【FEH】大物悪役キャラの戦闘時セリフ出典考察

ファイアーエムブレム ヒーローズ(FEH)には最近、原作の悪役キャラがプレイアブルユニットとして続々と追加されています。驚くべきは、彼らの原作再現度が思ったより高いという事。特に、キャラが奥義発動時や被弾時に発するセリフは、原作での印象深いシーンより引用されたものとなっています。

大物悪役のセリフは、大胆で壮大かつパワフルであり、プレイヤーの心に深く残ります。そんなセリフを最新作にも引っ張ってくるとは、非常に嬉しいファンサービスです。そこで、大ボスたちの戦闘時セリフの出典を調査し、まとめてみました。

 

 

ハーディン

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まずは、FEにおける悪役の源流とも言える、ハーディンから見ていきます。

原作「紋章の謎」でのハーディンの登場シーンは、8章と20章の2回のみ。FEHでのハーディンのセリフは、全て20章の会話から抜粋されているようです。

 

奥義セリフ

「すべて殺す!」

逆らうものは全て殺す。ミディア、お前もだ!!

奥義発動時のセリフ『すべて殺す!』は、20章のオープニングイベントから取られているようです。王都パレスでクーデターを起こしたミディアを捕えたハーディン。彼女を威嚇するように放った一言です。

 

「つけあがるな!」

貴様など、俺の協力がなければとっくの昔に死んでいた。
つけあがるなよ、マルス!!

セリフ『つけあがるな!』は、20章で玉座付近に進軍した際に起こるイベントでの会話が出典。マルスを挑発するハーディンの台詞です。

 

「貫いてやろう!」

マルスよ! 俺の傍へこい。
このグラディウスの槍でその胸を貫いてやる!!
この小さな大陸に、英雄は俺一人でたくさんだ!

こちらのセリフも、玉座付近に進軍した際のイベントより引用。非常に力強いセリフであり、さすがは悪役です。

 

「死にに来たか!」

反乱兵ども…わざわざ死にに来たか!
グラディウスの恐ろしさ、思い知らせてくれる!!

一般ユニットでハーディンと交戦した際の戦闘会話。8章・20章ともに、この会話が使用されます。

 

行動開始時セリフ

「滅べ…」

この世界は、腐っている。つまらぬ人間ばかりだ。
こんな世界になんの価値がある。
いっそ滅んだ方が良いのかも知れぬぞ。

マップ上でハーディンをタップした際のセリフ『滅べ…』ですが、恐らくハーディンとミディアとの会話が出典でしょう。多くの人間を犠牲にした事を糾弾するミディアに対し、終末論的な切り返しをするハーディン。

 

「憎い…」

俺はその頃から貴様が憎かった。
ニーナのために我慢していたが、貴様とは、いずれ決着をつけねばらぬと思っていた。
このオーブなど関係ないわ!!

マルスを憎むハーディン。しかし、本当に憎いのは恋敵のカミュなのでは…?

 

通常攻撃時セリフ

「馬鹿め!」

前の戦いではアンリの子孫であると言うだけで、
ニーナからエムブレムを託され盟主にまつりあげられた。
光の王子だと…馬鹿め!

攻撃時のセリフ『馬鹿め!』ですが、マルスとのやり取りから引用されている様子。行く先々で不自然なほど厚遇されるマルスに対し、プレイヤーのみならずハーディンも異常だと感じていたようです。

 

死亡時セリフ

マルス王子、許せ…」

王子…許せ…
私は、自分の中にある恐ろしい悪魔と戦っていた。
だが、私は弱すぎた…
必死に逆らったが… 勝てなかった…

FEHでの死に際のセリフは、原作でハーディンを撃破した時の会話より引用。闇のオーブの支配が解け、正気に返ったハーディンが、死に際に真実を告げるという名シーンです。このシーンの台詞をFEHにも使用するとは、任天堂は良い趣味をしています。

 

ギムレー

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原作でギムレーが台詞を発するシーンは、「覚醒」の終章のみ。FEHでのセリフも、調べた限りでは、全て覚醒終章の会話から引用されていました。

一応、「エコーズ」にもギムレーは登場するのですが、幼体ゆえなのか台詞は一言もありません。

 

奥義セリフ

「おしまいだよ」

おしまいだよ、もう一人の僕。
君が信じた絆、仲間……
なんて脆い。なんて儚い。

終章開始時のイベントより引用。マップ兵器での強力な一撃を浴びせられ、HPを残り1まで削られるルフレたち。何でも「絆」で解決しようとする主人公に対し、ギムレーが圧倒的な力を見せつけるシーンです。

 

「消えるかい?」

だが、もう遅い。
こうして我が内に取り込まれた以上、抗うことはできない。
君の自我は消え、僕と一つになる…

「消える」という表現は、どうやらルフレがギムレーに取り込まれるシーンを指しているようです。ギムレーがルフレを接収し、更なる力を得ようとするシーンです。

 

 

「食い殺してあげるよ」

やれやれ…手間をかけさせてくれるね。
でも、結果は同じことなんだよ。
暴れる獲物を食い殺すより無抵抗な獲物のほうが楽…
そう思って譲歩してあげただけだ。
食い殺すことに何も変わりはない!

大人しくギムレーに取り込まれるか? …という問いかけに対し、「いいえ」を選択した際のギムレーの反応。

 

「我はギムレー」

ワレハ…ギムレー…
ワレハ…ゼツボウ…

ギムレーと一般ユニットとの戦闘会話。原作でのギムレーの台詞の中では、まともな言語になっているのはこれが最後。これ以降は、「ググ…」とか「ア…アァ…」などとしか喋りません。

 

行動開始時セリフ

「選ばせてあげよう」

選ばせてあげるよ。
この僕と同化すれば、仲間の命は助けてやる。
断れば、皆殺しだ。

ルフレに脅しをかけるギムレー。ここで「はい」と答えるか「いいえ」と答えるかによって、会話内容が分岐します。

 

「誰から殺す?」

君がが諦めようと諦めなかろうと、
僕は君の大切な仲間を殺す……

マップ上でタップした際のセリフ「誰から殺す?」に関しては、今一つ近いものが原作の会話に見当たりませんでした。一応、上の台詞が一番似ているのではないかと思います。

 

被弾時セリフ

「面倒だね」

まだ刃向かうんだね?
面倒な奴……先に消える?

同化に抵抗するルフレに対し、ギムレーが攻撃を放つシーンより。

 

死亡時セリフ

「こんな…虫けらに!」

やめろ…!耳障りだ!
やめろ! 無力な…… 矮小な! 脆弱な!
この虫けら共がああああああっ!

ギムレーに取り込まれそうになったルフレに、仲間たちが一斉に激励の声を届けるシーン。ギムレーは悶え苦しみ、ルフレは奇跡の生還を果たします。

 

眷属タクミ

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弟でありライバルでありヒロインでありラスボス、という八面六臂の活躍を見せる名キャラクター。出番が非常に多く、セリフも原作ゲームの随所から引用されています。

 

奥義セリフ

「調子に乗るな…」
 暗夜5章「母と子」

調子に乗るなよ…?
僕は、あんたたち二人を信用していないからな。

貴重なタクミの生前の台詞。カムイを歓迎する白夜王族たちの中で、ただ一人カムイを敵視するタクミの発言です。

「if」のタクミの奥義セリフでもあります。

 

「目障りだ…」
 暗夜13章「反乱鎮圧」

目障りなんだけど…
さっさと死んでくれないかな?
僕やクリムゾンが望んでいるのは、
この国を暗夜王国から解放すること…

「if」のタクミの奥義セリフであり、13章では会話文としても使われています。シュヴァリエ公国を暗夜王国から解放するために戦うタクミですが、この時点で既に水の眷属と化しています。

 

「殺してやる…」
 暗夜23章「囚われし瞳」

カムイ…
お前はこの僕が倒してみせる。
例え刺し違えても、必ず殺してやる…!
必ず…!

