3すくみの歴史(ファイアーエムブレム)

ファイアーエムブレムにおける相性システムである「3すくみ」。

古来から脈々と受け継がれてきた制度であり、時代によって様相の変化の激しいシステムでもあります。

3すくみの進化の歴史を知ることはFEの歴史を知る上で重要だと感じたため、以下に概要をまとめてみました。

 

聖戦・トラキア

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最初期の相性システムは、剣・槍・斧からなる「武器の3すくみ」、風・炎・雷からなる「魔法の3すくみ」から成り立っていました。

その3種の魔法に対して、光・闇魔法が一方的に優位に立っているという構造でした。聖戦では光魔法・闇魔法が優遇されていた訳ですね。

ただ、この時代は武器種類ごとの性能差が激しく、3すくみが上手く機能しているとは言い切れない状況でした。

とりわけ性能が低かったのは斧・炎魔法・雷魔法・闇魔法などです。これらの武器は重量が極めて高く、すくみ上の有利が取れても追撃が取れないため、ダメージは伸びません。

例えば、風魔道士と戦う場合。相性有利な炎魔法で戦うより、軽い風魔法で追撃を狙った方が、結果的に大ダメージを与えられたりします。

3すくみ補正が微々たるものであったトラキアでは特にこの傾向が強く、3すくみなど気にせず剣と風魔法を使い続けるのが正解という場合も多々ありました。武器自体の性能が支配的であり、3すくみ補正は無視できるレベルでした。

 

封印・烈火・聖魔

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GBA版では風・炎・雷の魔法が「理魔法」に統合されました。また、光と闇の優遇措置も撤廃され、理魔法と3すくみを形成するように。

3すくみによる命中率補正も、封印で10%、烈火で15%というように、トラキアと比べれば常識的な値に設定されました。武器間の性能差も改善され、3すくみが上手く機能し始めたのがこの世代と言えます。

但し、魔法の3すくみに関してはイマイチうまく働いていたとは言えません。

その良い例が、敵の修道士や司祭と戦う場合です。相性有利である魔道士や賢者を戦わせたとしても、敵の高い魔防に阻まれ、ダメージが大して通りません。寧ろ、ペガサスナイトパラディンなど、魔防が高めの物理職で攻撃を仕掛けた方が効果的です。

安定期を迎えた武器の3すくみに対し、魔法の3すくみについては未だ研究段階と言え、これ以降の世代で形を変えつつ模索が続きます。

 

蒼炎

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蒼炎では風・雷・炎による3すくみが復活し、光魔法はすくみ外という立ち位置に。

今作では敵の雷魔法が厄介であり、それに対抗できる風魔法に一定の需要が生まれました。例えば、必殺率が5%ある敵のエルサンダーによる事故を防ぐため、風魔道士で雷魔法を受けるという戦法が取れました。

とは言え、それ以外で魔道士に魔道士をぶつけたくなる展開は少なく、今回も魔法の3すくみは半ば死にシステムとなっていました。

また、光魔法はすくみ外となったことで需要が低下。誰に対しても役割を持てない、無用の長物となり果てていました。

 

武器の3すくみに関しては、剣の弱体化により斧一強の環境が展開されてたのが印象的ですね。

 

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魔法の3すくみが更にアレンジされ、封印方式と蒼炎方式を融合したような形態へと変化しました。

この変更で最も割を食ったのは光魔法。

殆どの魔法に対してすくみ負けを起こす上、敵の闇魔道士は作中に2人しか出てこないという事で、常に不利な戦いを強いられることとなりました。

 

新暗黒竜・新紋章・覚醒

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もはや魔法の3すくみの存在価値は無いと判断されたためか、魔法全部がすくみ外へ移動。ついでに、理魔法や光魔法といった魔法の分類も無くなりました。

また、3すくみ補正値が武器レベルに応じて変化するように。前作までは、終盤になるほど補正の価値が相対的に低下していましたが、DS版以降は終盤になっても3すくみの意義が保たれるようになりました。

 

if

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3すくみ補正値が武器の種類に応じて変化するようになりました。例えば、すくみ有利を取ることで敵の剣の威力を大きく落としたり、敵の斧の命中率をガクッと下げたりできるようになり、相性有利を取る重要性が一層増しました。

加えて、魔法と弓が武器の3すくみに参加。両者とも受けより攻めが得意な武器ですので、役割対象を得たことでより明確な意図を持って運用できるようになりました。

今作では、

  • 穴の無い運用が求められる守備系の武器(獣石、竜石)はすくみ外
  • 役割対象が欲しい攻撃系の武器(魔法、弓)は3すくみに参加

といった合理的な3すくみシステムが取られており、FEにおける相性システムの一つの完成形であると言えるでしょう。

 

