒッコヌキ笛で呼び、トビカブリとオオガネモチをトッシンで排除。
  2. 崖上への抜け道は最速で開通。ピクミン55匹を集め切り、メロンをピクミンで高台から落とす。運搬役はオッチンに切り替え、残りのピクミンを連れて左上で。
  3. 左上の水場を凍らせ、黄ピクミン中心に採掘をさせる。
  4. 左下のアオケダタラは倒さず、主人公で引き付けておき、運搬を阻害されないようにする。
  5. 残ったスタート地点周囲のオタカラを回収して終了。

 

2位:ダンドリ海館

1分残しゴールでプラチナメダルが与えられるステージが多い中、プラチナ条件として2分半残しを要求される鬼畜ステージ。

また、青ピクミンと羽ピクミンのみという低火力パーティで、土壁の破壊やミズブタ・マロガエルの処理といった力仕事をこなす必要があるのも難しい点。

また、ボス然として居座るデメジャコは、倒さないのが正解。これまでと異なり、デメジャコ周囲を最大で8個のオタカラが通過するマップ構成のため、ヘイト管理は至難の技です。主人公でデメジャコの気を引いて運搬をサポートする必要がありますが、少しでもミスするとピクミンが捕食されてしまいます。

その上、マップも広くて地形も複雑。狂気の高難易度ステージでした。

 

クリア方法メモ

  1. スタート地点付近の土壁をそれぞれオッチンのトッシン2回で壊し、青と羽ピクミンを集める。
  2. 最初に左上のサクランボを回収しつつ、反時計回りに巡回。
  3. ゲキカラでデメジャコを倒し、付近のマロガエルとミズブタを全ピクミンで撃破。
  4. 寿司は羽ピクミン 、水没したフルーツはオッチンと青ピクミン中心で運搬。

 

1位:一網打尽の庭

たった60秒で敵100体を倒すという神業ステージ。

このステージに関しては、全くプラチナメダル取得の兆しが見えないどころか、現在銅メダルしか取れておりません。トッシンや衝撃波を駆使しても、60秒で90体撃破が関の山。最高難易度のステージだと感じました。

 

まとめ

ピクミン4の各チャレンジ中で、特にプラチナメダル獲得が難しいのは、下記のようなステージでしょう。

  1. 倒さないのが正解の敵がいる、というデザインのステージ
  2. アクションが難しいステージ

特に厄介に感じたのは、上記の1です。もし10体の原生生物が存在すれば、その内のどれを倒さないのが正解か、総当たりで10回の検証が必要になりますからね。

ただ、難しいとは言え、ピクミン4の各チャレンジは、ピクミン3ミッションモードと比べてだいぶ攻略がしやすくなった印象です。適度にメッセージでヒントが与えられるため、それに従うことでダンドリアップを体感でき、上達の実感が得られました。ステージごとの特色が豊かで、あまり使わなかったピクミンの特性を活用できるのも新鮮味があります。

次回作以降も、やり応えのあるチャレンジステージの実装に引き続き期待したいところです。

ピクミン4 全ピクミン有用度評価

ピクミン4」には個性豊かな能力を持ったピクミンたちが登場します。今作では、地上で同時に連れ歩けるピクミンが3種類に制限されたため、8種のピクミンからどれを選出すべきかが悩ましい所です。「おすすめピクミン」という形で大まかに選出の方針は示されるものの、これに従うのが必ずしも最適とは限りません。アタッカーや運搬役など、それぞれに担わせたい役割をしっかり考慮した上で、隊列の編成を考えたいものです。

そこで、各ピクミンのゲーム中の有用度を、SABCDの5段階で評価しました。評価が高いほど、他のピクミンより優先して隊列に採用する価値が高いと言えます。

なお、評価を決定する際は、ピクミンの下記3観点の性能を考慮しています。

  • 攻撃面:原生生物やオブジェクトの耐久力を削る上で役立つ能力
  • 移動面:自分の移動、他ピクミンの移動補助、オタカラの運搬に役立つ能力
  • 守備面:敵の攻撃を凌いだり阻止したりするのに役立つ能力

 

ピクミンB

性能
攻撃面 DPS=30
移動面 種火を持って移動可能
守備面 火耐性

 

火に強く攻撃力も高い、基本的なピクミン

入手が容易で攻撃力も高いのが有難い所。DPS*1は黄ピクミンの1.5倍と高く、全ピクミン中トップタイ。かつ、死者が出ても容易に補充できるため、多少の犠牲は前提で原生生物にトツゲキさせることができ、敵の速攻排除に貢献してくれます。

また、火耐性も要所要所で役立ちます。カジオコシやヤキチャッピーといった原生生物には、平地だと他のピクミンでは触れることすらできないため、赤ピクミンに一定の需要があります。

また今作では、火種の持ち運びという、新たな役目も増えました。パーティの鉄砲玉として、安定的な活躍が期待できるピクミンです。

 

ピクミンC

性能
攻撃面 DPS=20、発掘速度が高い
移動面 投げ時の高度が高い
守備面 電気耐性

 

シリーズ作品ごとに様々な個性を与えられているものの、今作では活躍機会の乏しいピクミン

まず、電気耐性という能力は、火・水・毒・氷などの他の属性耐性に比べ必要性が薄め。というのも、黄でしか触れられない原生生物というのが存在しないからです。今作の電気系原生生物であるビリー・シビレオオバン・エレキムシ等は、電気を纏っていないタイミングなら他のピクミンでも攻撃できてしまいます。加えて、電気系ギミックの存在感も薄め。「3」で登場した電球は本作では削除され、電気ゲートは低耐久のためオッチンのトッシンで破壊可能で、電気トラップもほとんど出現しません。

高く飛ぶという能力も、羽ピクミンが居れば代替可能。羽は空中戦闘や運搬の面で優れるため、枠争いでは黄は不利となります。

結果として、黄ピクミンが必須となる状況が少なく、出番のあまりないピクミンとなりがち。ピクミンの種類の揃わない序盤や、ダンドリチャレンジで力を振るってもらいましょう。

 

ピクミンB

性能
攻撃面 DPS=20
移動面 水中移動可能
守備面 水耐性

 

水場対策用ピクミン。作品を追うごとにライバルが増えているものの、独自の役割を保ち続けているピクミンです。

本作での水場対策要員は、水面を移動可能な氷ピクミンや、水上を移動可能な羽ピクミンとの選択になります。そういったライバルに対する青ピクミンの強みは、水中に潜れること。特に、ウオノコやトビハゼといった水中の敵を排除したり、水底に沈んだオタカラを回収したりできるのは青ピクミン特有の強みです。本作では遭難者が海底に吐き出される場合もあり、回収には青ピクミンが必須です。

また、水場の無いステージでも、放水のギミックがある場合があり、青ピクミン以外では突破できません。根強い需要の残るピクミンです。

 

ピクミンA

性能
攻撃面 DPS=30、着地時衝撃波発生
移動面 ピクミンの約0.9倍の移動速度、運搬力10倍
守備面

 