 暗夜27章「虚ろな王」

お前なんか、殺してやる…
殺してやる、殺してやる、殺してやる…

原作のタクミの口癖、「殺してやる」。本編のシナリオだけで少なくとも10回はこの台詞を発しています。タクミを代表する台詞と考えられたのか、遂にFEHの奥義セリフとして採用されました。

 

「皆殺しだ…」
 暗夜終章「光去り行く黄昏」

僕が、本物の、白夜王子タクミだ…
僕がこの国を守る…
白夜王国のために闘う…
暗夜の者は皆殺しだ…
死ね…みんな死ねええええっっっ!!!!!

風神弓に裏切られ、激昂する眷属タクミ。

 

行動開始時セリフ

「僕がやる…」
 暗夜23章「囚われし瞳」

僕がやる…
救いの刀など無くても…
僕がこの白夜王国を救ってみせる…
お前たちに、僕を捕えることなんてできないさ…
ほら…
逃げる道なら…
ここに……

スサノオ長城での戦いに敗れたタクミが、城壁から身を投げる直前の台詞。

「if」のタクミの奥義セリフでもあります。

 

被弾時セリフ

「僕の邪魔を!」
 暗夜終章「光去り行く黄昏」

ぐっ…!?
この歌は、いったい…!?
力が…奪われる…
どうして…!!
どうしてみんな、
僕の邪魔をするんだあああああああ!

アクアが歌の力でタクミの力を弱めるシーン。

…のはずが、タクミは力を奪われた風もなく、その直後に元気にマップ兵器をぶっ放してきます。加えて、歌の反動で命を落としてしまうアクア。なぜ命懸けで歌を歌う必要があったのかと、突っ込みの絶えないシーンです。

 

死亡時セリフ

「僕は…僕…は…」
 暗夜終章「光去り行く黄昏」

僕は…
僕…は……

眷属タクミ撃破時の戦闘会話。この直後、タクミは今際の際に正気に戻ります。何とも切ないシーンです。

 

漆黒の騎士

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「しっこくハウス」「この剣を使われよ」などの数々のネタを提供してきた、FE界の人気者。そのセリフはシリアスながら非常に煽り性能が高く、インパクトは抜群です。

 

奥義セリフ

「来ないのか?」
 蒼炎7章「漆黒の魔手」

【グレイル】……やめろ。おまえの勝てる相手じゃない……
【アイク】 しかし……!
【グレイル】アイクっ!!
【漆黒】  来ないのか? ならば、こちらから……

グレイルを死の淵に追いやった漆黒の騎士が、今またアイクをも手に掛けようとするシーンより抜粋された奥義セリフ。

 

「愚か者め」
 蒼炎11章「流れる血の色は」

【漆黒】 何故、仕掛けてくる? おまえでは私の敵にはならん。 全力で逃げるべきではないのか?
【アイク】うっ… うおおおおおお!
【漆黒】 …愚か者め。

 蒼炎24章「戦場の再会」

……愚かな。
すぐに逃げれば、見逃したものを。

 暁1部9章「闇よりの生還者」

愚かな……
では、くるがいい。

漆黒の騎士から見れば、周りの人間はすべて愚か者。彼の口癖が、FEHの奥義セリフとして採用されたようです。

 

「身の程をわきまえよ」
 暁1部9章「闇よりの生還者」

…貴様ごときに
私の相手が務まると思ったか?
身の程をわきまえよ。

漆黒の騎士のセリフの中でも屈指の名言。第1部のボスであるジェルドを歯牙にも掛けない態度で、格の違いを見せつけます。

 

「死力を尽くせ」

出典不明のセリフ。一体どこから引用してきたのでしょうか?

 

行動開始時セリフ

「気遣いは無用」
 暁4部3章「さまざまな歪み」

…無用だ。乙女の守護こそ我が役目なれば……

色々探した中で最も近かったのは、暁4部3章での漆黒の騎士の台詞です。

砂漠マップに、突如友軍として出現する漆黒の騎士。破竹の勢いで敵軍を倒し、貴重な経験値を次々と消滅させていきます。漆黒の動きを止めるべく、騎兵などで救出しようとした際に投げ掛けられるのが、上の台詞。救出を断られてしまうので、結局は漆黒を野放しにするしかありません。

 

被弾時セリフ

「かなり、やる」
 蒼炎11章「流れる血の色は」

【ライ】…っ…なぜだ… オレの攻撃が…きかない…?
【漆黒】かなり、やる。だが、私の敵ではないな。

「女神の加護」の効果でライの攻撃を無効化した直後に、「かなり、やる。」の一言。謎の語感と上から目線が好評を博したのか、漆黒の台詞としては非常に有名になっている1フレーズです。

 

死亡時セリフ

「体が動かん…」
 蒼炎27章「宿命の刻」

なんだと!?
まさかこの城ごと、私を……
くっ か、体が動かん…
…まさか……こんなことが……

死亡時のセリフは、漆黒の騎士が城の崩落に巻き込まれるシーンから抜粋されています。竜鱗族であるナーシルの攻撃で大きなダメージを負い、そのまま崩れる城の下敷きになる漆黒の騎士。無敵とも思えた漆黒の騎士に対し、主人公陣営が一矢報いたシーンです。

 

ゼフィール

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第2のハーディンとでも言うべき、世界を破滅に誘う国王。

原作「封印の剣」ではストーリー中盤に顔見せとして登場します。その際のセシリアとの戦闘イベントは、ネタとして高い人気を誇ります。FEHでの奥義セリフも、多くはその戦闘イベントから引用されたものとなっています。

 

奥義セリフ

「よい座興だ」
 封印13章「救出作戦」

【イドゥン】 陛下おん自らが戦われなくとも…
【ゼフィール】かまわぬ、よい座興だ。 ナーシェン、案内をいたせ

エトルリアの反クーデター派を、ミスル半島の西端にまで追い詰めたナーシェン。しかし、反クーデター派のリーダーであるセシリアの立てこもる古城を、なかなか攻め落とせずに居ます。そこに颯爽と現れたゼフィール。国王自らセシリアを葬りに向かう、というシーンです。

 

「相手をしてくれよう」
 封印13章「救出作戦」

【ゼフィール】ほう、貴様が『魔道軍将』セシリアか
【セシリア】 !! …ベルン国王ゼフィール
【ゼフィール】貴様の戦いぶりに免じて、わし自らが相手をしてくれよう

ゼフィール対セシリアの直接対決のシーンから引用された奥義セリフ。

 

「フン」
 封印13章「救出作戦」

【セシリア】 つ つよすぎる…
【ゼフィール】気を失ったか。 フン たわいもない

回転攻撃でセシリアを即死させた後のゼフィールの台詞です。

因みに、この戦いでのセシリアの台詞『つ つよすぎる…』『近づけば死にます』は、FEHのセシリアの戦闘セリフに採用されています。

 

「邪魔はさせん」
 封印22章「見果てぬ夢」

きさまらに わしの行く道を
邪魔させはせん!