ヒーローズ

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最近発表された、スマホ版FEの3すくみ。

産廃だった魔法の3すくみを武器の3すくみと連結させた、斬新な形態となっています。

因みに、武器と魔法の組み合わせも、剣=炎槍=雷斧=風、という新鮮なものになっています。

今まで標準は剣=風槍=炎斧=雷という組み合わせであり、蒼炎における魔法武器もこれに準じたものとなっていました。

暁では魔法の威力が調整され、剣=雷槍=風斧=炎いう組み合わせが暗に示されていました。

それだけに、ヒーローズの剣=炎から始まる組み合わせには個人的に衝撃を受けています。

まあ、剣も炎魔法も主人公色の強い属性で、且つ両方とも「赤武器」ですので、両者が対応するのも分かりますが・・・

今後はこの対応付けがFEの主流になっていくのでしょうか・・・?

 

まとめ

時代が進むごとに、その形態をドラスティックに変えてきた3すくみ。

当初から存在感を発揮していた物理武器の3すくみに対し、魔道士の内輪で閉じていた魔法の3すくみはほぼ死にシステムでした。

これに対し、近年では物理武器と魔法を一緒くたにした3すくみが採用されており、FEの戦略性の向上に大きく寄与していると言えます。

個人的にはifの3すくみがシステムとして非常に洗練されていると思うのですが、今後もこの3すくみが続くのでしょうか、それとも3すくみは更なる進化を遂げるのでしょうか。

FEの未来に期待が高まります。

世界樹の迷宮V 職業評価+第2~3階層感想

世界樹の迷宮の第3階層までをクリアしたので、ここまでの各職業の個人的な評価と、印象に残ったモンスターについて書き記したいと思います。

職業評価については、全10職を★☆☆☆☆(評価1)~★★★★★(評価5)の5段階で採点しています。

 

職業評価

フェンサー:★★★★★

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世界樹4のソードマンのリンクスキルの後釜であるチェインスキルを操る火力職。

敵1体に攻撃を集中させるのが得意であり、特にボス戦には欠かせない戦力と言える。

チェインスキルはリンクスキルに比べ、1発当たりの威力が高い代わりに、味方の連続攻撃に対して1回しか発動せず、カウンター等にも反応しない、という特性がある。

つまり、4でのスコールショットのような起爆剤が無くても、単純に仲間全員で同属性の攻撃をするだけで簡単に最高火力が出せるという強みがある。

シャーマンの祈祷:焔などで武器に属性を付与した後、ボスに総攻撃を加えれば、凄まじいダメージを与えることができる。

スキルはほぼ攻め一辺倒だが、一応ビジョンスラストで最低限の補助もこなせる。

 

ドラグーン:★★☆☆☆

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世界樹伝統の盾役。

ラインガード竜の咆哮(≒挑発)などお馴染みのガードスキルに加え、本作ではバンカーを設置できるようになり、多様な守り方を提供してくれる。

特に、バンカーは敵の単体攻撃を誘引する性能が高く、序盤のボスには効果的。

3色ガードもマテリアルガードに統合され、さらに使いやすくなっている。

但し、今作では、

  • 貫通攻撃が後列に流れてくれない
  • パリングが廃止されたため、状態異常付与攻撃からは身を守れない
  • ボスの火力が軒並み低下したため、盾役が居なくても強敵の攻撃に耐えられる
  • ユニオンのガードスキルの方がドラグーンのガードスキルより強力

などの要因により、盾役が居ても仕方ない/居なくても問題ない場合が多い。

パーティに居れば安心な職業ではあるものの、火力を追求するなら攻撃性能に優れた職業に差し替えた方が良いのかもしれない。

 

セスタス:★★★★☆

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縛りよる補助と殴りスキルによる殲滅の両面で活躍してくれる職業。

専用武器種「拳甲」の威力が他よりかなり高く設定されているため、火力が伸びやすいのが嬉しいところ。

特にワンツー大物殺しリードブローの攻撃力は高く、雑魚敵なら一撃で粉砕できる場合も多い。

縛りスキルも、大型のザコの行動を封じて安全を保障するのに便利。

同じく縛りを得意とするハウンドと比べて、召喚枠を食わないぶん使いやすいと言える。

貴重な壊攻撃要員としても需要が高い。

 