隊列の攻撃面を下支えしてくれるピクミン

「2」では着地時に敵をスタンさせる能力がありましたが、今作では衝撃波で周囲にダメージを与える能力に変更。大型の原生生物1体を相手にするケースでは死に能力であるため、この変更はナーフと言えるでしょう。

一方で、トップタイの高いDPSは健在。タフな敵を相手にする際には頼もしいピクミンです。

また、運搬力はピクミン10体分あり、大概のオタカラは2〜3体で運んでくれます。今作の探索では、マップを進みながら、見つけたオタカラに運搬役を割り当て、残りのピクミンで先に進む、という流れになりなりがち。この際、オタカラ発見ごとに隊列のピクミンが削がれ、徐々に隊列全体の攻撃性能が低下していきます。こんな時、紫ピクミンが居れば、攻撃性能の低下幅を1/10に抑制できるという魅力があります。

このように、パーティのアタッカーとして採用の価値が高いピクミンと言えます。但し、耐性はゼロかつ、鈍重で逃げ遅れやすいため、運用には注意が必要です。

 

ピクミンD

性能
攻撃面 DPS=10、捕食時にダメージ
移動面 ピクミンの1.2倍の移動速度
守備面 毒耐性

 

毒を扱うという面白い性能を持っているものの、使い所の難しいピクミン

捕食された際に敵に毒ダメージを与えるという能力が最大の特色なのですが、これがかなり死にスキル気味。というのも、そもそも白ピクミン自体の入手タイミングが限定的で、入手数も少なめだからです。折角手に入れた貴重品をわざわざ死なせてまで、捕食時ダメージを発動させたいケースは稀です。その上、

  • 敵の捕食を待つ戦法は時間がかかりがち
  • 強敵ほど、捕食させる必要のある白ピクミンの数が多く、準備が大変
  • 毒系の敵には、捕食ダメージを無効化されてしまう
  • 捕食以外の方法で攻撃してくる敵には無力
  • 捕食されたぶん隊列の運搬力が落ち、他の仕事に悪影響

といった数多の弱点もあり、運用は困難を極めます。

また、毒耐性という能力も魅力ですが、他の属性への耐性より優先度は低め。というのも、カビコチャッピーやカビフラシといった毒系の敵は耐久が低めであり、ポイズン・クリーナを付けたオッチンのトッシンで十分対策できる場合が多いからです。

その上、攻撃力が黄の半分というデメリットまであるため、救いようがありません。運搬速度は他の1.2倍と早いものの、空路で運搬経路をショートカット可能な羽ピクミンには敵いません。こんなに不遇なのに、「2」での登場時と比べ、地中のオタカラを発見するという能力を失うナーフまで受けている、悲しきピクミンです。

 

ピクミンC

性能
攻撃面 DPS=15
移動面
守備面 物理耐性(刺突・圧迫)

 

鉄壁の物理耐性を有するピクミン

ピクミンの攻撃はやや特殊で、投擲時の単発ダメージは40と強力であるものの、敵に張り付くことができないため継続ダメージはたったの15、というものです。ピクミンの数が少ない序盤は投擲が有効ですが、大軍を率いる終盤は投擲している時間でトツゲキやトッシンをした方が効果的。結果として、攻撃面はパッとしません。

守備面では独自の耐性を有しています。特に、ダマグモやフタクチドックリ等の広範囲踏み潰し攻撃に耐性があるのがポイント。しかし、敵に踏み潰されてから、地面に埋まった岩ピクミンを回収し、再度投擲・・・、といった持久戦法は時間が非常にかかるのが難点。安全に敵を撃破できても、他の作業の時間が減ってしまいます。

総評すると、少数精鋭で持久戦に持ち込むのが得意なピクミン。大群で電撃戦を仕掛けてダンドリアップ、という本作のコンセプトに今一つマッチしていないピクミンです。

 

ピクミンS

性能
攻撃面 DPS=10、高所にトツゲキ可能
移動面 空中移動可能(羽専用の空中運搬経路あり)
守備面 落下耐性

 

空飛ぶ非力な軽量級ピクミン・・・、と見せかけ、実は攻速守に優れた万能選手。

攻撃面では、高所にトツゲキ可能という長所が光ります。今作の強敵は、ダマグモキャノン、デメジャコ、ヘビガラスなど、攻撃部位が高所にある敵が多数存在。こういった敵には、赤ピクミンや紫ピクミンをチマチマ投げるより、羽をトツゲキさせた方が有効です。実際、紫は1体投げるごとにDPSは30ですが、その間に羽50体をトツゲキさせればDPSは500。ゲキカラスプレー*2を使用するのであれば、ダメージの伸び率も大きいため、敵を一瞬で粉砕できます。

また、オタカラ運搬においては、羽ピクミンのみが使用可能な空路が設定されているのも嬉しい点。コンベアなどの妨害地形も無視でき、最速で運搬が可能です。空路なら地上の敵の攻撃も受けづらく、安心して運搬を任せられます。

その他、落下耐性があるのも有り難く、地下洞窟では奈落への誤投や敵による振り払いにも怯えなくて済みます。総合的に見て、他のおすすめピクミンを押し除けてでも選出する価値があるピクミンです。

 

ピクミンA

性能
攻撃面 DPS=10、水こんにゃく破壊可能
移動面 水上移動可能、水場凍結可能
守備面 氷耐性、敵に凍結付与

 

サポート能力を中心に、公式から多くの仕事を割り当てられている、今作の優遇ピクミン

攻撃時や被捕食時に敵を凍結させられる能力が強く、相手の動きを止めて味方の安全を保障できます。また、オオマンマンなど空中の敵は、凍結させると落下して即死させられるのも強力。

また、水こんにゃくを凍らせるのも重要な仕事。今作のギミックは、対策用ピクミンが居なくても、オッチンやバクダンで破壊できるものが大半です。そんな中、水こんにゃくだけは氷ピクミンでしか対策できまないため、隊列から外せない必須の存在となります。

他に、水場を凍らせてオタカラ運搬をサポートしたり、氷系の敵に安全に攻撃したりと、役割は多様。隊列に入れておいて腐ることはありません。

 

(特別枠)ヒカリピクミン

性能
攻撃面 DPS=20、フラッシュバースト使用可能
移動面 仕事終了時に隊列に自動ワープ帰還
守備面 火・電気・水・毒・氷耐性

 

全属性耐性に自動ワープ能力持ちと、破格の性能を有するピクミン

夜探索と洞窟でしか使用できないため、今回は評価の対象外です。

 

まとめ

以上をまとめると、ピクミンの評価は下記の通りです。

  • S:羽
  • A:紫、氷
  • B:赤、青
  • C:黄、岩
  • D:白

色とりどりのピクミンの使い分けが楽しい本作。ダンドリチャレンジや地下洞窟では特定のピクミンがクローズアップされ、色々な個性に深く触れることができます。

一方で、シリーズが進んでピクミンの種類が増えるごとに、性能の格差も拡大しているように感じられます。次回作以降では徐々に調整が進んでいくのか、今後もチェックを続けたい所です。

