ゴーストポケモンの図鑑説明文の怖さ評価

ゲーム「ポケットモンスター」の世界は、人間が住むには非常に危険な場所です。体から10万ボルトの電流を放つピカチュウや、体当たりで高層ビルも粉砕するサイホーンといった危険生物が野山を闊歩しており、日常の中に死の恐怖が潜む世界と言えるでしょう。

そんな中でも、危険度が群を抜いているのが、ゴーストタイプのポケモンです。その恐ろしさは、ホラーな図鑑説明文を読めば一目瞭然。例えば、フワンテの説明文だとこんな感じです。

 

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あのよへ つれていこうとして こどもの てを ひっぱろうとするが はんたいに ふりまわされてしまう。(パール)

ふうせんと まちがえて フワンテを もっていた ちいさな こどもが きえてしまう ことが あると いう。(ハートゴールド)

 

可愛らしい顔つきとは裏腹に、無邪気な子供を死に至らしめるという恐ろしさ。このように、ゴーストポケモンには、背筋の震えるような図鑑説明文が付き物です。そこで、各ゴーストポケモンの説明文の怖さを評価してみました。

評価基準についてですが、説明文のホラー成分には、いくつかのファクターがあるように思います。

まずは、ありふれたモンスターなのに、その能力が命に関わるものである、という点。能力の致死性が、図鑑説明文の怖さを生む重要な要素です。

また、その能力の得体の知れなさも、怖さに拍車を掛けます。電撃や突進といった、物理学的に解析できる能力であれば対抗のしようもありますが、「あの世に連れていかれる」などの人智を超えた力には抗いようがありません。未知性のある力は、人を最も恐れさせます。

その特殊能力を、ボケモン同士の食物連鎖に向けてくれるのであればまだ安心なのですが、なぜかゴーストポケモンたちは人間を執拗に狙います。対人攻撃性があるからこそ、ホラー感が増幅されます。

加えて、多くのゴーストポケモンは丸っこくて可愛らしいフォルムをしており、いかにも非力で無害そうな顔をしています。そんなポケモンが突然人の命を奪うという奇襲性こそ、ゴーストポケモンの怖さの神髄です。

 

こういった性質をいくつ持ち合わせているかで、ゴーストポケモンの怖さを評価しました。「致死性」「未知性」「対人攻撃性」「奇襲性」のうち1つも有していないならD、1つを有している場合はC、2つならB、3つならA、4つ全部ならSとして、評点を付けています。

※なお、評価は進化系統ごとに行います*1。また、伝説や幻のポケモンは評価対象とはしません*2

 

ゴース系統:A

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ガスから うまれた せいめいたい。どくをふくんだ ガスの からだに つつまれると だれでも きぜつする。(プラチナ)

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なめられると いのちを すわれる。からだが ふるえて とまらなくなり やがては し に いたるという。(ピカチュウ)

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にんげんの いのちを ねらうのは ゲンガーは ひとの なれはてで みちづれを つくるためらしい。(ムーン)

 

ゴーストは、舐められただけで命を落とすという、高い危険性を持ちます。即死ではなく、じわじわ衰弱死するという様子には、恐怖を駆り立てられます。舐めることで死に至るという原理も不明で、超常的な怖さを感じます。致死性、未知性、対人攻撃性のいずれも高いポケモンと言えるでしょう。一方、明らかに邪悪な顔つきをしているため、奇襲性は低め。

このように、ホラー系の解説文は初代から健在。この流れは、のちの世代にも受け継がれていくことになります。

 

ムウマ系統:C

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あのて このてで ひとを おどろかし せいめいエネルギーを すいとる。 おどろかす れんしゅうは かかさない。(サン)

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じゅもんのような なきごえを だして みみにした あいてを ずつうや げんかくで くるしめる。(ダイヤモンド)

 

ゴーストタイプには珍しく、人を驚かせたり頭痛にさせたりといった程度の影響しか与えない、実害の薄いポケモンムウマージは呪文で人に幸せを与えることもあるらしく、ほっこりする図鑑説明文も多いです。

 

ヌケニンA

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ぬけがらが たましいを やどした。せなかの すきまから のぞきこむと たましいを すわれてしまうらしい。(パール)

 