リーパー:★★★☆☆

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世界樹4のナイトシーカー枠。

状態異常と弱体を得意とし、それらに罹患している敵に大ダメージを与える。

扱うデバフは麻痺・混乱・毒・攻撃力低下・守備力低下・状態異常耐性低下など手広い。

特に、敵の一切のスキルを封じられる禍乱の鎌、疑似ガードスキルである繊弱の瘴気、石化や即死など致命的な状態異常の布石にできる虚弱の瘴気、などは非常に便利。

行動が速いので、先手を打って回復薬を使いたい場合にも役立ってくれる。

一方で、ナイトシーカーが強すぎたためか、4と比べて性能はやや落ちており、

  • 瘴気の兵装状態でないと状態異常攻撃ができない
  • 4の先制スプレッド発動時は全体状態異常攻撃ができたのに、先制兵装が発動しても列状態異常攻撃しかできない
  • 伝統的に強力だった睡眠が、鷹・死霊の存在で意義を失いつつある

などの欠点が目立つ。

特に状態異常型は不安定になりやすいため、弱体型の採用も一考の余地がある。

 

マスラオ:★☆☆☆☆

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耐久力を犠牲にして敵に連続攻撃を仕掛けるバーサーカー

最大12回攻撃の三途渡しが決め技であり、ボス戦での火力要員として活躍できる。

単純な火力以外にも、敵の守備を下げる鎧通し、最速攻撃ができる飛燕、敵を眠らせる霞切りなど、小回りの利くスキルが取り扱える。

但し、同じく対ボス火力職のフェンサーと比べて、マスラオには目を瞑れない弱点が多数存在する。

  • マスラオは基本的に斬攻撃しかできず、敵の弱点を突きづらい。
  • フェンサーが壁役を兼任できるのに比べ、マスラオは攻撃が掠っただけでも死ぬ。
  • 刀は全武器の中で最も高価な部類に入り、それを複数本要求されるのは財政的に苦しい。
  • 自傷やランダム回数攻撃など、安定性に欠ける。

…といった難点が目白押しのため、わざわざマスラオの方を使っていくのは多少しんどいように感じた。

 

ハウンド:★★★☆☆

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セスタスのライバルとも言える縛り職。

足が速く、セスタスより素早い縛りができるという長所があるが、一方で召喚枠が必要という短所もある。

獣の癒しによるリジェネもなかなか便利で、シャーマンのリジェネスキルと組み合わせれば、回復役が居なくてもパーティを維持できる。

他に、盲目成功率が非常に高い舞い散る羽、最速行動が便利な双翼閃、後列の厄介な敵を排除できるドロップショットなど、各方面で役立つサポートスキルを持っている。

但し、獣の召喚に大量のTPが必要になる点は看過できない。

犬・鷹を呼び出すだけで50TP(召喚スキルをLv5に上げた場合は90TP)もの消費を余儀なくされるため、探索中にすぐにガス欠してしまう。

せっかく便利なスキルを色々持っているというのに、それらを発動できないのでは意味が無い。

また、敵の全体攻撃に巻き込まれるなどして獣が殺された場合、また高額の召喚スキルを使い直す必要がある。

このように、セスタスと比べればどうしても使いづらさが目立つ。

使っていくならば、探索中のTP回復料理を潤沢に用意することが必要となろう。

 

ウォーロック:★★★☆☆

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初代から変わらぬ能力の魔法使い。

ほぼ攻撃スキルしか使えない上に耐久もペラペラだが、砲台としての性能は非常に高い。

特に物理耐性のある雑魚やFOEとの戦いで大活躍してくれる。

フェンサーのリンクの引き立て役としてもいい感じ。

貫通攻撃や物理全体攻撃で事故死しやすいのが最大の弱点なので、守備アップのバフや敵の攻撃ダウンのデバフを活用して身を守ってあげたい。

強力なアタッカーではあるのだが、最終的な攻撃力ではフェンサーに敵わず、かといって攻撃以外ができる訳ではない…という点では、ちょっと微妙な立ち位置の職業と言える。

 

ネクロマンサー:★★★★☆

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「万能職」という肩書き通り、魔法攻撃・回復・状態異常・弱体など、何でもこなしてくれる。

ただ、いずれのスキルもコストとして死霊や大量のTPを要求するため、燃費は良くない。

攻撃もサポートもできる便利屋ではあるのだが、各々の効率は専門職には敵わないという事である。

何らかの理由で専門職を採用できない場合に、代わりに登用できる職業と言える。

 

