世界樹の迷宮の盾役のバリエーション

新しい作品が出るたびにプレイアブルな職業が一新される、世界樹の迷宮シリーズ。職業の見た目や設定の変化とともに性能も大きく変化し、プレイヤーを楽しませてくれます。 

しかし、味方を守ることに長けた職業、通称「盾役」は例外です。特に、初期の方のシリーズ作品では、盾役の性能にそれほどバリエーションはありません。多様な攻め手を提供する攻撃役と違って、防御役は差異を主張しづらいのでしょう。

そんなマンネリを打破するべく、最近ではアトラスも盾役の多様性を増やすよう色々と頑張っている様子です。作品を追うごとに性質の異なる盾役が登場するようになり、プレイヤーとしても嬉しい限りです。

では、世界樹の盾役にはどんなパターンがあるのか。大きく分けて、割合軽減型・挑発防御型・無効化型・肩代わり型・防壁設置型の5タイプの盾役が存在すると、私は考えています。

以下では、各タイプの特徴や強み・弱みをまとめようと思います。

 

割合軽減型

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もっとも基本的な盾役。

1ターンの間、特定範囲の味方が受けるダメージを一定割合だけ軽減する、というガードスキルを使用します。

 

代表例は世界樹の迷宮3に登場するファランクス。味方1列の物理ダメージを最大で50%カットするスキル・ラインガードが主力となっています。最大3人までの味方を一度に守れるため、列攻撃や拡散攻撃に比較的対処しやすいのが、この型の強みです。燃費も悪くなく、ガードスキルの発動確率も100%なので、安定性はあります。

 

一方で、あくまでダメージを減らすことしかできないため、追加効果はそのまま通してしまうのが非常にツラい所。斬攻撃+睡眠付与、壊攻撃+腕封じ付与、といったような攻撃が飛んできた場合、バステはそのまま食らってしまうことになります。結果的に、次のターンに睡眠や封じで盾役が動けなくなり、パーティが壊滅する、というわけです。

他に、単体対象の超火力攻撃が来た場合も受けきれません。最大HPの3倍のダメージを食らうような攻撃が来た場合、ラインガードを使っても結局は死にます。

加えて、同ターンに物理攻撃と魔法攻撃が両方飛んできた場合も悲惨。割合軽減型の盾役は、基本的に物理と魔法両方を同時に軽減はできないため、片方はノーガードで受けざるを得ません。

 

結果的に、魔法攻撃や追加効果の増えてくる終盤になるにつれ、盾役が機能しなくなってきます。従って、割合軽減型の盾役は、最も使いづらい部類の守備要員であると言えます。

近年では、この弱点を解消すべく、様々なタイプの盾役が登場しています。

 

挑発防御型

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敵の攻撃を引き付けるスキル・挑発を主体とする壁役。自らは後陣に下がって防御などを繰り返すことで、敵の攻撃を受け止め続けます。

この傾向が特に強いのが、「4」のフォートレスです。フォートレスは先制挑発によって自動で敵の攻撃を誘導しつつ、城砦騎士の心得で被弾の度にTPを回復、などとして味方を守ります。

 

挑発防御型の壁役は、割合軽減型の弱点をある程度克服しています。

まず、防御しておけば物理・魔法両方のダメージを減らせますので、それなりの魔法耐性は得られます。

次に、睡眠状態になろうと腕を封じられようと挑発は働き続けるため、バステで即座に機能停止となることはありません。

更に、単体超火力攻撃が飛んできた場合も、壁役が死ぬだけで済みます。前もって死ぬ人が予測できているため、先読み後攻ネクタル等でリカバリーが可能です。

他に、貫通攻撃に対処しやすいという強みもあります。初撃が後列の盾役に当たれば、貫通効果は発動しませんからね。

 

一方、この型では盾役1人の負担が大く、集中攻撃で盾役が落とされやすいのが難点です。また、挑発の引き付け効果も完璧ではなく、流れ弾で軟らかい味方が瀕死になる場合も。挑発効果を受けない全体攻撃に対しても全く無力。

なかなか便利なのですが、過信は禁物な職業と言えます。

 

無効化型

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敵の攻撃を一定回数ぶん無効化するスキル・パリングを主体とする壁役。新世界樹の迷宮1のパラディンがその代表例です。

伝統的に発動率が信用ならないパリングですが、新1では「必ず1回以上は発動する」との保証が付いているため、非常に使いやすくなっています。

 