一般ユニットとゼフィールとの戦闘会話。ゼフィールには彼なりの信念があるのです。

 

死亡時セリフ

「わしの…負けか…」
 封印22章「見果てぬ夢」

むうっ…
わしの…負けか…
だが おぼえておけ…
わしの…志が…負けたわけ…ではない…
人が人を…支配している以上
悲劇は…くり返されるのだ…

死亡時セリフは、原作でのゼフィール撃破時の会話から抜粋されています。

このような含みのある辞世の句は、大ボスの特権。「暗黒竜と光の剣」のメディウス撃破時の台詞とも、大いに共通するものがあります。

 

まとめ

悪役たちの台詞は、非常に力強くて印象的。パワフルなセリフとボイスに、思わずスマホを握る手にも力が入ります。

このような魅力的なキャラを、今後も是非FEHに登場させて欲しい所です。

マリオパーティ ミニゲーム博物学

マリオパーティシリーズのミニゲームは、毎作似たような物が多いなあ、と思う今日この頃。同じようなジャンルのゲームを、手を変え品を変え、毎作使い回しているように感じます。

そこで、マリオパーティミニゲームにはどのようなジャンルがあるのかを考え、以下にまとめてみました。大きく分けて、①連打、②バトルロイヤル、③反射神経、④タイミング、⑤回避、⑥パズル、⑦アイテム回収、⑧アスレチック、⑨記憶力、⑩レース、の10個にカテゴライズできると思います。以下では、各々のカテゴリの詳細を紹介していきます。

 

1:連打

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制限時間内のボタン入力回数を競うゲーム。マリオパーティの代名詞と言っても過言ではなく、殆どのシリーズ作品に登場しています。入力形式も、同時押しや交互押しなど様々。

 

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マンネリ回避のためか、最近では連打ゲームの変化球が多くなっています。例えば、4つのボタンを一周するように押させるゲームや、早すぎず遅すぎない連打を要求するゲームなど。

 

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入力デバイスの変化に応じて、入力速度を競うゲームは増えています。マリオパーティ8では、wiiリモコンを回す速度を競うゲームが登場。DSや3DS系列の作品には、画面をこする速度を競うミニゲームが収録されています。これらも、連打ゲームの一種と考えて良いでしょう。

 

2:バトルロイヤル

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殴る・蹴るなどの行為により、ライバルを突き落として勝ち残る事を目的としたゲーム。こちらも単純で分かりやすく、多くのシリーズ作品に収録されています。

 

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操作の難しい乗り物に乗せられたまま戦うケースも多々あります。玉乗り状態で戦う、勝手に弾んでしまう乗り物で戦う、といったように、開発者もゲームに色々と変化を付けてきます。

 

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生き残り形式ではなく、所定のキル数を稼いだプレイヤーが勝ち抜けとなるルールのゲームもあります。左の「ドカドカ!ホバーバトル」はTPS、右の「ねらえシャッターチャンス」はFPSをモチーフとしたミニゲームです。

 

3:反射神経

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表示されたボタンを押すスピードを競うゲーム。最も早くボタンを押せたプレイヤーに得点が入ります。左の「はやおしガンマン」のようにボタンをそのまま押せば良いゲームもあれば、右の「はやおしゲート」のようにキャラクターを覚えておかなくてはならないパターンも。

 

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入力に制限時間が設けられており、時間をオーバーすると死亡扱いになる、サバイバル形式のゲームもあります。制限時間が徐々に短縮されたり、お題が難しくなったりと、生き残りがだんだん困難になります。

 

4:タイミング

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ボタン入力のタイミングの良さで勝負するゲーム。最も良くあるのがヒップドロップのタイミングを競うゲームです。ジャンプの頂点でヒップドロップを出せるほど効率が良く、またペアで同時にヒップドロップができると更に効果的、といった具合です。

 

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流れてくる音符をタイミング良く叩く、音ゲー形式のミニゲームもあります。音ゲーとして見た場合の難易度は限りなく低いのですが、入力デバイスの感度が微妙なので、思ったほど高得点は出せません。

 

5:回避

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ギミックや敵キャラの攻撃をひたすら回避し続けるゲーム。例として挙げられるのは、倒れてくるページに押し潰されないよう回避する「ぱらぱらブック」、電撃をジャンプで避ける「ビリビリサバイバル」、ペンギンに押し流されないように回避を続ける「ペンギンだいこうしん」、床に空いた穴に落ちないよう耐久する「ガツガツサバイバル」など。他のジャンルと違って非常にバラエティに富んでおり、作品ごとに全く異なるタイプのゲームが収録されています。

1vs3のゲームでも、1人側がギミックを操り、3人側が制限時間まで回避を続ける、という形式が多く見られます。

 

6:パズル

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落ちモノ系パズルで対戦し、相手全員を窒息させるか、所定のポイントを最速で達成した人が勝ち、というゲーム。任天堂の考えるパズルは意外にもバラエティ豊かであり、プレイヤーを飽きさせません。

 

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全員で迷路に挑戦し、ゴールまでの時間を競うというゲームもあります。こちらもパズルゲームの一種と言えるでしょう。

 

7:アイテム回収

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花やハチミツなど、降ってくるアイテムを集め、その数を競います。ほぼ毎作登場するゲームですが、何を集めるにせよ、あまり変わり映えのしないゲームとなります。

 

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最近では、アイテムではなくキャラクターを集めるタイプのゲームも増えています。静止しているアイテムに比べ、動き回るキャラクターを捕まえるのは難しく、ゲーム性の向上に一役買っています。

 

8:アスレチック

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横スクロール式のアスレチックステージを全員でプレイするゲーム。操作性が悪い上に、ゲームによっては1ミスで即死であり、かなりの緊張感が伴います。全員が落下して勝者無し、などという事態もままある鬼畜ゲームです。

 

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3Dアスレチックに比べ、2Dアスレチックは難易度がマイルドです。落下死の危険性も少なく、肩の力を抜いてプレイできます。

 

9:記憶力

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表示されたオブジェクトをどれだけ覚えられるかを競うゲーム。良くあるのは、他のプレイヤーのボタン入力を暗記しておき、自分もそれを繰り返す、というゲームです。

 

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同様にありがちなのが、アイテムの位置がシャッフルされた状態で、目的のアイテムを見つけ出す、というもの。覚えるアイテムの数が多く、高い集中力が求められるゲームです。

 

10:レース

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所定の周回数を達成するまでの時間や、所定のゴールに到達する速さを競うゲーム。F1、ボート、競馬、バギー、スケート、スノーボードボブスレーなど、ありとあらゆる乗り物やスポーツがテーマとなります。どのゲームでも、自機は非常に扱いづらく、すぐにスリップやクラッシュをしてしまいます。クセのある自機をいかにコントロールできるかがゲームのカギとなります。

 

その他:マイナーなジャンル

上にあげた他にも、数は少ないながら定期的に登場するジャンルが存在します。

 

陣取り

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領土を自分の色に塗っていき、最終的な面積を競うゲーム。「マリオパーティ4」の頃から出現し、その後徐々に勢いを伸ばしつつあるジャンルです。

 

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スプラトゥーンの影響を受けたのか、近年はキャンバスとインクを使った陣取りゲームも多数見受けられます。

 

チキンレース

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崖に落ちないように車を走らせる「ギリギリストップ」、爆発させないように風船を膨らませる「マイクでフーフーフー」など。運ゲー覚えゲーの色が濃いジャンルです。

 