ネクロマンサーのスキルで特筆すべきなのは、ゾンビパウダー無慈悲な盾

前者は今作でも貴重な即死スキルであり、正攻法では倒しづらい雑魚敵を無理やり撃破するのに重宝する。

リーパーの虚弱の瘴気(状態異常耐性低下スキル)と組み合わせれば割とよく即死が決まってくれるので、攻略の幅を広げる一助となってくれる。

また、後者の無慈悲な盾は、死霊に全ての攻撃を肩代わりさせるというもの。

HPがある限り無限回の攻撃を被ってくれるというのは何気に凄い。

前述のゾンビパウダーで高HPの死霊を作っておけば、危険な敵に出くわしても死霊ガードで乗り切ることができる。

これらのスキルは他の職では真似できないネクロマンサーの専売特許であるため、有効活用していきたい。

 

シャーマン:★★★★★

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主にボス戦で、味方強化と回復によりパーティの基盤を固めるのが仕事の職業。

敵からの全ダメージを20%カットする祈祷:鎮守はパーティの安定性向上に重要で、リーパーの繊弱の瘴気を併用すれば常にラインガードを使用しているに近い状態となる。

また、祈祷:焔等の属性付与スキルは敵の弱点を狙うのに効果的で、フェンサーのリンクスキルの着火に非常に効果的。

加えて、福音慈愛によるチマチマとした自動全体回復も侮れず、ハウンドの獣の癒しと組み合わせればヒーラーは不要となる。

本作では雑魚戦で力を発揮する職業は多いものの、ボス戦向きの職業は少な目であり、その希少性からシャーマンの評価は高いと言えよう。

シャーマンに近い職業は、過去作においてもバード・プリンセス・ダンサーなどが居たが、それらに比べてシャーマンは

  • 列ではなく全体にバフを掛けられる
  • バフにリジェネ効果が付いている
  • 属性付与スキルが序盤から使える

といった強みを持っており、今作でかなり強化された職業であることが伺える。

 

 

ハーバリスト:★★☆☆☆

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シリーズお馴染みのヒーラー枠だが、本作では探索中に料理でHPが回復できるため、どうも需要が薄い。

また、ハウンドの救護指示、ネクロマンサーの生の代償、シャーマンの天啓などのように、他の職業が回復スキルを習得している例が多く、お株を奪われがち。

加えて、整頓術の登場で回復薬を多く持ち運べるようになったため、回復スキル自体の必要性も下がっている。

一応、回復以外に状態異常スキルも使えるのだが、こちらも成功率が全体的に低めであまり信用できない。

結局、今一つ存在意義の薄い職業となってしまっている。

世界樹のヒーラーは序盤だけ重宝されるのがお約束だが、ハーバリストは序盤ですら微妙である。

一方で、蘇生スキルであるリザレクトハーブが使えるのは長所。

本作では、初見の敵の初見の攻撃でメンバーが殺されてしまう事態が結構起こりうるため、リカバリー用に蘇生スキルがあると安心できる。

 

印象に残った敵+ボス

ハンマーコング

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第2階層で最も手強い雑魚敵。

セスタスが腕を縛ってくれれば楽に勝てるが、失敗すればパーティが壊滅する、という運ゲーメーカーだった。

 

ゴースト

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殴った分のダメージを反射してくる敵。

冒険者は基本的に反射ダメージだけで即死するので、攻略に凄く苦労した。

対抗手段は、ユニオンスキルで先手を取って倒すか、火力職で一撃で殺すか、毒で自滅させるかの3パターン。

 

デモンズコフィン

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ザコらしからぬ硬さと、ランダム状態異常付与といういやらしさが特徴の強敵。

属性攻撃で集中攻撃すれば倒せなくもないが、その過程で毒や呪いをもらってパーティが半壊するパターンが多かった。

まともに戦うと危険なので、結局、虚弱の瘴気+ゾンビパウダーで即死ゲーに持ち込むの戦法に落ち着いた。

 

見据える捕食者

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貫通攻撃が非常に危険なFOE

前作では挑発状態の壁役を後衛に置くことで貫通攻撃を後列に誘導できたのだが、今作ではなぜか後衛を狙ってくれず、かなり苦戦してしまった。

結局、貫通攻撃が来そうな予感がしたターンにトライシールドを使う、という山掛け戦法で突破。

ヤマが外れて何度もリセットを余儀なくされた。

 

驀進の大麒麟

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力を溜めてから強力な全体攻撃を行う、というルーチンを繰り返す敵。