背中の割れ目を覗いただけで魂を抜かれる(≒命を失う)という、危険極まりないポケモンヌケニンの背後から指示を出しているトレーナーは、命がいくつあっても足りません。

怖さとしては最大級ですが、「魂を吸われてしまう"らしい"」という非断定的な書き方が信頼感に欠けるため、評価は1つ落としてAとしました。

 

ヤミラミD

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するどい ツメで どうくつに よこあなを ほり ほうせきの げんせきを さがしだして たべる。やみに ひそみ めったに すがたを みせない。(エメラルド)

 

驚くほど人畜無害なゴーストポケモン。どのバージョンの説明文を読んでも、地下で石を掘っているとしか書かれていません。他のゴーストポケモンが生命エネルギーを主食としているのに対し、ヤミラミだけ宝石を貪っているのも怖くないポイント。全くホラー要素がありません。

 

カゲボウズ系統:B

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ひとの こころに ある うらみや ねたみ などの かんじょうを たべて せいちょうする ポケモン。うらむ こころを さがして まちを さまよう。(サファイア)

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すてられた ヌイグルミに おんねんが やどった。 じぶんを すてたものを さがし ふくしゅうする つもりだ。(ウルトラサン)

 

ぬいぐるみを捨てただけで復讐されてしまうという、恐ろしいポケモン。復讐の対象が幼く無力な子供になるであろう点も怖い点。一方で、図鑑説明文には命を奪うとまでは書いておらず、他のゴーストポケモンよりは有情と言えます。

 

ヨマワル系統:A

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どんなに あつい カベも とおりぬける。ねらわれたら さいご あさひが のぼるまで ずっと おいかけられる ことに なるぞ。(ルビー)

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からだの なかで もえている ひとだまを のぞきこむと たましいを すいとられてしまう。(ハートゴールド)

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あたまの アンテナで れいかいからの でんぱを じゅしん。 しじを うけて ひとを れいかいへ つれていくのだ。(ダイヤモンド)

 

サマヨールは、ヌケニンと同じく体内を覗き見した人間を死に至らしめるポケモン。ヨノワールは更にアグレッシブで、人を手掴みにして冥途送りにします。いずれも人智を超えた力を持つ、危険度の高いポケモンです。

一方で、サマヨールの体内を覗ける隙間とは一体どこにあるのか? 霊界からの通信手段はなぜ電波なのか? …といったツッコミどころも存在し、怖いのか怖くないのかよく分からない説明文です。

 

フワンテ系統:S

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おさないこどもの てを にぎり あのよへと つれさる という。おもたい こどもは キライ。(サン)

なにかの ひょうしで からだが われると さけびのような おとと ともに たましいが あふれだす。(ムーン)

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ひとや ポケモンを つかんで そのまま どこかへ はこんでいく。 いきさきは だれも しらない。(シールド)

 

つぶらな瞳とは裏腹に、危険度の高いポケモン。子供に好かれる風船の姿で油断を誘ってから命を狩るという奇襲性を持ちます。

ウルトラサンのトレーナーズスクールにも、フワンテの犠牲になったと思しき少女の霊が登場します。作中で殺人の実績を持ったポケモンなど、他に存在するでしょうか?

また、図鑑にはフワンテが割れるという記述もあり、想像しただけでグロテスク。ホラー感マックスのポケモンです。

 

ミカルゲC

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500ねんまえに わるさをしたため かなめいしの ひびわれに からだを つなぎとめられてしまった。(パール)

 

108個の魂が集まって生まれたポケモン。どのバージョンの図鑑説明を読んでも、書いてある内容は「悪事の代償として石に封印された」ということのみ。現代の人間への害は感じられないため、怖くないゴーストポケモンです。

 

ユキメノコB

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ゆきやまとざんに きた やまおとこを こおりづけにし すみかに もちかえる。 びなんし しか ねらわれない。(ウルトラサン)

 

登山者の命を狙うポケモン。但し、攻撃手段は冷気という科学的なものであり、かつ美男子でさえなければ狙われないとのことで、あまり危険性はありません。

 

ロトムD

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でんきのような からだは いちぶの きかいに はいりこむことが できる。 そして そのからだで いたずらする。(プラチナ)

 