*1:敵を叩く継続ダメージの大きさの指標。黄・青ピクミンの20を基準として、一定時間に与えられるダメージを数値化したもの。こちらの記事を参考に記載。

*2:ピクミンのDPSを一律で40にするバフ効果を持つ

ファイアーエムブレムエンゲージのストーリーが物足りない理由

FEシリーズの新作、「ファイアーエムブレム エンゲージ」。前作「風花雪月」とはテイストがガラッと変わったストーリーが特長の作品です。

クリアしてみて、少年漫画のようなバトル物としては非常に盛り上がるストーリーだと感じました。一方で、前作のような硬派な戦記物を期待すると、作り込みの物足りなさに肩透かしを食らってしまいます。

そこで、本作のストーリーの戦記物として物足りないのはどういう所なのか、下記で書いていきたいと思います。バトル物としての面白さは、前回の記事で書いています。

なお、本記事はストーリーのネタバレを大いに含みますので、未プレイの方は先に作品をプレイしていただければと思います。

 

作り込み不足な各国のバックグラウンド

『FE エンゲージ』国へ投資すると育成が便利に!? ソラネルの掲示板や実績、ブロディア王国のシトリニカ(声:長谷川育美さん)などの情報も公開【ファイアーエムブレム】

戦記物が面白くなるために必要な要素は、プレイヤー自身が、まるでその国の国民になったかのように物語に没入できることだと思います。

私たちは日本国民です。国民ですから、自分の国について説明できます。日本は東京を首都とする民主国家であり、工業やITで外貨を獲得しており、軍隊は他国へは派遣しません。

同様に、戦記物として完成度の高い、前作「FE無双 風花雪月」の「黄燎の章」を考えてみましょう。プレイヤーは、まるでレスターの国民であるかのように、国のことを説明できるはずです。レスターは、デアドラを中心とする連邦制国家です。商業で外貨を獲得しています。小国であるがゆえ、三国鼎立の体制を維持すべく、他国にも出兵します。ここまで説明できるプレイヤーなら、レスターが戦争に勝利すれば、まるで自分の国が勝利したかのように喜び、物語を存分に楽しむことができます。

では、「エンゲージ」ではどうでしょうか。フィレネやイルシオンといった国家の、政治・経済・軍事について説明できるでしょうか? いいえ、できないはずです。ゲーム内で、そのようなバックグラウンドは説明されていませんからね。これでは、物語の世界に没入することはできません。

 

上記に挙げた要素の内、物語に没入する上で特に重要なのは政治体制でしょう。

「FE無双 風花雪月」では、政治体制を説明するため、イベントシーンで各国の為政者と重臣たちをセットで登場させていました。例えば、エーデルガルトが居城で会話をするシーンでは、エーギル公、アランデル公、ヴァーリ伯、ヘヴリング伯、ベルグリーズ伯といった貴族たちが同席するのが常です。彼らの顔ぶれを見れば、内政担当、外交担当、軍事担当といった国家運営の役割が分かり、政治体制が理解できます。また、主君の出征中も政治を代行できる家臣が居ることや、必ずしも全員が主君の意見に賛同していないこと、といった人間模様も見えてきます。

一方で、「エンゲージ」の為政者はどうでしょうか。作中では、イヴ女王・スフォリア女王・ハイアシンス王・モリオン王といった王たちは、往々にして重臣の一人も従えず登場します。特にイヴ女王に至っては、兵士の一人すら帯同させない潔さ。これでは、国家運営の様子が読み取れません。

 

また、「FE無双 風花雪月」では、各国の王族だけでなく貴族階級もクローズアップすることで、政治・経済・軍事を緻密に描写していました。

例えば、「黄燎の章」には、グロスタール伯爵家やエドマンド辺境伯家をはじめとする五大諸侯が登場。グロスタール家は国境沿いに領地を持つため帝国の干渉を受けやすく、エドマンド家は重商主義ゆえ軍事力は低い、といったお家事情も描かれています。

対して、「エンゲージ」では、各国の貴族についての描写はほぼ皆無。唯一あるのは、シトリニカがブロディアの大公家の娘という程度でしょう。他に、爵位について言及があるのは、クロエ(公爵家出身)とブシュロン(伯爵家出身)程度。家名や領地の位置についての設定もありません。

 

戦う必然性に欠ける戦争

FEは、戦争をするゲーム。命を賭して戦うからには、相応の理由が必要です。

前作「FE無双 風花雪月」の「青燐の章」では、ファーガス軍は祖国を守るために戦いました。敗戦すれば帝国によって祖国が蹂躙され、自分たちの命はありません。ですから、死に物狂いで戦うのです。

一方で、「エンゲージ」の主人公リュールはどうでしょうか。フィレネやブロディアに肩入れしてイルシオンと戦争をしますが、命を懸けて戦う理由はありません。敗戦しても、自分はリトスに撤退すれば良いのですから。

上の画像は、フィレネ城に侵攻してきたイルシオン軍と戦うシーンです。「許せません」と怒りを露にするリュールですが、本当に許せないのでしょうか。神竜族は、1000年に渡って各国の興亡を横目に見てきた種族のはずです。その歴史に照らし合わせれば、今また一つの軍事的弱小国家が、強者生存の原理に基づいて滅びようとしているだけです。それが、どのように「許せない」のでしょうか?

この辺りの戦う理由付けが弱く、本作はプレイしていてあまり燃えませんでした。

 

リュールが各国と戦う理由が無いのは当然。真の敵は、邪竜ソンブルだからです。しかし、その宿敵ソンブルとすら、実は戦う理由が無いのです。

終盤、ソンブルは異界への侵攻という野望を実現するため、異界への扉を開きます。扉が開いたままでは、異界のエネルギーが吹き荒れ、エレオスが滅びかねません。リュールは世界を救うため、扉の中へと飛び込みます。ソンブルを倒して扉を閉じるために。

しかし、リュールと出会ったソンブルは言います。自分はこれから異界へ行くから、リュールとは二度と会う事もない。扉は閉めてやるから、リュールはエレオスに戻れ。そうすれば、エレオスは平和に保たれる、と。

非常に現実的で平和的な提案です。そもそも、リュールはソンブルとは異なる世界で産まれた存在。ソンブルからは微塵も興味を持たれていません。この取り決めを受け入れれば、当初の目的であった世界平和は実現されます。

しかし、リュールはこの提案を足蹴にし、「いつかソンブルがエレオスに再度侵攻してこないとは言い切れない」という事実無根の言い掛かりで、ソンブルに最後の戦いを挑みます。このように、行動原理の説明が不完全であるせいで、最後まで戦う意味に疑問符が付くゲームでした。

 

こういう事態を招いたのは、「異界」という設定を安易に導入したからでしょう。異界出身の者同士は利害関係が薄く、宿敵同士にはなり得ません。

そもそも、FE初期の作品である「暗黒竜と光の剣」~「トラキア776」までは、各大陸は全て同じ世界にあるという設定でした。しかし、「烈火の剣」以降、原作者の退社や登場大陸の増加があり、同世界という設定を維持するのが困難になってきました。これを解決するため、「覚醒」にて導入されたのが、空間的・時間的な矛盾を一発解消できる魔法のワード「異界」です。

