「ファイアーエムブレム 風花雪月」で高い人気を誇るユニット、ベルナデッタ。引きこもりで被害妄想が激しく、後ろ向きでネガティヴなキャラです。そんなパーソナリティなのに、なんだか可愛くてついつい使ってしまう。これはどうしてなのでしょうか?
その理由を、色々な面から探ってみました。
- 5年後のビジュアルが美少女だから
- ボイスが感情豊かで賑やかだから
- 意外と努力家で微笑ましいから
- 努力しているわりに報われなくて脱力感があるから
- 積極的に男にアタックするから
- 数々の特技で人を和ませているから
- 独特な性能で育て甲斐があるから
- まとめ
5年後のビジュアルが美少女だから
ベルナデッタの魅力としてまず挙げられるのは、一にも二にもその可愛いビジュアルです。5年前のボサボサ髪だった頃とは違い、再会時にはしっかりとお洒落をして現れた彼女に、多くのプレイヤーが度肝を抜かれたことでしょう。
サイドをパツンと切り揃えた髪、幼さの残る髪飾り、それに気品のあるイヤリング。白く透明感のある頬と、柔らかそうに赤く色づいた頬との対比が印象的なベビーフェイス。うーん、私の好みにどストライクです。
5年後の服装も、上品な貴族のお嬢様然としており、彼女の成長っぷりに感慨深くなります。
高級感を漂わせる、金の刺繍が入った袖と手袋。大胆にも胸元が開いた上着は、彼女がもう一人前の大人の女性なのだと物語っています。軽兵らしく最低限の部位だけを守るレザーアーマーを見ると、苦手な戦闘からも逃げずに頑張ってきた彼女の努力が目に浮かぶようです。素晴らしい。先生は感動しました。
再会時の、他の黒鷲女子たちとの比較も、ベルナデッタの可愛さを際立たせる材料になります。
再会シーンで最初にエーセルガルドを見たときの私の感想は、「何だか変なツノを被ってるな・・・」、でした。
次にドロテアを見て、「昔のハンチング帽が可愛かったのにな・・・」。
ペトラを見て、「5年前からあまり進歩してないな・・・」。
そしてベルナデッタを見て、「うおおおおおおお!」、となるワケです。
マスコット的女子は黒鷲の学級でベル1人だけなので、そういう意味でも余計に可愛く見えてしまうのでしょう。
ボイスが感情豊かで賑やかだから
ベルナデッタの可愛いところは、何と言ってもその豊かな感情表現でしょう。褒められれば舞い上がり、美味しいものには目を輝かせ、戦闘になれば素直に怖気づきます。特に、怖い人が苦手だというベルナデッタ。級友であるはずのヒューベルトを幽霊か悪魔のように恐がるシーンは必見です。
戦争パートでにも、命のやり取りにビビり切っているのがハッキリ分かります。戦闘勝利時の「また生き延びられた……また殺した!」というセリフからは、等身大の女の子としての悲痛さが伝わってきます。戦闘慣れしている他の生徒とは違って、戦争に後ろめたさを感じるベルナデッタ。彼女に人間味を感じ、つい感情移入してしまいます。
ちなみに、5年後編では、闘技場で勝った時にも、上記の「また殺した!」というセリフを発する模様。訓練に来た闘技者をも殺してしまうお茶目なベルちゃんなのでした。
意外と努力家で微笑ましいから
普段は引きこもりで自堕落な生活を送っているらしきベルナデッタ。しかし、士官学校を卒業して実家に戻った後は、驚くべきことに帝国の将軍として軍の一翼を担っていたのです。
比較対象として、他の戦いたくない系女子たちの5年間の生活はこんな感じです。比べると、ベルナデッタがかなりアグレッシブな暮らしを送っていることが分かるでしょう。
領地に戻り、養父の政務を補佐する。
領地に戻り、暇を持て余す。
戦いが嫌いですぐ撤退したがる彼女ですが、頑張るときは頑張っているのです。
今作の女性キャラの中で、爵位を継ぐ人はかなりレアです。リシテアはコーデリア伯爵位を返上しますし、イングリットはガラテア家を出て騎士になります。ヒルダやアネットも爵位を継ぐことはありません。
そんな中でも、最もやる気の無さそうなベルナデッタが家を継ぐという、斜め上の事態。ヴァーリ伯と言えば、帝国の教務卿を代々担う重要人物です。
戦闘だけでなく政治も頑張るベルナデッタ。何とも微笑ましい限りです。
努力しているわりに報われなくて脱力感があるから
思ったよりも努力家な一面のあるベルナデッタですが、その成果はあまり出ておらず、どうにも不遇です。
例えば、紅花の章の開始時、生徒たちは5年間の間に経験を積み、レベルが1~3上がって再登場します。しかし、ベルナデッタだけはレベル上昇幅がゼロ。寝ていたリンハルトでさえレベルが1上がっているのに、ベルナデッタは何の成長もありません。帝国の将としての毎日からは、何も得るものが無かったのでしょうか。さすがはベルちゃん、期待を裏切らないゆるキャラっぷりを発揮してくれます。
さらに不憫なのは、金鹿ルートのグロンダーズの会戦における「ベル焼き」です。
「愚かにも丘に上った者たちに、命の代償を払わせてあげる……紅蓮の炎よ!」というセリフとともに、エーデルガルトは丘陵を火攻めにします。しかし、進め方によっては、弓砲台に陣取るベルナデッタごと焼かれてしまうという展開に。このマップのベルは移動力ゼロなので、逃げる事すらできず、燃えながらひたすら弓砲台を撃つ人形と化します。