家電製品に潜り込むポケモン。機械を動かして行うことは、人を驚かすなどの無邪気なイタズラのみであり、他のゴーストポケモンとは一線を画します。プラチナでは、幼い頃のアカギと友達だったというエピソードもあり、人間に対して好意的な様子。全く怖さを感じさせません。

 

デスマス系統:B

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もっている マスクは デスマスが にんげんだった ときの かお。たまに みつめては ないている。(ブラック)

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ほんものの かんおけと まちがえ ちかよってきた はかドロボウを からだの なかに とじこめてしまう。(ブラック2)

 

元は人間だったという設定が、不気味さを感じさせるポケモン。人間にも危害を与えますが、その手段は、墓泥棒を体内に捕らえるといった物理的なもの。超常的な力を使わないぶん、怖さは少なめです。

 

プルリル系統:A

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うすい ベールのような うでで あいての からだを しばりつけたまま うみの そこへ しずんでいくのだ。(ブラック)

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ブルンゲルの すみかに まよいこんだ ふねは しずめられて のりくみいんの いのちは すいとられて しまうのだ。(ブラック)

 

ファンシーな見た目に反して凶悪なポケモンプルリルは、餌となるポケモンを深海へ引き込んで狩りを行うようです。「Newポケモンスナップ」でも、この方法で狩りを行うプルリルが見られ、ママンボウランターンが犠牲になっています。直接危害を加えず、じわじわと衰弱死させる陰惨な殺し方が、恐怖を煽ります。

ブルンゲルに進化すると、更に人間をも襲うようになります。船ごと沈められて生命を吸われてしまうというのであれば、人間も抗いようがありません。イッシュの海にはこんなクラゲがうようよ生息しているのですから、本当に信じられません。

 

ヒトモシ系統:S

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ヒトモシの ともす あかりは ひとや ポケモンの せいめいりょくを すいとって もえているのだ。(ブラック)

あかりを ともして みちあんないを するように みせかけながら せいめいりょくを すいとっている。(ホワイト)

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ランプの ふりをして まちなかに ひそむ。 しきが ちかい ひとを みつけると そっと あとを つける。(シールド)

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シャンデラを あかりの かわりに していた やしきでは そうしきが たえることが なかった という。(シールド)

あやしげな ほのおで もやされた たましいは いきばを なくし この よを えいえんに さまよう。(ブラック2)

 

近くに存在するだけで生命エネルギーを吸い取られてしまうという、有害極まりないポケモン。アニメポケットモンスターでは、ヒトモシを連れたロケット団が、みるみる内にやつれていくというシーンがありました。

また、見た目が可愛らしく、蠟燭やシャンデリアの代わりとして有益であることから、何も知らない人間に重用されてしまうのも恐ろしい点。明かりのふりをして人間を騙し、生命力を抜き取って殺してしまいます。

また、シャンデラに殺されても、冥福が訪れないことが示唆されています。魂がシャンデラに燃やされると、「行き場をなくしこの世を永遠にさまよう」とのことで、死してなお永久の苦しみを味わうことになります。全ポケモン中でトップクラスに悲惨な図鑑説明文のポケモンです。

 

ゴビット系統:C

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こだいの かがくりょくに よって ねんどから つくられた ポケモン。すうせんねん うごきつづける。(ブラック2)

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ポケモンや ひとを まもるために こだいじんに よって うみだされた。なぞの エネルギーで かつどうする。(ブラック2)

 

人類の味方。全然怖くありません。

 

ヒトツキ系統:A

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けんの つかを にぎった ひとの うでに あおい ぬのを まきつけて たおれるまで いのちを すいとる。(Y)

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しんかして 2本に ぶんれつした。テレパシーで かいわして れんぞくこうげきで てきを きりきざむ。(X)

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むかし ギルガルドを つれた おうが くにを しはい していたが やがて せいきを すわれ くにもほろびた。(シールド)

 

歴代の王が連れていたと言われるポケモンギルガルドの図鑑説明文には、「王の素質のある人間を見抜く*3」「王のために、霊力でポケモンを操り従わせる*4」とあり、人間にとって有用である様子が伺えます。しかし、そうやって信用していると、生気を吸われ国を滅ぼされるという、悪魔的なポケモンです。

 

ボクレー系統:B

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もりで しんだ こどもの たましいが きりかぶに やどった。ひめいの ような ぶきみな こえで なく。(サン)