異界設定は、その後のifやFEHにおいても受け継がれ、今なおエンゲージに登場しています。しかし、そろそろこの設定を撤廃すべき時期が来たように思います。異界出身者同士が戦っても、FEの得意としてきた戦記物的なドラマは生まれません。

 

物語への没入を阻害する不自然なストーリー

今作では、章頭や章末のストーリー運びにもツッコミ所が多く、物語に感情移入するのが難しいです。

例えば、上の画像は、主人公リュールと四狗のメンバーが、イルシオンの港町で鉢合わせするシーンです。これから命のやり取りをする仇敵と、目と鼻の先の距離で世間話をする主人公。これでは、戦闘の緊張感も何も生まれません。

前作「風花雪月」の章頭会話はプレイヤーの心に火を付けるものが多かったですが、今作の章頭会話は逆にプレイヤーを脱力させるものもあります。

 

この画像は、序盤の山場である、敵国イルシオンの王が拠点を置く、デスタン大教会に進軍するシーンです。敵軍の居城を寡兵で攻めるのですから、奇襲、火攻め、寝返り工作など、様々な策が考えられます。しかし、主人公リュールが取った行動は、教会の扉を開けて正面からこんにちは。結果として、建物内で敵兵に襲われ、絶体絶命のピンチに。ツッコミどころ満載のストーリーです。

 

他にも、プレイヤーを脱力させる不自然なストーリー展開は色々あります。

  • [5章] イルシオン軍に一瞬で王都を陥落させられるフィレネ王国。まともな国防が機能しているのか?
  • [7章] 仮にも一国の王子であるスタルークが、ジャンピング土下座。その情けない姿を見てなお、何故か好意を寄せるラピス。
  • [8章] イルシオンとの戦争にて、総大将なのに無闇に前線に出たがるモリオン王。結果として討ち死にし、ブロディア王国を混乱に陥れることに。
  • [9章] 作戦に失敗したアイビーを殺す決断を下すハイアシンス。一方、17章ではアイビーに対し「お前を愛していた」と語っており、何を考えているのか不明。
  • [11章] デスタン大教会で神竜軍を袋のネズミとすべく、入り口を守るように登場する四狗。しかし次のシーンでは、神竜軍はイルシオン南部に脱走している。
  • [13章] 仮にも王位継承者であるミスティラの趣味が野宿。いずれ野盗に襲われて命を落とすのでは?*1
  • [18章] 自国の王女2人を迷いも無く殺そうとするイルシオン軍。説得に応じたリンデン以外は、何のために戦っているのか不明。

 

内面的成長の乏しいキャラクター

FEエンゲージ】支援会話を見るのがめんどくさい 支援レベルを上げるメリット|GameFoliage

本作に登場するキャラクターは、どれも魅力的なものばかり。女キャラはビジュアルも声も可愛く、男キャラは愉快でカッコいい人物ばかりです。こんなキャラを何十人も生み出すとは、ISの仕事ぶりは天才的です。それだけに、キャラクター面で一つだけ惜しい点があります。それは、キャラクターの成長によるドラマ性が薄いことです。

前作「風花雪月」では、様々な問題や悩みを抱えるキャラクターが、戦いを通して心身ともに成長していく過程が見所でした。例えば、マリアンヌは「獣の紋章」を身に宿すがゆえ、人との関わりを避ける、自責的な性格のキャラクターです。しかし、外伝マップで「獣の紋章」の真相を突き止めてからは、精神的に吹っ切れ、後日談ではフォドラのために活躍する弁舌家になります。

それに対し、本作では、登場時からクリアまでで大きな精神的成長があったキャラクターはほとんど居ないように思います。この点が、風花雪月と比べて物足りなく感じてしまいます。

 

使い古された、容易に予測可能な展開

記憶喪失のリュール。マルスも思わず口をつぐむような彼の過去とは一体何なのか。この謎が、本作のストーリーの再序盤で提示されます。

神竜を象徴する青と邪竜を象徴する赤のツートンカラーのデザインを見て、「多分邪竜の血を引いてるんだろうな」と思ったプレイヤーも多かったことでしょう。そして、実際にリュールは邪竜ソンブルの子でした。こういった、容易に予想可能なストーリー展開は、本作の残念な点です。

確かに、親殺しが最終目標だというのは、バトル物としては熱い展開です。しかし、「主人公が実はラスボスの竜の血を引いていた」というのは、ISが直近でシナリオを手掛けたFE作品である覚醒・ifと全く同じです。この点がワンパターンで惜しく感じました。できれば次回作では、今までにない斬新なストーリー展開を期待したい所です。

 

また、作中での重要キャラの死も、非常に予測しやすいものとなっています。

例えば、四狗のマロン。神竜軍に指輪を奪われ続けた失態を、たまたまソンブルに咎められなかった時の反応が上の画像です。自分の立場を過信し、失敗の責任を追及されることのない特権的身分であると豪語するマロン。「その内やらかして殺されるな」、と誰もが思う事でしょう。実際、この次の章で更に指輪を2つ奪われる大失態を犯し、3章後に殺されます。

本作の重要人物は必ず、死を迎える前に、火を見るより明らかな死亡フラグを立てます。

  • [3章] 千年ぶりに目覚めたリュールを見て、「話したいことが沢山ある」と喜ぶルミエル。しかしそれが叶わぬまま、直後に邪竜軍の夜襲を受け絶命。
  • [9章] 周囲の制止を振り切り、イルシオン軍の見え見えの罠に、無策で突撃するモリオン王。予想通り、敗戦し死人となる。
  • [10章] 邪竜ソンブルの復活を目にし、狂気に満ちた高笑いを上げるハイアシンス王。直後に、ソンブルの養分として食い殺される。

 

しかし、この「分かりやすい死」には評価点もあります。第一に、死がリュールや王族たちを奮起させたり、「異形のモリオン」や「異形のルミエル」といった強敵を生み出したりと、ストーリー上のギミックとしての働きは有効です。

第二に、過去作「if」では、ストーリー上でメインキャラが何の予兆もなく突然死する違和感満載の展開が多く、問題視されていました。リリス・スズカゼ・クリムゾンといったキャラが突如として犠牲になり、主人公カムイが嘆き哀しむのですが、プレイヤーは呆気に取られ、今一つ共感できません。それに対し、「エンゲージ」では分かりやすい死亡予告があるため、こういった違和感が軽減されています。

 

明かされないまま終わった謎

ファイアーエムブレム エンゲージ』紋章士 総覧 – Nintendo DREAM WEB

本作においては、謎が謎のまま終わってしまっている部分が存在するのも、残念な点です。

例えば、ゲームを遊んで真っ先に湧く疑問の一つが、「紋章士とは一体何者なのか」という点です。これに関して、作中で明かされている情報は下記の通りです。

  • 紋章士は指輪から顕現される精神体であり、物体に触れることはできない
  • 異界には、それぞれの紋章士の元になった英雄が存在する。但し、その英雄自身と紋章士とは同一の存在ではない
  • ソンブルの居た異界では、エレオスとは別の紋章士の指輪が存在していた
  • 千年に一度、12の指輪を揃えた者は、1つ願いを叶えることができる