精密操作

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僅かなスティックさばきを競う、コアなジャンル。お手本と全く同じ表情を作る「クッパひゃくめんそう」、ガイドラインと同じ線を引く「なぞってクレヨン」などがその例です。64やGCの時代に流行したタイプのゲームであり、現在は下火となっています。

 

運ゲー 

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左の「クッパばくだん」は、乱数によって勝者が決まる、完全な運ゲーです。弱者を救済するゲームとして、運任せのゲームは初代から根強く残り続けてきました。

右の「ちがってアップ」は、 他のプレイヤーと重複しないボタンを入力したプレイヤーに得点が与えられるゲームです。他のプレイヤーの行動は殆ど予測不可能ですので、これも運ゲーの一種と言えます。但し、「俺はAを押したぜ!」などと画面の前のプレイヤー同士で揺さぶりを掛け合うことはできますので、多少の駆け引き要素も存在します。このゲームの登場以降、運ゲーに一握の駆け引き要素をプラスしたゲームが続々と作られていきます。

 

駆け引き

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相手より高い点数のカードを場に出す「かけひきカードバトル」、全員で同じベルトコンベアを操作してリンゴを獲得する「かけひきアップル」など。ランダム要素が強く、「乱数に依存しない運ゲー」としての役割を担っています。

 

まとめ

マリパシリーズでは、新作の度に既存のジャンルから新しいミニゲームが作られます。そのため、定型的で既視感の強いゲームばかりになってしまうのも仕方ないと言えましょう。

一方で、近年のマリパシリーズは新ジャンルの開拓にも意欲的です。陣取りや駆け引きといった、新たな要素を前面に押し出した良作ミニゲームが次々と生まれています。今後も、新しいジャンルのミニゲームの製作に挑戦し続けてほしいところです。

ファイアーエムブレム エコーズ 兵種評価

ファイアーエムブレム エコーズ」に登場する兵種のうち、自軍で使用可能な最終進化形の10兵種の使い心地を、SABCDの5段階で評価していきます。

 

兵種評価

魔戦士 : S

前作であるifで強かった剣聖と上忍を合体させたような兵種であり、以下のような点で非常に強力。

  • 速さが高い。クラスチェンジ時に速さが18まで上昇するため、ほとんどの敵に追撃が取れる上、回避率も高まる。
  • 魔法に強い。スキル「破邪」で魔法攻撃を半減でき、ジュダやドーマといったボスの強力な魔法攻撃に耐性を得られる。
  • 移動力が高い。騎兵に迫るほどの移動力に加え、不整地への侵入コストも小さいため、沼の向こうの敵に攻撃したい場合などに便利。

物理攻撃は回避し、魔法攻撃は「破邪」で防いでくれるため、一人で敵陣に切り込んでの無双プレイも可能な兵種。

時間と根気があるなら、もう一度村人にクラスチェンジさせて育て直す「魔戦士ループ」も可能であり、育成面でも優位に立っている。

 

 

ゴールドナイト : D

全体的に平坦で平凡なパラメータの兵種。

唯一、移動力だけは突出して高いが、それは魔戦士で間に合っている。

加えて、悪路への侵入コストも高いため、長所の移動力すら発揮できない場面が多い。

今作の難関マップには森・沼・砂地などの地形が多く、大陸レベルで騎兵の活躍できない環境が整っていると言える。

そもそも、今作では移動系の白魔法が豊富であり、自分の足で移動をする必要性すら薄い。

結果的に、これといった長所の無い兵種となり果てている。

 

 

バロン : D

守備が伸びる代わりに速さ・幸運・魔防・移動力が伸びないという、極端な能力値の壁役。

以下のような要因により、極めて運用しづらい。

  • 本作では魔法系の敵が多いため、守備が高くても意味がない場合が多い。
  • 被弾時に最低1のダメージを受けるため、連戦で徐々に消耗する。
  • 壁役で敵を堰き止めても、射程5の弓や魔法で後衛が狙われるため、味方を守るという目的を果たせない。

全体的に、本作のシステムやゲームバランスが逆風となっている、気の毒な兵種と言える。

一応、厄介な敵魔戦士をほぼ完封できるという長所はある。

 

 

ボウナイト : A

射程5の攻撃が可能という、恵まれた兵種。

攻撃が当たりづらいのが課題となるが、鉄の弓を軽く錬成すれば命中が85程度まで上昇するため、ある程度は補うことが可能。

壁や水場などの障害物を利用すれば、敵を一方的に殴り続けることも可能であり、攻略の難易度を大きく引き下げてくれる兵種である。

敵の魔道士に対しても強く、スライムやデスなどの強力な魔法の射程範囲外から安全にダメージを与えられる。

敵のボウナイトと遠距離戦を繰り広げられるのもボウナイトだけである。

 

 

ファルコンナイト : C

敵の釣り出しや誘導が主な仕事。

突撃型の敵の群れを分断し、本隊で各個撃破する、といった作戦には重要となる。

但し、本人の戦闘力は貧弱。

特に、攻撃力が低いためなかなか敵を倒せず、経験値稼ぎには苦労する。

加えて、魔物特攻のスキルがリメイクに伴って「魔物へのダメージ+10」に下方修正されており、火力不足はより深刻に。

覚醒やifでは応援やダブルでサポート役として大活躍していただけに、この戦闘力の低さは残念。

 

 

賢者 : B

「魔道の指輪」を装備することで射程5の攻撃が可能な兵種。

ボウナイトと同様、壁や水路の向こうの敵を一方的に殴れる。

また、黒魔法のサンダーやアローはボウナイトの弓より威力・命中率ともに高く、正確で重い一撃が期待できる。

HPも高いため、不意に敵に殴られても生き残ってくれやすいし、黒魔法のHP消費も気にならない。

但し、男性魔道士には性能が微妙なユニットも多く、人選は慎重に行いたい。

魔法を豊富に覚えるグレイや、レスキューを習得可能なアトラス辺りが賢者の有力候補だろう。

 

 

神官 : A

賢者の女性バージョン。

同じく射程5の遠距離攻撃がウリだが、賢者より速さが伸びやすく、攻撃面ではより優れている。

攻撃が当たらないボウナイトや追撃が取りづらい賢者と比べれば、遠距離攻撃要員として最も使いやすいと思う。

加えて、サイレス・フリーズ・ドローといった便利な妨害魔法も習得可能。

 

一方で、耐久力はペラッペラなので注意が必要。

HPの低さゆえにオーラやライナロックの反動ダメージが痛く、また遠方から弓で狙撃されて昇天することもしばしば。

移動力も4しか無いので、移動系の白魔法でサポートしてあげたい。

 

 

聖女 : S

魔戦士と並んで、本作のMVPと言える兵種。

次のような便利なサポート魔法を使えるため、非常に重宝する。

  • レスキュー。味方を敵陣に切り込ませ、即座にレスキューで呼び戻せば、安全に敵の布陣を崩せる。また、本作には踊り子ユニットが登場しないため、行動終了後の味方の位置をずらす貴重な魔法となる。
  • ワープ。壁や沼などの障害物を一気に越えて味方を移動させ、奇襲をかけることが可能。敵の祈祷師や遠距離攻撃持ちを潰すのに重宝する。送り込んだユニットは、そのターン内にレスキューで撤収させれば安全。
  • リブロー。墓の上などで無双中のエースユニットを遠くからサポートするのに便利。
  • アゲイン。育成中のユニットやエースユニットを2回行動させる。