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ほかの きぎを じざいに あやつる。もりを あらす にんげんは しぬまで もりから でられないようにするのだ。(X)

ねっこを つうじて ほかの きぎを あやつる。 オーロットの すむ もりできを きると のろい ころされる。(ムーン)

 

ボクレーは、死んだ子供の魂から生まれたという、いたましいポケモン

オーロットは、自然の守護者であり、森を荒らすものには死の制裁を与えます。その方法は、「森から出られないようにする」「呪い殺す」など、バージョンによって説明が様々。これが本当なら、人間は薪や木材を得ることもできず、生活に困窮するところ。一方で、ウルトラサンの図鑑説明文には、「木こりたちはオーロットが嫌う炎タイプを連れて森に入る」とあり、苦手タイプを所持してさえいれば対策可能な様子。

対処方法が確立されているため怖さは気にならず、評価はBとしました。

 

バケッチャ系統:S

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じょうぶつできない たましいを カボチャの からだに いれている。ひぐれと ともに うごきはじめる。(X)

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しんげつの よる げんかんの ドアを パンプジンが ノックする。 あけた ひとを あのよへ つれていくのだ。(シールド)

 

ジャック・オー・ランタンの姿をした、キュートなポケモン。但しポケモン界では、愛嬌ある見た目のゴーストタイプほど怖いというのが通例。特にパンプジンは、人間をあの世送りにするためにわざわざ人家を訪問してくるという、恐怖のポケモンです。

他の図鑑説明文でも、「髪の毛のような腕で獲物を締めつけ、苦しむ様子を見ながら楽しそうに歌う*5」という無邪気な残酷さを見せたり、「夜に歌いながら街中をさまよい、その歌を聞くと呪われる*6」といったように人里で呪いをばら撒いたりします。「大人の振りをして子どもと手を繋ぎ、あの世へ連れて行く*7」といったように、子供狩りを行う一面も。あの手この手で人を殺そうとする、危険度最高レベルのポケモンです。

 

ジュナイパーD

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つばさに しこまれた やばねを つがえてはなつ。 100メートルさきの こいしも つらぬく せいど。(サン)

 

御三家であるお陰か、ホラー的な記載が一切見当たらないポケモン。モチーフは義賊ロビン・フッドであり、クールでヒロイックな記述が多め。矢羽を用いた弓術を用い、遠くの敵も一瞬で貫きます。

 

スナバァ系統:C

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すなはまが おもな すみか。 くちのなかに てをいれた あいてを あやつり じぶんを おおきくする。(シールド)

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ビーチの あくむとも よばれる。 すなを あやつって えものを しずめ たましいを すいとる。(ソード)

 

砂山に魂が宿って誕生したポケモンスナバァシロデスナともに、人間を操って砂を集めさせ、自身を成長させます。

またシロデスナは、獲物である小さなポケモンを砂に沈めて狩りを行う様子。但し現状、人間を襲うという記載はありません。

人間の命を狙うほどの危険性を持ったポケモンではなく、図鑑のホラー度は低めです。

 

アローラガラガラB

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しにわかれた ははおやの たましいを ほのおに かえて なかまを とむらう おどりを こよいも おどる。(Let's Go! ピカチュウ)

 

図鑑説明文には、一貫して「仲間を弔う踊りを踊る」と記述されており、何の危険性も感じられないポケモン。むしろ、仲間への温情や母親の想いを感じさせる、愛あるポケモンです。

一方で、燃える骨で殴られると、「いつまでも治らない痛みを体と心に残す*8」「水をかけても消えずにいつまでも燃え続ける*9」とのこと。ゴーストポケモンらしい、ホラー性ある攻撃です。

 

ミミッキュS

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かぜが まって ぐうぜん なかみを みてしまった トレーナーは そのひの ばんに くるしみ もがいて しんだ。(ウルトラムーン)

 

ヌケニンサマヨールと同じく、中身を見てしまうと命を奪われるポケモン。前の2匹と異なり、強風などで意図せず中身を目撃しうるのが危険な点。トレーナーの死亡例も存在し、ミミッキュを手持ちに入れるだけでも命懸けだと言えます。

お腹部分を見るに、本体はつぶらな目つきをしており可愛らしく見えます。しかし、可愛らしいポケモンほど説明文が凶悪になるのはゴーストタイプのお約束。ホラー度は最高クラスだと言えます。