結局のところ、異界で活躍した英雄がどのような経緯で紋章士となったのかは不明のままです。制作陣も、これに関する確固たるな設定は定められなかったのでしょう。

 

また、ソンブルが王の血を求めている、という設定も謎深いです。

千年前の神竜族との戦争で失った力を取り戻すため、モリオンやハイアシンスといった王を餌食にするソンブル。10章では、同じ部屋に居たアルフレッドやディアマンドら王子王女グループには見向きもせず、ハイアシンスだけを丸飲みにしました。一般人でも王子でもなく、王だけからのみ復活のエネルギーを摂取できるというのは、一体どういう原理なのでしょうか。

こういった謎設定に関しては、しっかりフォローが欲しい所です。

 

まとめ

コーエーテクモゲームズが担当した風花雪月のシナリオは、緻密な完成度を誇っていました。それと同じクオリティを本作のシナリオにも期待していると、肩透かしを喰らってしまいます。国家背景の作り込みやキャラの内面的成長など、様々な角度から見て、戦記物としての物足りなさが目立ちます。

もちろん、ISが担当した「if」のシナリオと比較すると、当時の不評ポイントは大幅に改善されています。しかし、やはり外注のクオリティには遠く及びません。次回作では、IS側がゲームシステム構築やレベルデザインを担当し、コーエーテクモゲームズがシナリオを担当すれば、神ゲーが誕生するのではないでしょうか。

*1:事実、神竜軍が偶然来なければ、テッツィ&トッツィに勝てていない

ファイアーエムブレムエンゲージのストーリーが盛り上がる理由

FEシリーズの新作、「ファイアーエムブレム エンゲージ」。前作「風花雪月」とはテイストがガラッと変わったストーリーが特長の作品です。

クリアしてみて、少年漫画のようなバトル物としては非常に盛り上がるストーリーだと感じました。一方で、前作のような硬派な戦記物を期待すると、作り込みの物足りなさに肩透かしを食らってしまいます。

そこで、本作のストーリーのバトル物としての面白いのはどういう所なのか、下記で書いていきたいと思います。戦記物としての物足りなさは、次回以降の記事で書きたいと思います。

なお、本記事はストーリーのネタバレを大いに含みますので、未プレイの方は先に作品をプレイしていただければと思います。

 

思い入れ深い歴代キャラの集結

ファイアーエムブレム エンゲージ プレイ動画26【エンディング】 - YouTube

今までFEの歴史を刻んできた過去作から、主人公たちが集結する。これが本作も最もアツいポイントでしょう。過去作主人公たちの性格や経歴は本作で忠実に再現されており、彼らを目にするだけでノスタルジーが沸き起こります。不気味な異形の敵との戦いに、信頼と実績のキャラたちが手を貸してくれるというのは、非常に心強いものです。

また、彼らの性能やスキルが原作のシステムを反映している、というのも嬉しいファンサービス。例えばセリカのスキル「大好物」はエコーズの食事システムの再現ですし、カムイのスキル「スキンシップ」はifのキャラクター撫でシステムのオマージュであるなど、過去作プレイ者ならクスッと来る原作要素が散りばめられています。ストーリーを進める中でも、次はどの過去作主人公が仲間になるんだろうとワクワクします。

加えて、外伝では、各紋章士が原作で特に思い入れを持つマップが再現されています。紋章士のパーソナリティが掘り下げられるとともに、プレイヤーも思い出に浸れます。

 

主人公サイドだけに留まらず、終章では過去作のラスボスたちが「闇の紋章士」として集結するのも胸熱です。アスタルテやドーマといった各大陸の上位存在を交えてのボスラッシュはインパクト抜群。その上、彼らの戦闘会話も原作の散り際のセリフの再現であり、懐かしさ満点です。FE30周年の作品に相応しい、ニクい演出です。

 

意外性のある終盤の展開と伏線

本作の終盤である20章以降は、意外性のある怒涛のストーリーが展開され、思わず唸らされました。特に驚いたのは、主人公リュールが死ののちに異形兵となり、更に紋章士として復活する、という点。新作主人公が過去主人公たちと肩を並べてともに紋章士となる、という展開は予想だにしていませんでした。死後の存在として戦う主人公、というのはFEでも前代未聞であり、仰天の展開です。

 

また、主人公リュールが紋章士を顕現する際には、独特の呪文を発します。「竜穿ろ」と書いて「ほえろ」と読ませるなど、謎の厨二ワードセンスがプレイヤーを当惑させます。最初は、てっきりISのシナリオライター中二病なのかと誤解していました。

しかし、実はこの呪文こそ、主人公リュールが邪竜族の血を引く証なのでした。ストーリー中では、神竜王ルミエルは祈りによって紋章士を顕現し、邪竜ソンブルは呪文によって紋章士を顕現します。そして、ソンブルと同じ顕現方法を有するリュールは、邪竜の血族であると判明します。この伏線がチュートリアルから張られていたことに終盤で気付かされ、思わず感銘を受けました。こういうストーリーが、今までのFEに存在したでしょうか。

この紋章士の顕現システムは、ストーリーで最大限に有効活用されています。例えば、22章で異形兵と化したリュールが呪文で紋章士を顕現すると、ソンブルが顕現したのと同様に「闇エンゲージ」状態となってしまい愕然とする、というのは面白い展開だと思いました。指輪の能力発動のルールを探り、そのルールの裏側を突くことが、戦いを有利に進める上で不可欠となります。能力バトル物の少年漫画を読んでいるかのように、引き込まれるストーリーでした。

 

同情の余地ある悪役

本作のラスボスである、大陸最強の力を有する邪竜ソンブル。本作プレイ前は、無条件で悪と断定できる「邪竜」という存在が登場するストーリーに、不安を煽られました。FEの生みの親である加賀氏曰く、「絶対悪を登場させないことが物語の深みを生む」そうだからです。実際、邪竜ギムレーがラスボスとして登場する「覚醒」では、主人公があまり自分の頭で善悪を考えない、軽薄短小なストーリーが展開されました。

そんなギムレーとは違って、邪竜ソンブルには確固たる戦いの動機が設定されています。彼は、戦いで親族を皆殺しにされ、生まれ育った世界を追放され、唯一の知己にも見放された*1、悲しき過去があります。その復讐を成し遂げるため、エレオスを犠牲に、元の世界への侵攻を試みているのです。ラスボスに同情の余地があるというのは、ストーリーの評価点です。

FE過去作のラスボスは、ネルガルやハイドラのように正気を失った者や、アスタルテやフォデスのように人の心を持たぬ者たちでした。それと比べれば、人間との話し合いや交渉が可能なソンブルは、新感覚のラスボスです。

 

邪竜軍の幹部である四狗にも、戦う動機が設定されていたのは良い点でした。一見冷血漢に見えるセピアや、戦闘狂に見えるグリにも、「家族が欲しい」という共通の願望がありました。孤独に育った幼少期を埋め合わせるため、愛するものを欲していたのです。

プレイヤーが四狗から受けた暴行は数知れず、指輪を奪われた状態で追い回されたり、暗闇からワープライナで襲撃されたりと、理不尽な仕打ちに晒されてきました。そんなヘイトの溜まった四狗ですら、死に際は哀れに思えてしまう、良い演出でした。