従来作品であれば、こういった魔法には厳しい回数制限が掛かっていたが(ワープならゲーム全体を通して3回程度)、今作ではそれを何十回・何百回と使用できる。

破格の待遇の兵種である。

 

 

プリンセス : C

セリカ専用兵種。

神官のステータスをちょっとだけ改善したような能力値と、幅広い支援関係が特徴の兵種である。

但し、プリンセスは将棋で言うところの「王将」であり、死ねば問答無用でゲームオーバーであるため、特に6章では迂闊に出撃させられない。

出撃させたとしても、あまり積極的には前線に出せず、後衛でぬくぬくしているターンが多くなってしまう。

ミラの歯車を前提として強気に進軍できる他の魔法系兵種と比べれば、どうしても使い勝手で劣ってしまう。

 

 

勇者 : B

アルム専用兵種。

セリカと同じく死ねばゲームオーバーだが、耐久力がある分、多少は安心できる。

守備力が高いため壁として運用できる他、微妙なスピードも獅子連斬で補うことができ、穴の無い活躍が期待できる。

また、ドーマやギムレーへのダメージソースとしても欠かせず、戦力的に重要性の高い主人公である。

セリカから強力な支援効果を受け取れるのも魅力。

 

一方、魔防はとんでもなく低く、強力な魔法を食らってゲームオーバーになることも多いため、セリカと同じく安全重視の運用が基本となる。

同じ剣ユニットでも、ミラの歯車を前提とした突撃戦法が可能な魔戦士には一歩引けを取る。

 

まとめ

本作では

  • 追撃・回避・魔法防御・移動力・育成機会に優れ、無双も可能な魔戦士
  • エースを強力にアシストする聖女

の2兵種が非常に強力と言えます。

一方で

  • 森・沼・砂地だらけで活躍できないゴールドナイト
  • 魔法攻撃・長距離攻撃だらけで活躍できないバロン

などは環境的な向かい風を受けており、次回作以降での活躍に期待したいところです。

ポケットモンスターSPECIALの傷ついた少女

多くの漫画家は、作品に登場するヒロインや女主人公に対して優しいものです。

いたいけな少女に重傷を負わせる訳にはいきませんので、なるべく危険な戦いからは遠ざけ、後衛でのサポートの任務に就かせる場合が多い気がします。

しかし、漫画「ポケットモンスター SPECIAL」は例外です。

この漫画では、積極的に前線に出たり、悪の組織に食って掛かったりするアグレッシブなヒロインが多数登場。

彼女らが肉体的・精神的にハードな戦いを繰り広げる様を、山本サトシ氏が迫力ある作画で書き上げるという、大変魅力的な作品です。

特に、

  • 普段強気なヒロインが、ダメージを負ってしおらしい一面を見せる
  • 多大なダメージを負いながらも、いじらしく健気に戦う

といったところが、本作のダメージシーンの最大の見どころでしょう。

以下では、作品に登場する様々なヒロインの肉体的・精神的なダメージシーンをまとめたいと思います。

 

クリス

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悪の組織の幹部や伝説のポケモンとの戦いで傷を負い、戦闘不能となるヒロイン。

布切れのように枝にぶら下がっているシーンや、身を捩って上体を起こすシーンなど、彼女の負ったダメージの深さが伺えます。

加えて、こんな極限状態にありながらも、仲間のシルバー君のダメージの方を心配するという健気さに、心をくすぐられます。

 

彼女がこんなにダメージを負っているのは、敵と真っ向勝負をする機会が多いからでしょう。

彼女の同僚である男2人が奇襲や偵察を得意としているため、白兵戦は自然と彼女の役目になりますからね。

守備力低めのゴールドとシルバーを守る盾となるクリス・・・

面倒見が良く頼れる女の子であるクリスは最高ですね。

 

サファイア

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クリス以上の武闘派少女であるサファイア

戦闘力がある分、割と高い頻度で酷い目に遭っている気がします。

このシーンでは、悪の組織の幹部に視力を封じられています。

絶体絶命かと思いきや、目が見えなくても野生の勘で戦い続けられるのが彼女の凄いところです。

 

 

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視力に引き続き、言語能力まで封じられるサファイア(左)。

そんな厳しい状況に苦しみながらも、強敵を撃退していくサファイアは可愛いですね。

その右の画像は、ルビー君を庇った傷で倒れてしまうサファイア

この子は常に苦しい展開に立たされている印象があります。

 

プラチナ

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今までのヒロインとは異なり、戦闘に関しては素人なプラチナ。

彼女の仕事は、戦闘外での精神的な攻撃を打ち破ることです。

特に、敵対者だらけのアウェーな状況下でポケモンコンテストに出場するシーンでは、彼女の持ち味が最大限に発揮されています。

観衆たちに敵意を向けられようが、堂々とした態度を崩さず、むしろ気高さを滲ませるプラチナ。

可愛いくも頼もしいヒロインです。

 

 

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信じていた主人公たちに裏切られ、失意の中で眠りにつくプラチナ(左)、そして悪夢で目が覚める彼女(右)。

普段はツンツンしている彼女のしどけない姿に、保護欲を掻き立てられるシーンです。

 

 

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プラチナが水責めに遭っているシーンもあります。

上の画像は、割と虚弱なはずのお嬢様が、水場に落ちてしまうという困難をものともせず、その状況を反撃に活かしていく場面です。

苦境でも健気に頑張るヒロインというのは、素晴らしいものです。

 

ホワイト

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普段はしっかり者の敏腕実業家であるホワイトが、心に傷を負ってすっかり塞ぎ込んでしまうシーン。

いじらしくしおらしい一面を見せる彼女に、心を射抜かれます。

彼女も一人の女の子だったんだな・・・、という印象を受ける、素晴らしいダメージシーンです。

 

 

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塞ぎ込んだホワイトからは、謎のセクシーさを感じます。

か細い肩を露出させている上のコマなんかも素晴らしいです。

 

ファイツ

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怖い男に詰め寄られ、犯罪者呼ばわりされるヒロイン。

口数も少なく大人しい彼女が、血の気の多い男に怯まされながらも、勇気を振り絞って反論するシーンです。

こんなすぐ泣いちゃうヒロインは前代未聞ですが、それでも健気に戦う意思を見せる彼女に、好感度が高まります。

 

 

ワイ

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アクションスター系ヒロインのワイちゃん。

酷いダメージを負っているにも関わらず、ピンチのエックス君をサポートし、強敵に対して臆することなく切り込んでいく強気さに、胸を打たれます。

「腕ずくで返してもらう!」・・・などという、歴代のヒロインには珍しい、威勢の良い態度もGood。

 

ムーン

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主人公に向かって高圧的な態度を取る下衆な悪役に対して、強気に論破しに掛かる、頼もしいヒロイン。

結果的に、キレた悪役からダイレクトアタックを受けてしまいます。

ダメージを受けて地に這いつくばる様子からは、謎の艶っぽさを感じます。

 

まとめ

ヒロインのダメージシーンが描かれると、

  • ヒロインの普段とは違う様子が垣間見える
  • 健気なヒロインを応援したくなる
  • どことなく色っぽい

といった利点がもたらされます。

結果として、ヒロインが可愛く魅力的に見えてきます。

個人的には、ポケスペヒロインの可愛らしさを語る上では、ダメージシーンは見逃せないのではないかと思います。

今後も、作者である日下先生や山本先生が、魅力的なヒロインを描かれることを願っております。

世界樹の迷宮の盾役のバリエーション

新しい作品が出るたびにプレイアブルな職業が一新される、世界樹の迷宮シリーズ。職業の見た目や設定の変化とともに性能も大きく変化し、プレイヤーを楽しませてくれます。 

しかし、味方を守ることに長けた職業、通称「盾役」は例外です。特に、初期の方のシリーズ作品では、盾役の性能にそれほどバリエーションはありません。多様な攻め手を提供する攻撃役と違って、防御役は差異を主張しづらいのでしょう。