パリングの一番の長所は、敵の攻撃の追加効果も無効化できるところ。全縛りや即死といった凶悪な追加効果を、まとめてガードすることができます。

また、単体対象の超火力攻撃も華麗に受け流せます。ラインガードでも挑発でも、単体超火力攻撃を受ければ誰か1人は死ぬわけですが、パリングなら全員無傷で済みます。

守備力が極端に低いブシドーや、火力を高めるためにHPを半分以下に保ちたいダークハンターなど、紙耐久のキャラを守るのにも役立ちます。ラインガードの上から殴られても死ぬような紙耐久キャラも、パリングなら守れるというわけです。

 

一方、魔法攻撃には対処できなかったり、敵の攻撃回数が多いと守り切れなかったり、消費TPが多かったりと、弱点も少なくありません。それでも、ダメージと追加効果を完全無効化できるという能力は極めて強力であり、世界樹最強の壁役は新1のパラディンだと言っても過言では無いでしょう。

他に、回避壁である「5」のフェンサーも無効化型の盾役の一員です。ただ、フェンサーの回避は発動が完全ランダムなため、どうも確実性に欠けますね。

 

肩代わり型

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身を張って味方のダメージを防ぐタイプの盾役。味方の被弾をキャンセルし、代わりに壁役がダメージを負います。

この系統の代表例が、新世界樹の迷宮2のペットです。ペットは、味方1人を守るスキル・かばうや、全キャラを守るスキル・みがわりでパーティの盾となります。

 

敵の攻撃を引き付けるという点では挑発防御型の盾役に似ていますが、肩代わり型には攻撃の取り漏らしが無いという強みがあります。全ての味方を確実に庇うので、ペラい味方がいても安心です。

また、範囲攻撃に強いのも肩代わり型の特徴。列攻撃・貫通攻撃・ランダム攻撃・全体攻撃と、どれが来ても全てのダメージを庇うことができます。

 

但し、あまり連続で庇いすぎると壁役の体力が持たなくなってしまうので、範囲攻撃を1人で受けるのは考え物です。

加えて、後衛から前衛を庇った場合に、前衛相当のダメージを受けてしまうため、後衛挑発の盾役に比べて体力消費が激しくなります。前もってペットをバフで固めておくか、フォーススキルで一時強化するなど、体力を維持できるお膳立てが必要となるでしょう。

追加効果付きの攻撃も自分に誘導することができますが、腕封じや混乱を入れられると壁としては機能停止してしまいます。

 

働かせすぎると倒れてしまう、扱いの難しい盾役と言えます。

 

防壁設置型

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敵の攻撃を引き付ける囮を生成することで味方を守る盾役。

「5」のドラグーンがこれに当たります。ドラグーンの主力スキル・バンカーは、味方の最前列に防壁を召喚し、そこに敵の攻撃を誘導する、というもの。バンカーは最大3個まで同時に存在でき、一定以上のダメージを受けると壊れてしまいます。

 

このタイプの盾役の強みは、何と言っても追加効果を無効化できる点です。バンカーには状態異常も縛りも無効であり、ゲーム終盤の石化や複数縛りといった危険な追加効果をキャンセルできます。

また、バンカーなら物理攻撃も魔法攻撃も両方受けられる、という点も嬉しいところ。

単体超火力攻撃への対策としても効果的で、バンカーが攻撃を吸ってくれればパーティメンバーは無傷で済みます。

 

一方で、防壁設置型のスキルは範囲攻撃には対処できません。例えば、貫通攻撃はバンカーに当たった上で前列・後列の味方にそれぞれ直撃するため、バンカーが無いのと同じことになります。列攻撃も、頑張って設置したバンカーをまとめて破壊されてしまうため、あまり嬉しくありません。

他に、運要素が強くて効果が安定しにくいのもバンカーの弱点です。バンカーが敵の攻撃を引き付けてくれるかは結局のところランダムであるため、流れ弾で他の味方が死ぬ可能性は排除しきれません。1ターン目の安全保障も先制バンカー頼みであり、運に大きく依存します。

 

各タイプの長短

以上の5タイプの盾役の長所と短所をまとめると、以下のようになります。

 

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表中の「確実性」はランダム要素に依存せずに味方を守れるか否かを、「継戦力」は少ないHPやTPの消費でガードスキルを使えるかを表しています。

表から、割合軽減型の盾役が多くの攻撃に対して無力であること、その他の盾役が確実性や継戦力を犠牲に多様な攻撃への耐性を得ていることが分かります。

特に、頻度の高い列攻撃と追加効果付き攻撃の両方を防げる無効化型の盾役が最強だというのが、個人的な意見です。

 

まとめ

ダメージを軽減するという行動は、敵の攻撃ありきの受動的な行為であり、様々なバリエーションを考え出すことが困難そうだと見られます。

そんな中で、最近のアトラスは毎作異なる特性を持った盾役を編み出してくれています。

次回作では、どんな盾役が登場するのか・・・

世界樹の迷宮6(新・世界樹の迷宮3?)に、期待が高まります。