ただ、「孤児なので寂しかった」というキャラ付けは使い古されており、もう一捻り欲しかった所です。

 

テンポ良好なストーリー展開

本作では、主人公リュールが指輪を求めて各国を巡る、諸国遍歴のストーリーが展開されます。こういった大陸周遊型のストーリーは、展開が遅くなりがちなのが過去作の課題でした。

例えば「if 暗夜王国」では、敵軍の本拠地であるシラサギ城に24章で到着した後、終章である28章まで5マップも城での戦いが続きます。変わり映えのしない風景には、さすがに飽きが来ます。

また、「蒼炎の軌跡」では、18章でクリミア対デインの全面戦争が始まって以降、29章まで12マップの祖国奪還戦が繰り広げられます。その間、クリミアが徐々に戦線を押し上げるのに対し、デインは有効な手立てを打てず、じわじわ戦力を削られるのみ。2国間の有利不利は逆転せず、やや退屈です。

それに対し本作では、フィレネ→ブロディア→イルシオン→ソルムと、3マップほどのスパンでバトルフィールドが切り替わり、視覚的にプレイヤーを飽きさせません。加えて、神竜軍有利な戦況と邪竜軍有利な戦況がコロコロ入れ替わり、展開もダイナミックです。

テンポの良さでプレイヤーを楽しませてくれる、優秀なストーリーだと感じました。

 

まとめ

FEエンゲージは、特に下記の点で面白いストーリーだと感じました。

  • 歴代キャラが集結する胸熱展開
  • あっと言わされる終盤の展開と伏線回収
  • 話が分かり同情の余地があるラスボスと敵幹部
  • プレイヤーを退屈させないテンポの良さ

緻密な設定が売りであった風花雪月とは路線が異なり、能力バトル系少年漫画のような盛り上がりのあるストーリーだと思いました。

*1:礎の紋章士に見捨てられたと思い込んでいる。真相は不明

ファイアーエムブレムエンゲージ 遭遇戦マップの育成有用度評価

ファイアーエムブレムの新作「エンゲージ」では、キャラ育成を自由に行える遭遇戦が実装されています。しかし、全ての敵が一斉に突撃してくるという遭遇戦の仕様上、低レベルキャラの育成をじっくり行うような余裕はありません。結果、遭遇戦に挑んでもエースキャラばかり育ち、育成したかったキャラは一軍からさらに置いて行かれる、という負のループに。

そこで、どのマップの遭遇戦を選べば、育成の遅れたキャラのレベリングという目的が達成できるのかを評価し、各マップをSABCDの5段階で採点していきます。

  • S:育成の遅れたユニットが、容易に育成可能な優良マップ。
  • A:育成の遅れたユニットを、複数の介護ユニットを使って育成可能なマップ。
  • B:育成は可能だが、面倒な手順やアイテムの消耗を求められるマップ。
  • C:強ユニットで突破するだけになる、育成に使わない方が良いマップ。
  • D:強ユニットでも突破自体が困難な、存在意義の分からぬマップ。

なお、弱ユニットを一軍に追い付かせたくなるタイミングは中盤までかと思いますので*1、20章開始まででも挑戦しやすい、元々の推奨レベルが上級Lv7以下のマップに限定して評価します。

また、育成したい弱ユニットが複数人おり、一軍と力を合わせれば毎ターン3〜4体の敵は撃破可能、といった戦力具合を想定します。

 

フルルの風車村 : S

川に分断された区画に、5人ずつユニットが初期配置されるマップ。右上の島に篭ることができれば、唯一の侵入経路である橋を壁役で塞ぎながら、落ち着いて育成が行えます。

橋を塞ぐユニットは、武器を外した回避壁がベスト。特に、竜脈「霧」+ゼルコバが頼りになります。育成対象のユニットは、その後ろの茂みから間接武器で敵を攻撃。リュールを添えてダメージをアップさせたり、セアダスで再行動させたりと、サポートユニットも欠かせません。

但し、右上の島の初期配置は5人のみのため、サポートに回せる人員は不足しがち。飛行ユニットを右下の初期配置に置いておき、川を越えて合流させ、手数を増やしたいところです。

非常に優秀なマップなのですが、遭遇戦発生率がどういうわけか低く*2、必然的に他の優良マップを開拓する必要が出てきます。

 

フィレネ城 : C

初期配置は広間の中央であり、敵の包囲突撃を受けてしまうマップ。本編では扉や壊れる壁のお陰で敵の分断が図りやすかったのですが、遭遇戦では障害物が全て破壊された状態からスタートし、工夫の余地がありません。

脆いユニットを守り切るのが難しく、育成には適していません。

 

茶畑の里 : S 

初期位置は右上の茶畑の内部で、出撃枠は8人。茶畑への侵入経路は下・左・左上の3箇所に限定され、守りやすい地形です。かつ、左上から入ってくる敵は1,2体程度のため、残り2箇所の防御に専念すれば、安定して戦えます。

左の1マス通路を壁役で堰き止めれば、落ち着いて育成が可能。もしくは、下の侵入経路には茂みがあるため、ここにユニットを乗せて育成してもOK。

 

峠の集落 : A

初期配置は、本編でボスが鎮座していた地点。下の3マス通路と、右の塀から来る1マス通路を塞げば、引きこもり態勢が出来上がります。この状態であれば、安定して経験値稼ぎが可能。下から迫ってくるエルサンダー持ちセイジは危険なので、リンの流星群など遠隔攻撃で処分しておきたいところ。

一定確率で金の異形兵が出現し、暗闇マップ化します。遭遇戦の暗闇マップの中では戦いやすい部類なので、金策のために挑戦するのも悪くありません。

 

盗賊団のアジト : A

初期位置から上に移動し、本編でボスが鎮座していた小部屋に入り込めば、籠城の態勢を取れます。入り口の3マス通路を壁役で防げば、基本的には安全。

引きこもり態勢の構築はスムーズですが、敵に重装兵が出現しやすいため、物理系兵種の育成には難儀します。

 

グランスール大橋 : D

空中だらけの地形で、一斉にドラゴンナイトグリフォンナイトが突撃してくるという、阿鼻叫喚のマップ。斧持ちのドラゴンナイトは攻撃力が非常に高く、しっかり育成した前衛職ですら複数回受けるのは危険。当然、弱いユニットが狙われれば即死です。敵の進軍を阻止できる障害物や防御地形も乏しく、育成には全然向きません。ISのレベルデザイナーは、何を考えてこのマップを作成したのでしょうか?