そんなマンネリを打破するべく、最近ではアトラスも盾役の多様性を増やすよう色々と頑張っている様子です。作品を追うごとに性質の異なる盾役が登場するようになり、プレイヤーとしても嬉しい限りです。

では、世界樹の盾役にはどんなパターンがあるのか。大きく分けて、割合軽減型・挑発防御型・無効化型・肩代わり型・防壁設置型の5タイプの盾役が存在すると、私は考えています。

以下では、各タイプの特徴や強み・弱みをまとめようと思います。

 

割合軽減型

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もっとも基本的な盾役。

1ターンの間、特定範囲の味方が受けるダメージを一定割合だけ軽減する、というガードスキルを使用します。

 

代表例は世界樹の迷宮3に登場するファランクス。味方1列の物理ダメージを最大で50%カットするスキル・ラインガードが主力となっています。最大3人までの味方を一度に守れるため、列攻撃や拡散攻撃に比較的対処しやすいのが、この型の強みです。燃費も悪くなく、ガードスキルの発動確率も100%なので、安定性はあります。

 

一方で、あくまでダメージを減らすことしかできないため、追加効果はそのまま通してしまうのが非常にツラい所。斬攻撃+睡眠付与、壊攻撃+腕封じ付与、といったような攻撃が飛んできた場合、バステはそのまま食らってしまうことになります。結果的に、次のターンに睡眠や封じで盾役が動けなくなり、パーティが壊滅する、というわけです。

他に、単体対象の超火力攻撃が来た場合も受けきれません。最大HPの3倍のダメージを食らうような攻撃が来た場合、ラインガードを使っても結局は死にます。

加えて、同ターンに物理攻撃と魔法攻撃が両方飛んできた場合も悲惨。割合軽減型の盾役は、基本的に物理と魔法両方を同時に軽減はできないため、片方はノーガードで受けざるを得ません。

 

結果的に、魔法攻撃や追加効果の増えてくる終盤になるにつれ、盾役が機能しなくなってきます。従って、割合軽減型の盾役は、最も使いづらい部類の守備要員であると言えます。

近年では、この弱点を解消すべく、様々なタイプの盾役が登場しています。

 

挑発防御型

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敵の攻撃を引き付けるスキル・挑発を主体とする壁役。自らは後陣に下がって防御などを繰り返すことで、敵の攻撃を受け止め続けます。

この傾向が特に強いのが、「4」のフォートレスです。フォートレスは先制挑発によって自動で敵の攻撃を誘導しつつ、城砦騎士の心得で被弾の度にTPを回復、などとして味方を守ります。

 

挑発防御型の壁役は、割合軽減型の弱点をある程度克服しています。

まず、防御しておけば物理・魔法両方のダメージを減らせますので、それなりの魔法耐性は得られます。

次に、睡眠状態になろうと腕を封じられようと挑発は働き続けるため、バステで即座に機能停止となることはありません。

更に、単体超火力攻撃が飛んできた場合も、壁役が死ぬだけで済みます。前もって死ぬ人が予測できているため、先読み後攻ネクタル等でリカバリーが可能です。

他に、貫通攻撃に対処しやすいという強みもあります。初撃が後列の盾役に当たれば、貫通効果は発動しませんからね。

 

一方、この型では盾役1人の負担が大く、集中攻撃で盾役が落とされやすいのが難点です。また、挑発の引き付け効果も完璧ではなく、流れ弾で軟らかい味方が瀕死になる場合も。挑発効果を受けない全体攻撃に対しても全く無力。

なかなか便利なのですが、過信は禁物な職業と言えます。

 

無効化型

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敵の攻撃を一定回数ぶん無効化するスキル・パリングを主体とする壁役。新世界樹の迷宮1のパラディンがその代表例です。

伝統的に発動率が信用ならないパリングですが、新1では「必ず1回以上は発動する」との保証が付いているため、非常に使いやすくなっています。

 

パリングの一番の長所は、敵の攻撃の追加効果も無効化できるところ。全縛りや即死といった凶悪な追加効果を、まとめてガードすることができます。

また、単体対象の超火力攻撃も華麗に受け流せます。ラインガードでも挑発でも、単体超火力攻撃を受ければ誰か1人は死ぬわけですが、パリングなら全員無傷で済みます。

守備力が極端に低いブシドーや、火力を高めるためにHPを半分以下に保ちたいダークハンターなど、紙耐久のキャラを守るのにも役立ちます。ラインガードの上から殴られても死ぬような紙耐久キャラも、パリングなら守れるというわけです。

 

一方、魔法攻撃には対処できなかったり、敵の攻撃回数が多いと守り切れなかったり、消費TPが多かったりと、弱点も少なくありません。それでも、ダメージと追加効果を完全無効化できるという能力は極めて強力であり、世界樹最強の壁役は新1のパラディンだと言っても過言では無いでしょう。

他に、回避壁である「5」のフェンサーも無効化型の盾役の一員です。ただ、フェンサーの回避は発動が完全ランダムなため、どうも確実性に欠けますね。

 

肩代わり型

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身を張って味方のダメージを防ぐタイプの盾役。味方の被弾をキャンセルし、代わりに壁役がダメージを負います。

この系統の代表例が、新世界樹の迷宮2のペットです。ペットは、味方1人を守るスキル・かばうや、全キャラを守るスキル・みがわりでパーティの盾となります。

 

敵の攻撃を引き付けるという点では挑発防御型の盾役に似ていますが、肩代わり型には攻撃の取り漏らしが無いという強みがあります。全ての味方を確実に庇うので、ペラい味方がいても安心です。

また、範囲攻撃に強いのも肩代わり型の特徴。列攻撃・貫通攻撃・ランダム攻撃・全体攻撃と、どれが来ても全てのダメージを庇うことができます。

 

但し、あまり連続で庇いすぎると壁役の体力が持たなくなってしまうので、範囲攻撃を1人で受けるのは考え物です。

加えて、後衛から前衛を庇った場合に、前衛相当のダメージを受けてしまうため、後衛挑発の盾役に比べて体力消費が激しくなります。前もってペットをバフで固めておくか、フォーススキルで一時強化するなど、体力を維持できるお膳立てが必要となるでしょう。

追加効果付きの攻撃も自分に誘導することができますが、腕封じや混乱を入れられると壁としては機能停止してしまいます。

 

働かせすぎると倒れてしまう、扱いの難しい盾役と言えます。

 

防壁設置型

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敵の攻撃を引き付ける囮を生成することで味方を守る盾役。

「5」のドラグーンがこれに当たります。ドラグーンの主力スキル・バンカーは、味方の最前列に防壁を召喚し、そこに敵の攻撃を誘導する、というもの。バンカーは最大3個まで同時に存在でき、一定以上のダメージを受けると壊れてしまいます。

 

このタイプの盾役の強みは、何と言っても追加効果を無効化できる点です。バンカーには状態異常も縛りも無効であり、ゲーム終盤の石化や複数縛りといった危険な追加効果をキャンセルできます。