プレイヤーに豊富なネタを提供してくれる、不憫可愛いキャラ。それがベルナデッタです。
積極的に男にアタックするから
引っ込み思案で消極的なベルナデッタですが、意外や意外、男に対してはグイグイ押していく果敢さを見せます。
ベレトとの支援A会話では、2人きりで良い雰囲気になるように話を誘導。自分から色々な男にアプローチしていく女キャラなど、今作ではドロテアかヒルダくらいのものです。百戦錬磨の彼女らと同等の積極性を見せるベルナデッタ。何だか微笑ましく感じてしまいます。
他の支援会話において、カスパルに美しい夕焼けの風景を見せてもらうベルナデッタ。そこで恋愛脳が炸裂し、この風景を自分以外の女には見せないでとお願いして、特別な女を演出します。
こんな可愛い女の子にアピールされて、落ちない男が居るはずがない! ・・・と思いきや、朴念仁のカスパル君には何の効果も無いのでした。
また別の支援会話にて、フェルディナントとの結婚を意識してルンルン気分になるベルナデッタ。満更でもない様子をアピールします。
エーデルガルトやペトラと違って、思いのほか男に興味があるんですね。ベルちゃんも年頃の女の子なんやなあ、と。こういう所も、彼女の可愛いところの一つですね。
数々の特技で人を和ませているから
弱気で引っ込み思案なイメージのあるベルナデッタですが、実はキラリと輝く才能をいくつも持っています。
白雲の章では、17歳という若さにして料理が得意。「一緒に料理」では、料理に隠し味を入れるなどの小慣れ感を発揮し、家庭的な一面を見せてくれます。
イラストも上手で、セテスとの支援会話では、聖インデッハの寓話に挿絵を描いています。
裁縫が得意という長所もあり、仲間の服を縫ってあげたり、手製の花飾りを作ってあげたりという活躍を披露します。ただし感性はズレており、食虫花のぬいぐるみを作るといったポンコツっぷりも見せてしまいます。
このようなパーソナリティは、聖インデッハにそっくり。人付き合いが苦手で、現在はトータテス湖の湖底に引き籠っているという聖インデッハ。一方で、手先の器用さを活かして人々の悩みを解決し、慕われたといいます。
引き籠りと言えば役立たずの印象を持たれがちですが、ベルナデッタは自分の特技を生かし、人の役に立っているのです。そのついでに独特な感性を見せつけ、人々を和ませます。引き籠りたい欲求に逆らって頑張るベルは、何だか可愛げがありますね。
独特な性能で育て甲斐があるから
戦闘面においても、ベルナデッタはユニークな活躍ができるキャラとなっています。
まず、得意技能は槍術・弓術・馬術。今作で無類の強さを誇るボウナイトになるための3点セットが揃っており、育成がスムーズです。
弓兵系は火力の低さに悩まされやすいのが難点ですが、ベルナデッタは個人スキルでダメージを盛れるのが強みです。しかも、ベルナデッタの個人スキルは、他のキャラに比べて明らかに優遇されています。今作の個人スキルはFEHから弱体化されつつ輸入されたと見られるものが多めです(例えば、ヒルダの「おねだり」はFEHの「攻撃の紋章3」の下位互換、ハンネマンの「紋章学者」はFEHの「攻撃の応援」の下位互換)。一方で、ベルナデッタの「被害妄想」は、原典らしきFEHの「攻撃の覚醒3」より発動条件が大幅に緩和されており、かなり使い勝手の良いスキルとなっています。このお陰でお手軽火力アップが見込め、運用もしやすいです。
加えて、ベルナデッタは習得戦技も優秀。弓技能C+で習得する「狙撃」は射程が3も伸びる戦技であり、他の弓兵には真似できない遠距離攻撃が可能です。ボウナイトになってからロングボウでこの戦技を使えば、驚異の射程8を実現。遠くの敵にちょっかいを出して移動スイッチをオンにするのに役立ってくれます。
また、弓技能Aで習得する「囲いの矢」も非常に便利。これは敵の移動を1ターン封じるというもので、前作「if」でいう所のフリーズの杖を無限に使えるという画期的な戦技です。撃破に手数のかかる魔獣を足止めしておいたり、黄軍を勾留して赤軍との交戦を阻止するなど、独特な活躍をしてくれます。
力や速さはヘタれやすいものの、こういった独特の性能のお陰で、替えの利かない活躍をしてくれます。使い始めると手放せない、愛着の湧くユニットだと言えます。
まとめ
ベルナデッタの可愛いポイントは、まとめるとこんな感じです。
- ビジュアルがかわいい
- ボイスが感情豊かでかわいい
- 頑張っている所もかわいい
こういったポイントを、他のキャラと比べるとどうでしょう。個人的には、風花雪月の可愛い女キャラを挙げるなら、ビジュアル部門はレオニー、ボイス部門はリシテアがトップだと思います。
そういう意味では、ベルナデッタは頑張っている所がかわいいというのが一番のポイントなのかなと思います。こういった愛すべきキャラを、次回作以降もインテリジェントシステムズがどんどん産み出してくれることを願っています。