「ファイアーエムブレム エコーズ」に登場する兵種のうち、自軍で使用可能な最終進化形の10兵種の使い心地を、S・A・B・C・Dの5段階で評価していきます。
兵種評価
魔戦士 : S
前作であるifで強かった剣聖と上忍を合体させたような兵種であり、以下のような点で非常に強力。
- 速さが高い。クラスチェンジ時に速さが18まで上昇するため、ほとんどの敵に追撃が取れる上、回避率も高まる。
- 魔法に強い。スキル「破邪」で魔法攻撃を半減でき、ジュダやドーマといったボスの強力な魔法攻撃に耐性を得られる。
- 移動力が高い。騎兵に迫るほどの移動力に加え、不整地への侵入コストも小さいため、沼の向こうの敵に攻撃したい場合などに便利。
物理攻撃は回避し、魔法攻撃は「破邪」で防いでくれるため、一人で敵陣に切り込んでの無双プレイも可能な兵種。
時間と根気があるなら、もう一度村人にクラスチェンジさせて育て直す「魔戦士ループ」も可能であり、育成面でも優位に立っている。
ゴールドナイト : D
全体的に平坦で平凡なパラメータの兵種。
唯一、移動力だけは突出して高いが、それは魔戦士で間に合っている。
加えて、悪路への侵入コストも高いため、長所の移動力すら発揮できない場面が多い。
今作の難関マップには森・沼・砂地などの地形が多く、大陸レベルで騎兵の活躍できない環境が整っていると言える。
そもそも、今作では移動系の白魔法が豊富であり、自分の足で移動をする必要性すら薄い。
結果的に、これといった長所の無い兵種となり果てている。
バロン : D
守備が伸びる代わりに速さ・幸運・魔防・移動力が伸びないという、極端な能力値の壁役。
以下のような要因により、極めて運用しづらい。
- 本作では魔法系の敵が多いため、守備が高くても意味がない場合が多い。
- 被弾時に最低1のダメージを受けるため、連戦で徐々に消耗する。
- 壁役で敵を堰き止めても、射程5の弓や魔法で後衛が狙われるため、味方を守るという目的を果たせない。
全体的に、本作のシステムやゲームバランスが逆風となっている、気の毒な兵種と言える。
一応、厄介な敵魔戦士をほぼ完封できるという長所はある。
ボウナイト : A
射程5の攻撃が可能という、恵まれた兵種。
攻撃が当たりづらいのが課題となるが、鉄の弓を軽く錬成すれば命中が85程度まで上昇するため、ある程度は補うことが可能。
壁や水場などの障害物を利用すれば、敵を一方的に殴り続けることも可能であり、攻略の難易度を大きく引き下げてくれる兵種である。
敵の魔道士に対しても強く、スライムやデスなどの強力な魔法の射程範囲外から安全にダメージを与えられる。
敵のボウナイトと遠距離戦を繰り広げられるのもボウナイトだけである。
ファルコンナイト : C
敵の釣り出しや誘導が主な仕事。
突撃型の敵の群れを分断し、本隊で各個撃破する、といった作戦には重要となる。
但し、本人の戦闘力は貧弱。
特に、攻撃力が低いためなかなか敵を倒せず、経験値稼ぎには苦労する。
加えて、魔物特攻のスキルがリメイクに伴って「魔物へのダメージ+10」に下方修正されており、火力不足はより深刻に。
覚醒やifでは応援やダブルでサポート役として大活躍していただけに、この戦闘力の低さは残念。
賢者 : B
「魔道の指輪」を装備することで射程5の攻撃が可能な兵種。
ボウナイトと同様、壁や水路の向こうの敵を一方的に殴れる。
また、黒魔法のサンダーやアローはボウナイトの弓より威力・命中率ともに高く、正確で重い一撃が期待できる。
HPも高いため、不意に敵に殴られても生き残ってくれやすいし、黒魔法のHP消費も気にならない。
但し、男性魔道士には性能が微妙なユニットも多く、人選は慎重に行いたい。
魔法を豊富に覚えるグレイや、レスキューを習得可能なアトラス辺りが賢者の有力候補だろう。
神官 : A
賢者の女性バージョン。
同じく射程5の遠距離攻撃がウリだが、賢者より速さが伸びやすく、攻撃面ではより優れている。
攻撃が当たらないボウナイトや追撃が取りづらい賢者と比べれば、遠距離攻撃要員として最も使いやすいと思う。
加えて、サイレス・フリーズ・ドローといった便利な妨害魔法も習得可能。
一方で、耐久力はペラッペラなので注意が必要。
HPの低さゆえにオーラやライナロックの反動ダメージが痛く、また遠方から弓で狙撃されて昇天することもしばしば。
移動力も4しか無いので、移動系の白魔法でサポートしてあげたい。
聖女 : S
魔戦士と並んで、本作のMVPと言える兵種。
次のような便利なサポート魔法を使えるため、非常に重宝する。
- レスキュー。味方を敵陣に切り込ませ、即座にレスキューで呼び戻せば、安全に敵の布陣を崩せる。また、本作には踊り子ユニットが登場しないため、行動終了後の味方の位置をずらす貴重な魔法となる。
- ワープ。壁や沼などの障害物を一気に越えて味方を移動させ、奇襲をかけることが可能。敵の祈祷師や遠距離攻撃持ちを潰すのに重宝する。送り込んだユニットは、そのターン内にレスキューで撤収させれば安全。
- リブロー。墓の上などで無双中のエースユニットを遠くからサポートするのに便利。
- アゲイン。育成中のユニットやエースユニットを2回行動させる。
従来作品であれば、こういった魔法には厳しい回数制限が掛かっていたが(ワープならゲーム全体を通して3回程度)、今作ではそれを何十回・何百回と使用できる。
破格の待遇の兵種である。
プリンセス : C
セリカ専用兵種。
神官のステータスをちょっとだけ改善したような能力値と、幅広い支援関係が特徴の兵種である。
但し、プリンセスは将棋で言うところの「王将」であり、死ねば問答無用でゲームオーバーであるため、特に6章では迂闊に出撃させられない。
出撃させたとしても、あまり積極的には前線に出せず、後衛でぬくぬくしているターンが多くなってしまう。
ミラの歯車を前提として強気に進軍できる他の魔法系兵種と比べれば、どうしても使い勝手で劣ってしまう。
勇者 : B
アルム専用兵種。
セリカと同じく死ねばゲームオーバーだが、耐久力がある分、多少は安心できる。
守備力が高いため壁として運用できる他、微妙なスピードも獅子連斬で補うことができ、穴の無い活躍が期待できる。
また、ドーマやギムレーへのダメージソースとしても欠かせず、戦力的に重要性の高い主人公である。
セリカから強力な支援効果を受け取れるのも魅力。
一方、魔防はとんでもなく低く、強力な魔法を食らってゲームオーバーになることも多いため、セリカと同じく安全重視の運用が基本となる。
同じ剣ユニットでも、ミラの歯車を前提とした突撃戦法が可能な魔戦士には一歩引けを取る。
まとめ
本作では
- 追撃・回避・魔法防御・移動力・育成機会に優れ、無双も可能な魔戦士
- エースを強力にアシストする聖女
の2兵種が非常に強力と言えます。
一方で
- 森・沼・砂地だらけで活躍できないゴールドナイト
- 魔法攻撃・長距離攻撃だらけで活躍できないバロン
などは環境的な向かい風を受けており、次回作以降での活躍に期待したいところです。