また、バンカーなら物理攻撃も魔法攻撃も両方受けられる、という点も嬉しいところ。

単体超火力攻撃への対策としても効果的で、バンカーが攻撃を吸ってくれればパーティメンバーは無傷で済みます。

 

一方で、防壁設置型のスキルは範囲攻撃には対処できません。例えば、貫通攻撃はバンカーに当たった上で前列・後列の味方にそれぞれ直撃するため、バンカーが無いのと同じことになります。列攻撃も、頑張って設置したバンカーをまとめて破壊されてしまうため、あまり嬉しくありません。

他に、運要素が強くて効果が安定しにくいのもバンカーの弱点です。バンカーが敵の攻撃を引き付けてくれるかは結局のところランダムであるため、流れ弾で他の味方が死ぬ可能性は排除しきれません。1ターン目の安全保障も先制バンカー頼みであり、運に大きく依存します。

 

各タイプの長短

以上の5タイプの盾役の長所と短所をまとめると、以下のようになります。

 

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表中の「確実性」はランダム要素に依存せずに味方を守れるか否かを、「継戦力」は少ないHPやTPの消費でガードスキルを使えるかを表しています。

表から、割合軽減型の盾役が多くの攻撃に対して無力であること、その他の盾役が確実性や継戦力を犠牲に多様な攻撃への耐性を得ていることが分かります。

特に、頻度の高い列攻撃と追加効果付き攻撃の両方を防げる無効化型の盾役が最強だというのが、個人的な意見です。

 

まとめ

ダメージを軽減するという行動は、敵の攻撃ありきの受動的な行為であり、様々なバリエーションを考え出すことが困難そうだと見られます。

そんな中で、最近のアトラスは毎作異なる特性を持った盾役を編み出してくれています。

次回作では、どんな盾役が登場するのか・・・

世界樹の迷宮6(新・世界樹の迷宮3?)に、期待が高まります。

FEの兄弟・姉妹・兄妹・姉弟

ファイアーエムブレムシリーズに登場するきょうだいは、兄&妹の組み合わせが異常に多い気がするこの頃。

逆に、姉&弟の組み合わせは殆ど目にすることがありません。

本来であれば、兄弟姉妹兄妹姉弟の存在確率は等しいはずなのですが、FEの登場人物に限って言えば、その確率が非常に偏っている気がします。

気になったので、過去作に登場する全ての兄弟・姉妹・兄妹・姉弟の組み合わせの数を数えてみました。

 

集計対象

集計対象は、作中で会話のあるきょうだいに限定するものとします。

ですので、

  • 実際には登場しない人物:例えばレベッカの兄など
  • 互いにほぼ会話の無い人物:例えばゴルドア王族やセリノス王族など

などはカウントに入れません。

あと、私は聖戦の系譜をプレイしたことがありませんので、聖戦の登場人物もカウントに入れません。

wikipediaを読んで登場人物を洗い出そうともしましたが、フリージ家の家族構成が複雑だったり異母兄妹が多かったりして訳が分からず、挫折しました・・・

 

3人以上のきょうだいの場合、2人ずつの組み合わせに分解し、組み合わせごとに1票をカウントするものとします。

例えば、マケドニア王族の場合、

  • ミシェイル&ミネルバ兄妹に1カウント
  • ミネルバ &マリア :姉妹に1カウント
  • ミシェイル&マリア :兄妹に1カウント

となります。

 

集計結果

 

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全編を通してのきょうだいの組み合わせ数を集計したのが上のグラフになります。

思った通り、兄妹の組み合わせ数が最も多いことが分かります。

逆に、姉&弟の組み合わせはその半分以下。

かなりの偏りを持ったきょうだい関係のキャラクターが投入されていることが伺えます。

 

 

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きょうだいの組み合わせ数を大陸ごとにまとめたのが上のグラフです。

Aはアカネイア大陸、Jはユグドラル大陸、Eはエレブ大陸、Mはマギヴァル大陸、Tはテリウス大陸、Iはイーリス大陸、Vはif世界(たぶんバレンシア大陸)を表しています。

ifでの兄妹率が非常に高いことが分かりますが、これは白夜王族・暗夜王族が兄&妹を基調とした家族構成になっていることが原因です。

エレブでは姉妹の方が兄妹より多くなっていますが、これはペガサス3姉妹の影響によるものです。

 

なぜ、兄妹が多く姉弟が少ない、といった偏りが生じるのでしょうか。

これを知るためには、まず兄妹・兄弟・姉妹・姉弟のそれぞれの関係性を知る必要があります。

以下では、各カテゴリごとの、きょうだいの関係性の傾向を見ていこうと思います。

 

 

兄妹:計22組

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FEの兄妹の例として最も目立つのは、「強い男主人公と可愛い妹」の組み合わせです。

アイク&ミスト、クロム&リズ、エフラム&エイリークなど、強い男主人公にはマスコット的な妹がいる場合が多いです(逆に、マルスやリーフのようなひょろい主人公には姉が付き物です)。

最新作のヒーローズでも兄妹主人公がプッシュされている様子ですし、この組み合わせはFEの基調であると言えるでしょう。

FE原作者の加賀昭三氏は稀代の妹好きと言われており、その影響で兄妹が増えているのかもしれません。

 

主人公以外の兄妹の例としては、作中有数の強敵(マークス・ラインハルト・レンハ等)とそれに守られる妹、というパターンが多め。

このような強い男を説得する上でも、妹は重要な役割を果たします。

 

逆に、頭のイった男(マカロフ・ゼフィール・マチス等)とそれをたしなめる妹、というパターンも一定数存在します。

 

姉妹:計18組

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兄妹に次いで多いのがこの組み合わせ。

と言っても、18組中の10組がペガサス姉妹で構成されています。

但し、ペガサス姉妹もやり尽くされたのか、聖魔以降は登場していません。

代わって、最近では王族の姉妹が何組か登場しています。

エメリナ&リズ、ミカヤ&サナキ、カミラ&エリーゼなどがその例です。

 

姉妹の関係性としては、大きく分けると次の3つの方向性があるように思えます。

パオラ&エスト、ユーノ&シャニーなどの、「母と娘」のような関係。

パオラ&カチュア、シレーネ&ヴァネッサなどの、「指導者と弟子」のような関係。

カチュア&エスト、レテ&リィレなどの、「友達同士」のような関係。

ペガサスだらけの姉妹カテゴリですが、その関係性は画一的なものにならないよう工夫されている様子です。

 

兄弟:計12組

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姉妹の次に多いのがこの組み合わせ。

グレン&クーガー、ジョージ&ハンサム、ハウゼン&ラングレン、といったように敵勢力が多いのが特徴です。

FEには兄弟=悪役、という決まりでもあるのでしょうか?