鷹で頭を縛ったところ力溜めができなくなり、何の行動もできなくなったまま倒されてくれた。

 

傲慢の通仙坊

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痺れゼミやバウンスオウムを召喚してカウンターを狙ってくる敵。

本体にはチェインサンダー、お供には雷魔法を浴びせ、カウンターを躱しつつ突破。

 

外道の剣屍

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盲目付与→低命中高威力攻撃のコンボが危険なFOE

幸い、盲目付与攻撃は単体対象なので、何とか治療は可能。

足の速いリーパーがテリアカで即座に盲目を治すことで、攻撃を避けきって撃破できた。

 

流離う幻炎

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HPが8割程度に減少した際に使用する「フレイムサイン」が危険。

フレイムサインを使用した次のターンには回避率が大幅に上昇し、ターン終了時にパーティを全滅させる威力の全体攻撃が飛んでくる。

回避上昇中にダメージを与えれば全体攻撃はキャンセルされるので、ビジョンスラストや舞い散る羽で盲目を付与して攻撃を不発にさせた。

 

首刈りの断罪者

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炎が弱点だが、炎攻撃を浴びせると全体即死攻撃を放ってくるという難敵。

仕方なく、チェインショックでHPを削り、最後のトドメにのみ炎攻撃を使用した。

どういうわけか呪い状態にすると機能停止する。

 

ヒポグリフ

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必殺技であるスカイダイブをまともに受けるとパーティが壊滅するため、これをいかに躱すかがカギとなる。

ダイブするターンにトライシールドを使えば前衛3人だけは守れるため、とりあえず柔らかい人を前に出して守り、後列に硬い人を配置して耐える戦法を取った。

スカイダイブは全部で3回発動されるため、最初の2回はトライシールドで、最後の1回はイージスの盾で防御。

これらのガードスキルで身を守っている間に、ひたすらチェインサンダーを浴びせて突破した。

 

アンデッドキング

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お供の死霊を即座に倒さないと危険なボス。

デッドボウマンはエクスプロード+炎爆弾でワンターンキル、デッドソードマンはそれに加えてトリプルマジックを撃ってワンターンキルし、何とか敵のスキル発動を防いだ。

死霊さえ倒せば本体はただの置物と化すので、その隙にチェインファイアで総攻撃して撃破。

レベル32で14ターンかかってクリアした。

 

カルドセプトリボルトの同盟戦攻略の指針

カルドセプト リボルトにおける最大の難関の1つは、レベルアップステージでのAIとの同盟戦でしょう。

味方AIの謎深い行動に対処しつつ、敵2人の異常な速度の成長を抑え込むのは、至難の業です。

特に、味方AIはプレイヤーの作戦を妨害してくる場合も多く、実はこちらが真の敵なのではないかと疑ってしまうほどです。

同盟戦で勝利を掴むためには、この味方の行動を上手に制御することが必須と言えるでしょう。

そこで、味方による妨害を抑え、かつ味方に有意義な仕事をさせる方法を考えてみました。

 

以下では、ハンデ付きの敵との成長速度の差を埋める方法として、主に侵略戦法(敵が育てた土地を奪って勝利する戦法)を取ることを前提とします。

侵略戦法と双璧を成す足止め戦法(ケルピーやオールドウィロウで通行料を奪う戦法)も有用なのですが、こちらには以下のような弱点があります。

  • 分岐の多いマップでは足止めが成立しない。
  • 足止め前に自分が敵の高額地を踏む危険性が高い。侵略戦法なら敵の高額地を落とせるのだが。
  • 不運にもケルピーやオールドウィロウをショップであまり引けていないプレイヤーの場合、足止め戦法は不可能。

このように、足止め戦法はマップや人を選ぶ傾向があります。

対して侵略戦法は汎用性が高いため、以下では侵略戦法の使用を想定します。

 

 

ダウンさせられる・交換される前に先手を打つ

味方AIの行動で最も厄介なのが、プレイヤーのクリーチャーへの領地コマンドの実行です。

特に、秘術持ちクリーチャーを交換されてしまったり、侵略用クリーチャーをレベルアップでダウンさせられたり、といった行動で作戦が大きく狂うことは多々あります。

秘術の使用や侵略はタイミングを選ぶ場合が多く、その機会を逸すると負けに大きく近づく事になるでしょう。

従って、味方がこのターンに交換やレベルアップを行うかを予測することが重要となります。

AIの行動ですが、概ね以下の優先順位で領地コマンドの内容が定められているようです。

  1. 停止箇所が空き地であれば、クリーチャーを召喚する。
  2. 停止箇所が敵領地であり、確実に敵を倒せる場合は侵略を行う。
  3. それ以外の個所に停止した場合、連鎖数が多く色が合っている領地をレベルアップする。
  4. レベルアップの金が足りない場合は、色の合っていないクリーチャーを交換する。