 

ロディア城 : C

開けた大広間に立たされ、敵の全軍突撃を受けるマップ。左右に狭い通路はありますが、後衛ユニットを十分に格納できるだけのスペースが無く、窮屈な戦いに。低レベルユニットを満足に稼がせることは困難です。

 

国境の砦 : A

マップ右上角の茂み付近で敵を迎撃する態勢に入れば、落ち着いて戦闘が行えます。前衛ユニットを茂みの上に立たせて敵を堰き止め、その隙に育てたいユニットで敵を撃破。

岩を飛び越えて襲って来る敵の飛行兵が危険なので、長弓や流星群を撃てるユニットを迎撃用に用意しておきたいところ。

 

デスタン大教会 : B

難易度の高いマップですが、頑張れば育成は一応可能。

まず、初期位置は敵に包囲されていて危険ですので、戦闘開始とともに上の敵を全滅させます。そのまま、最上部に篭り、長椅子の間の3マス通路を壁役で封鎖。カムイの龍脈で霧や土柱を張りつつ、敵の攻撃に耐えます。敵の飛行兵とエルサンダー持ちは、危険なので優先的に排除。その隙に、育成したいユニットで後衛から敵を倒したり、ミカヤやベレトのエンゲージ技で経験値を稼いだり、という算段。

金の異形兵が出現しやすいマップであり、金策にも使えなくはありません。

 

影の原野 : B

敵が全員飛行兵という、難易度の高いマップ。一方で、点在する茂みが防御に使いやすいため、コツを掴めば安定して突破できるようになります。

初期配置は縦に長く分散していますが、最北のユニットは敵に集中攻撃されやすく危険なため、上1〜2個の出撃枠は使わない方が無難。戦闘開始直後は、全員で右下か左下の森に入り、迎撃体制を整えます。後は、前衛に回避盾を置いて敵の攻撃を受け止め、後衛から育成したいユニットで倒す、の繰り返し。敵は間接攻撃を持たないユニットが多いため、後衛を守りやすいマップです。

 

トゥーラ砂漠 : A

本編では味方の初期配置が分散していましたが、遭遇戦では左下に固まっているという、有難いマップ。壁役で敵を流砂に嵌め、移動力が落ちた所を弱ユニットで複数ターンかけて嬲る、といった作戦が可能です。

但し、流砂に囚われない飛行兵や、機動力のあるウルフナイトなどの敵兵種が出現しやすく、クリア難易度は高め。まずは、危険な敵兵種を先んじて処理することが重要です。

 

オアシスの里 : C

本編では障害物が多く防御に適したマップでしたが、遭遇戦では障害物が全て破壊された焼け野原からスタート。だだっ広い地形で大量の飛行兵に包囲されるという、難マップに変貌しています。

ここの遭遇戦はスルーした方が無難でしょう。

 

ソルム城 : S

スタート位置が玉座の間であり、入り口の3マス通路を塞げば籠城体制がスムーズに構築可能。かつ、マップが広大であるため、突撃型の敵兵が徐々に玉座の間に集結する構図となりやすく、比較的ゆっくり敵を迎撃できます。出撃人数も12人と豊富なため、一気に複数人の育成ができ、ユニット同士の支援レベル稼ぎにも有用。

また、このマップでの遭遇戦は「訓練」扱いであるため、マップクリア後に一律経験値30と2000Gが与えられるのも美味しい点。

 

北の城塞 : D

初期位置が4人小隊×3箇所に分断されている上、そのほとんどが瘴気の真っただ中とという、正気を疑うマップ。1つの小隊にカムイを持たせれば、龍脈で瘴気を掃除して生き残れはしますが、他の小隊は全滅必至。当然、弱ユニットを育成する余裕などありません。ISは本当にテストプレイをしたんでしょうか

 

紺碧海岸 : C

開けた海のど真ん中に立たされ、敵兵の一斉突撃に晒されるマップ。本編では少なかった飛行兵が、遭遇戦では多めに配置されており、海を越えて襲ってくるのが嫌らしい点。

マップ中央で戦い続けるのは危険なため、右か左に軍を寄せたい所ですが、移動中に潮が満ちると自軍が分断されてピンチに。安定した勝ちパターンを作りづらい難マップです。

 

フルルの港 : B

防御に適した狭い通路や回避地形に乏しく、初期位置に瘴気まである難マップ。但し、マップが広大であるゆえに敵が分散しているため、稼ぎが行えなくもありません。

まずは初期位置付近の瘴気をカムイで撤去し、壁役を並べて迎撃体制を敷きます。敵が毎ターン3〜4人の割合で襲ってくるため、その人数を毎ターン捌くだけの火力があれば、安定してクリアが可能です。余裕があるときに敵を削り残して、弱ユニット用のエサを作るのも忘れずに。

時々、敵がダンゴになって6〜7体一気に突撃してくる場合があり、捌き切れなくなることも。そういった場合は、カムイの竜穿砲+呪縛で動きを止め、次のターンまでにゆっくり対処すると良いでしょう。

 

ルシオン航路 : C

左右の船に自軍が分断され、かつ両方の初期配置が敵に包囲されているという、嫌がらせとしか思えないマップ。海上から突撃してくる敵の飛行兵や、中央の船から飛んでくる火炎砲も脅威。

 

ジーヴル港 : D

初期配置が3箇所に分断されており、かつ瘴気のど真ん中。その上、周りは開けた広場であり、防御に役立つ地形も無いという、鬼畜マップ。突破させる気が一切感じられない、狂気のマップです。

 

神々の闘技場 : D

一切の障害物が存在しないだだっ広い空間で、敵の全軍突撃を受けるマップ。その上、自軍は4人×2部隊に分断されてスタート。この少人数では、弱いユニットを守るための肉壁を作ることもできません。育成には微塵も向かないマップです。

 

疾風の草原 : A

自軍の初期位置は3部隊に分けられてスタート。一見戦いづらそうに見えますが、それぞれの初期位置は10マス程度しか離れていないため、合流は簡単です。また、突撃してくる飛行系を処理してしまえば、あとは壁役で橋を堰き止めて、敵の騎兵を詰まらせることが可能。騎兵は、育成対象の弱いユニットでゆっくり料理しましょう。

飛行兵撃破要員と騎兵撃破要員の両方をレベリングできるマップと考えれば、有用度は高めです。

 

希望の砦 : C

南北5人ずつに自軍が分断された状態でスタート。特に北側は、身を守りやすい地形が存在せず、生存が困難です。南側の5人だけ出撃させ、右下角の小部屋に籠るのが一番安定しますが、少人数ゆえ育成対象ユニットの介護に人員を割けないのが難点。レベリングには不向きなマップです。

 

聖なる墓所 : A

初期位置の左右の2マス通路を塞げば籠城体制が完成するという、優秀なマップ。最初に飛来する飛行兵さえ処理してしまえば、あとは安定して戦いを続けることができます。2マス通路を塞ぐキャラは猛攻に晒されてしまうため、育成の進んだアーマーや回避壁を4人用意するのを忘れずに。

 

光と闇の大河 : D

敵が全員飛行兵である上、身を隠せる障害物や地形もほとんど無い、気の狂ったマップ。初期位置付近で穴熊の陣形を組もうにも、裏には飛行兵しか進入できない岩場があるため、敵に陣形の裏側を容易に突かれる形に。弱いユニットを守り切る余裕はとてもありません。

定期的に、このような遭遇戦の存在意義と逆行する無理ゲーマップが登場する本作。ISも悪ふざけが過ぎると思います

 

運命の別れ道 : C

浅瀬で区切られたエリア同士が橋で繋がっているマップ。一見、橋を塞げば敵の進軍を食い止められそうに見えますが、敵は浅瀬を回り込んで自軍の後衛を狙いに来ます。その上、敵の飛行兵も6~7体出現し、浅瀬を飛び越えて襲ってくるため、戦いは熾烈を極めます。犠牲者を出さないためには、襲来する敵を同じ速度で処理するしかありません。

結果として、5ターンほどで決着がつく短期決戦となり、弱ユニットを育成している余裕はありません。

 

まとめ

FEエンゲージの遭遇戦には、「フルルの風車村」「茶畑の里」「ソルム城」などの育成に適した優良マップもあれば、「グランスール大橋」「ジーヴル港」「光と闇の大河」といった育成させる気の感じられないマップもあります。使いやすいマップを見分けて挑戦していきたい所です。

*1:終盤は、今いる一軍のメンバー内で戦い抜いた方が良い

*2:筆者のROMでは、フルルの風車村の遭遇戦が発生したのは、この3か月でたった1度でした。運が悪いんでしょうか?