 

ダダリンC

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みどりのモズクを からませ せいきを うばい すする。 ホエルオーみたいな おおものばかりを このんで ねらう。(ウルトラサン)

 

海のモズクが沈没船のパーツを取り込んで生まれたポケモン。生き物の生気を吸って暮らしているようですが、そのターゲットは海中の生物のみであり、かつ大物を狙うのが好み。人間は対象になり得ないため、ホラー度は低めです。

 

ヤバチャ系統:B

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のみこんだ あいての せいきを すう。 だれかに のまれるのを まっているが マズいので すぐに はきだされる。(シールド)

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おこると おちゃの からだを あいての くち めがけて とばす。 のみこむと はげしい おかんに おそわれるぞ。(シールド)

 

紅茶に魂が宿って生まれたポケモン。今までのゴーストポケモンと同じく、人間の生気をエネルギーとしています。しかし、生気の吸収は、相手に飲まれて体内に入ることで初めて可能となる様子。近寄るだけで生気を吸えるヒトモシや、触れるだけで生気を吸えるヒトツキと比べると、迂遠で安全なポケモンと言えます。

 

ガラルサニーゴ系統:B

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おおむかし うみだった ばしょに よく ころがっている。 いしころと まちがえて けると たたられる。(シールド)

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たましいを おおう れいたいの からだには ちゅうい。 ふれると いしのように うごけなく なるぞ。(シールド)

 

サニーゴの絶滅した祖先。うかつに触れると祟られたり石のように動けなくされたりと、怖い反撃を喰らいます。但し、命まで取るような攻撃性は無い様子。剣盾のゴーストポケモンは、過去作と比べるとホラー度が控え目です。

 

ガラルデスマス系統:C

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のろいが きざまれた ねんどばんが デスマスに とりついた。 おんねん パワーを すいとっていると いう。(ソード)

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かげの ような からだに ふれては いけない。 えに きざまれた おそろしい きおくを みせられるぞ。(パール)

 

壁画の刻まれた粘土板から生まれたポケモン。霊体に触ると被害に遭ってしまう、というのはゴーストポケモンのお約束。しかし、触れると生気を吸われたり命を奪われたりしていた過去作のポケモンと比べ、デスバーンの場合は「恐ろしい記憶を見せられる」程度。確かに怖い能力ではありますが、生命は脅かされないということで、危険度は抑え目です。

 

ドラメシヤ系統:D

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こだいの うみで くらしていた。 ゴーストポケモンとして よみがえり かつての すみかを さまよっている。(ソード)

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せわをする ドラメシヤを あたまに のせていないと おちつかないので ほかの ポケモンを のせようとする。(シールド)

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ツノの あなに ドラメシヤを いれて くらす。 たたかいになると マッハの スピードで ドラメシヤを とばす。(ソード)

 

絶滅したドラゴンポケモン。600族ということもあってか、図鑑説明文では正統派の強さが強調されています。ドロンチに至っては、ドラメシヤや他のポケモンの世話を焼こうとする愛情深い習性を持っており、過去作のゴーストポケモンと性質は真逆。全くホラー要素を感じさせないポケモンです。

 

まとめ

歴代ゴーストポケモンで特に図鑑説明文のホラー度が高い採点結果となったのは、フワンテ系列、ヒトモシ系列、バケッチャ系列、ミミッキュです。これらのポケモンに共通するのは、ファンシーな外見をしていたり、一見すると人間に有益そうな能力を持っていたりする点です。これによって人間の懐に入り込み、命を奪います。

ゲームフリークは今後、どのような怖いゴーストポケモンを生み出してくれるのでしょうか。次回作となる第9世代に期待が高まります。

*1:進化系統ごとに、説明文がホラー的か否かの方向性が分かれる場合が多いため

*2:伝説ポケモンは強力なパワーを有していて当然であり、致死性の高い能力や未知の能力を持っていてもホラー感が生まれないため

*3:Yの図鑑説明文

*4:Xの図鑑説明文

*5:アルファサファイア図鑑説明文

*6:オメガルビー図鑑説明文

*7:ソード図鑑説明文

*8:シールド図鑑説明文

*9:ウルトラムーン図鑑説明文