歴史上では「ヴィタリエン兄弟」や「バルバロス兄弟」といった、兄弟での賊が存在したと言われています。

FEでも、そういうイメージに因んで、敵勢力の兄弟を登場させているのかもしれません。

 

「落ち着いた兄と猪突猛進な弟」の組み合わせも多いですね。

ウーゼル&ヘクトル、ロイド&ライナス、オスカー&ボーレなどがその例です。

ifでは「真面目な兄とひねくれた弟」の組み合わせが2組登場しました。

弟キャラはプレイヤーからの人気も高いらしく、今後もひねりの利いたキャラの登場に期待が高まります。

 

姉弟:計9組

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超レアな組み合わせ。

FEの姉弟は弟側が不遇なパターンが多く、私としては思わず目を覆いたくなるような支援会話も多いですね。

 

ヒノカ&タクミ、ミレディ&ツァイス、ユミナ&ユベロの支援会話は、概ね「弟が姉に叱られている」という内容です。

タクミやツァイスに関しては、背伸びをしたい年頃だがそれが裏目に出ている、という感じですね。

他にも、ルキノに頭が上がらないジョフレ、カミラに構ってもらえてないと感じているレオンなど、見ていて辛くなる姉弟が多い印象です。

 

一方で、マルスやクロムは「姉を守る」という目的を立派に達成していますので、ダメな弟ばかりという訳ではありません。

テティスユアンも結構仲が良さそうで微笑ましい限りです。

 

まとめ

FEには兄妹が多く登場し、逆に姉弟はほぼ登場しません。

各きょうだいの関係性は、次のようなものである場合が多いようです。

  • 兄妹:強い兄と可愛い妹
  • 兄弟:冷静な兄と熱血な弟
  • 姉妹:母娘、師弟、または友達のような関係
  • 姉弟:姉を守ろうとして空回りしている弟

「強い兄と可愛い妹」という関係性はゲーム映えするので、兄妹が多く登場するのでしょう。

一方、「姉を守ろうとして空回りしている弟」を多く出すと暗いゲームになってしまいますので、姉弟の数は少ないのであろうと推測できます。

 

補足

上のグラフ作成時に作った人物リストを掲載します。

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3すくみの歴史(ファイアーエムブレム)

ファイアーエムブレムにおける相性システムである「3すくみ」。

古来から脈々と受け継がれてきた制度であり、時代によって様相の変化の激しいシステムでもあります。

3すくみの進化の歴史を知ることはFEの歴史を知る上で重要だと感じたため、以下に概要をまとめてみました。

 

聖戦・トラキア

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最初期の相性システムは、剣・槍・斧からなる「武器の3すくみ」、風・炎・雷からなる「魔法の3すくみ」から成り立っていました。

その3種の魔法に対して、光・闇魔法が一方的に優位に立っているという構造でした。聖戦では光魔法・闇魔法が優遇されていた訳ですね。

ただ、この時代は武器種類ごとの性能差が激しく、3すくみが上手く機能しているとは言い切れない状況でした。

とりわけ性能が低かったのは斧・炎魔法・雷魔法・闇魔法などです。これらの武器は重量が極めて高く、すくみ上の有利が取れても追撃が取れないため、ダメージは伸びません。

例えば、風魔道士と戦う場合。相性有利な炎魔法で戦うより、軽い風魔法で追撃を狙った方が、結果的に大ダメージを与えられたりします。

3すくみ補正が微々たるものであったトラキアでは特にこの傾向が強く、3すくみなど気にせず剣と風魔法を使い続けるのが正解という場合も多々ありました。武器自体の性能が支配的であり、3すくみ補正は無視できるレベルでした。

 

封印・烈火・聖魔

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GBA版では風・炎・雷の魔法が「理魔法」に統合されました。また、光と闇の優遇措置も撤廃され、理魔法と3すくみを形成するように。

3すくみによる命中率補正も、封印で10%、烈火で15%というように、トラキアと比べれば常識的な値に設定されました。武器間の性能差も改善され、3すくみが上手く機能し始めたのがこの世代と言えます。

但し、魔法の3すくみに関してはイマイチうまく働いていたとは言えません。

その良い例が、敵の修道士や司祭と戦う場合です。相性有利である魔道士や賢者を戦わせたとしても、敵の高い魔防に阻まれ、ダメージが大して通りません。寧ろ、ペガサスナイトパラディンなど、魔防が高めの物理職で攻撃を仕掛けた方が効果的です。

安定期を迎えた武器の3すくみに対し、魔法の3すくみについては未だ研究段階と言え、これ以降の世代で形を変えつつ模索が続きます。

 

蒼炎

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蒼炎では風・雷・炎による3すくみが復活し、光魔法はすくみ外という立ち位置に。

今作では敵の雷魔法が厄介であり、それに対抗できる風魔法に一定の需要が生まれました。例えば、必殺率が5%ある敵のエルサンダーによる事故を防ぐため、風魔道士で雷魔法を受けるという戦法が取れました。

とは言え、それ以外で魔道士に魔道士をぶつけたくなる展開は少なく、今回も魔法の3すくみは半ば死にシステムとなっていました。

また、光魔法はすくみ外となったことで需要が低下。誰に対しても役割を持てない、無用の長物となり果てていました。

 

武器の3すくみに関しては、剣の弱体化により斧一強の環境が展開されてたのが印象的ですね。

 

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魔法の3すくみが更にアレンジされ、封印方式と蒼炎方式を融合したような形態へと変化しました。

この変更で最も割を食ったのは光魔法。

殆どの魔法に対してすくみ負けを起こす上、敵の闇魔道士は作中に2人しか出てこないという事で、常に不利な戦いを強いられることとなりました。

 

新暗黒竜・新紋章・覚醒

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もはや魔法の3すくみの存在価値は無いと判断されたためか、魔法全部がすくみ外へ移動。ついでに、理魔法や光魔法といった魔法の分類も無くなりました。

また、3すくみ補正値が武器レベルに応じて変化するように。前作までは、終盤になるほど補正の価値が相対的に低下していましたが、DS版以降は終盤になっても3すくみの意義が保たれるようになりました。

 

if

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3すくみ補正値が武器の種類に応じて変化するようになりました。例えば、すくみ有利を取ることで敵の剣の威力を大きく落としたり、敵の斧の命中率をガクッと下げたりできるようになり、相性有利を取る重要性が一層増しました。

加えて、魔法と弓が武器の3すくみに参加。両者とも受けより攻めが得意な武器ですので、役割対象を得たことでより明確な意図を持って運用できるようになりました。

今作では、

  • 穴の無い運用が求められる守備系の武器(獣石、竜石)はすくみ外
  • 役割対象が欲しい攻撃系の武器(魔法、弓)は3すくみに参加

といった合理的な3すくみシステムが取られており、FEにおける相性システムの一つの完成形であると言えるでしょう。

 

ヒーローズ

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最近発表された、スマホ版FEの3すくみ。

産廃だった魔法の3すくみを武器の3すくみと連結させた、斬新な形態となっています。

因みに、武器と魔法の組み合わせも、剣=炎槍=雷斧=風、という新鮮なものになっています。

今まで標準は剣=風槍=炎斧=雷という組み合わせであり、蒼炎における魔法武器もこれに準じたものとなっていました。

暁では魔法の威力が調整され、剣=雷槍=風斧=炎いう組み合わせが暗に示されていました。

それだけに、ヒーローズの剣=炎から始まる組み合わせには個人的に衝撃を受けています。

まあ、剣も炎魔法も主人公色の強い属性で、且つ両方とも「赤武器」ですので、両者が対応するのも分かりますが・・・

今後はこの対応付けがFEの主流になっていくのでしょうか・・・?

 

まとめ

時代が進むごとに、その形態をドラスティックに変えてきた3すくみ。

当初から存在感を発揮していた物理武器の3すくみに対し、魔道士の内輪で閉じていた魔法の3すくみはほぼ死にシステムでした。

これに対し、近年では物理武器と魔法を一緒くたにした3すくみが採用されており、FEの戦略性の向上に大きく寄与していると言えます。

個人的にはifの3すくみがシステムとして非常に洗練されていると思うのですが、今後もこの3すくみが続くのでしょうか、それとも3すくみは更なる進化を遂げるのでしょうか。

FEの未来に期待が高まります。