ファイアーエムブレムエンゲージ 攻略メモ

ファイアーエムブレム エンゲージ」の、難易度ハードでの初見攻略時のプレイメモを書いていきます。

 

1章「目覚め」

リュールとヴァンドレで茂みに入り、敵を迎撃。ヴァンドレで削ってリュールでトドメ、を繰り返す。

 

2章「神竜王ルミエル」

一度ルミエルを倒すと、マップ上部にHP満タンで復活。この際、シグルドの指輪を装備して移動+5となるため、移動範囲が広く危険。加えて、リュールはナイトキラーで有利を取られるため、囮役として使えない。。ヴァンドレで誘き寄せて全員で叩く。

 

3章「襲撃者」

敵のペガサスナイトは瓦礫を飛び越えて進軍してくるため、周囲を包囲されやすい。瓦礫の少ない左下角で固まって迎撃すると安全。

 

4章「花の風車村」

最初の難関。孤立しているルイは魔法で確定1発、クロエは弓で確定一発のため、速やかに救援に向かう。

救援ルートは右回りと上回りがあるが、上回りの方が道も広くて近い。エースキャラにシグルドの指輪を装備させ、エンゲージの移動+5を活かして前線に出し、ルイ&クロエ側の敵を引き付ける。セリカの指輪のワープライナも救援に有効だが、1ターン目から敵陣に突撃させるとセリーヌのHPが持たないため、2~3ターン待つべき。

訪問地点を破壊するのは、マップ上から出現する増援の蛮族1体のみ。この敵を待ち構えて倒してしまえば、後は民家訪問を急ぐ必要はない。

 

5章「王城奪還」

宝物庫を狙うシーフがマップ右に1体配置されている。1ターン目にワープライナと「移動+5」を駆使して、シーフとその付近の敵を片付けてしまいたい。

ボスの部屋からは増援が湧くため、宝物庫に引き篭もって戦うと安全。

 

外伝「大器晩成」

友軍が邪魔なマップ。特にショーンは、HPの減ったユニットを回復するように行動するため、わざと傷ついたユニットを後方に配置して前線から遠ざけたい。あとは、村人が死なないように回復しつつ、リュールでジャンを仲間にする。村を狙う蛮族1体を倒すのも忘れずに。

診療所右下の不動型のソードナイトを残しておけば、ゆっくりと稼ぎができる。ソードナイトにわざと殴られ、それを杖キャラで回復...、とすれば杖キャラの経験値やSPの稼ぎが可能。ジャンのレベルは、ある程度ここで上げておきたい。

 

6章「奪われた指輪」

リュールとユナカの別動隊と、本隊との2部隊に分断される暗闇マップ。別動隊は、ユナカが茂みからシャインを撃って、視界を確保しながら進む。

本隊は、敵の射程3武器である長弓とシャインを最優先で潰しながら進む。暗闇から弓兵が飛び出してくる場合もあるため、クロエは前線に出し過ぎない。

 

外伝「秘密の行商人」

左右に分割された2部隊で、それぞれシーフを追いかけるという、テクニカルなマップ。シーフは中央下の宝箱を開けた後、下の鍵付き扉を開けて脱出しようとするため、扉付近で迎撃すれば良い。例によって、ワープライナと迅走を活用する。

仕事が忙しいマップなので、7章で仲間や武器を充実させてから挑んだ方がやりやすい。

 

7章「闇の紋章士」

ボスのオルテンシアの処理が厄介。初期装備のエルファイアーは痛いが、スタルークを囮にして誘き寄せると、反撃を嫌ってノーブルレイピアに持ち替えてくれる。この隙に、槍でブレイクするなり弓で特効を狙うなりして集中攻撃する。

取り巻きの臣下も倒そうとすると大変だが、弓特効が効いて経験値も美味しいロサードは倒しておきたい。オルテンシアとロサードの間に連携ユニットを立たせておくと、両方にチェインアタックが入るのでオススメ。ロサード撃破で鋼の斧がドロップ。

 

8章「勇ましき王国」

自軍を無視して防衛地点を目指す嫌らしいペガサスナイトが出現するため、弓兵は優先的に出撃させたい。

ボスのアイビーは、スキル「換装」のせいで相性有利を取れない強敵。逆に、剣・槍で攻撃すると、マスターランスやキラーアクスに換装され、確実に相性不利となる。近接武器には頼らず、長弓やサンダーで射程外からチクチク削るのがオススメ。事前に短剣で毒を入れておくと更にgood。

 

9章「激突」

稼ぎマップ。ジェーデさえ助けてしまえば、後は迎撃型の敵ばかりで、時間を気にせず進軍できる。アクスアーマーやランスアーマーは格好の獲物であり、指輪を装備させたキャラに物理攻撃でチクチクさせれば、ゆっくりと経験値&支援レベル&SP稼ぎができる。

 

10章「邪竜ソンブル」

9章とは打って変わって難易度の高いマップ。

序盤は、ロサードとゴルドマリーの突撃を凌ぎつつ、宝を狙うシーフを倒す。シーフはマップ右から出現して左端に抜けていくため、離脱直前の所を狩れるように全軍を左に動かす。マップ中央から魔法砲台で狙われるが、危険範囲に魔防の高いユニットを入れて受け切り、弾切れに追い込む。

次に対峙するオルテンシアが非常に厄介。所持しているエンゲージ武器「ルーン」は、速さの2倍をダメージを加算する仕様。これにより、攻撃力は驚異の49となり、受け切れるユニットは存在しない。対策としては、一度囮役でフリーズを受けた後、ルーンの届かない位置から回復役でレストを使い、囮を逃がす。この場合、回復役は敵ターンににオルテンシアのエルファイアーと、取り巻きのソードペガサスの攻撃を受けてしまうため、ジャンなど耐久の高いユニットを起用し耐える。そのまま、次ターンにオルテンシアと取り巻きを全滅させる。

奥の間に居るモリオンは、射程10の「流星群」が脅威。セリーヌやシトリニカのような低守備ユニットは当たれば即死なので、危険範囲から逃がすようにする。

 

 

 

 

以下、随時更新していきます。