即ち、味方に進行方向に空き地が多い場合や、防具を切らした敵の領地が多い場合には、交換やレベルアップの危険性は少ないと見ていいでしょう。

また、味方が金を豊富に持っている場合はレベルアップを優先してくれますので、交換という最悪の事態は避けれるはずです。

逆に、最も悪いのは、味方の行き先が自領地で埋まっており、かつ残金が少ない場合です。

このような場合は、味方に交換されたくないクリーチャーを何とかして守るべきでしょう。

 

領地コマンドを使われそうなクリーチャーをどうしてもを守りたいときの緊急回避手段としては、以下が挙げられます。

<レベルアップから守る方法>

  • 移動で一時的に連鎖数を落とす
  • リリーフで連鎖数の低い場所に逃がす
  • ハイパーアクティブをかける

<交換から守る方法>

  • シフト系スペルで色合わせする
  • 別の属性の土地に動く
  • ダウンさせて交換できないようにする

 

基本的には、連鎖数の高い場所や色の合わない場所に侵略用・秘術用クリーチャーは置かない方が良いということになります。

秘術に関しては、味方が領地コマンドを使う前に早めに発動しておくのが良いとも言えます。

それらの対策が間に合わず、同盟相手の魔手が伸びそうであれば、移動などで応急処置を行いたいところです。

 

お前の土地は俺のもの

AIはセオリーを無視した土地運用が十八番ですので、あまり土地の管理を任せたくありません。

そこで、空いた時間で仲間のクリーチャーを交換し、土地の所有権をプレイヤーにシフトさせていくのがお勧めです。

こうすることで、

  • 土地の防衛力が向上。防具を切らしがちなAIに代わり、プレイヤーが土地を一括管理することで、敵に侵略される機会を減らす。
  • スペルの使い勝手が向上。チャリオット・リリーフ・〇〇シフトといったスペルは自領地のみに撃てるため、土地の所有権がプレイヤーに移るほど使いやすくなる。

といったメリットが生じます。

 

というわけで、味方の土地は全てプレイヤーの物にするつもりで、何も仕事の無いターンには積極的に交換を行いたいところです。

逆に、この作業を行わないと、AIの交換作戦によって、プレイヤーの土地の所有権が次々と味方に移っていってしまします。

この速度に勝るように、プレイヤーも交換を行う必要があるわけです。

 

AIのスペルターンを有効活用

味方はスペルターンに特に何の行動も行わない場合が多く、貴重な時間を無駄にしていると言えます。

そこで、秘術持ちクリーチャーを配備し、味方に仕事を与えましょう。

秘術の中には、AIが積極的に発動してくれ、かつ有益な発動結果になりやすいものが存在します。

例えば、ドワーフマイナーの秘術はAIがよく活用しますし、ゲインを得るという発動結果は堅実で無害です。

逆に、ロードオブベインの秘術などは、自身の侵略用クリーチャーを弱体化し、逆に敵の侵略を手助けしてしまう場合がありますので、有害と言えます。

 

味方に使わせるために配置したい秘術持ちとして、以下が挙げられます。

  • ハイドスクリーマー:侵略補助の呪い撒き。味方が自動的に敵の高額地に向けて撃ってくれる。続けざまに味方がその高額地に侵略してくれる場合もあるため、なかなか有難い。
  • スワンプスポーンウィッチ:敵セプター妨害要員。同盟戦では妨害が有効であり、基本的に撃てば得をすると考えて良い。
  • マカラサクヤ:地変係。味方が自動的に連鎖数を伸ばしてくれる。発動コストが高いため、味方の所持金が減り、結果的に不用意なレベルアップも防げる。
  • ハードロックドラゴンライトニングドラゴン:敵のHPを削る。ハイドやスクリーマーと似た結果が期待できる。
  • スレイプニル:侵略や色合わせ、連鎖伸ばしに有効。かなり優先的に味方に使用される。
  • ホーリーラマ:味方の進行方向に高額地がある場合、これを使って回避してくれる。味方を支払いから守れる数少ない手段である。

 

侵略力の低い秘術持ちクリーチャーは盤面が埋まるにつれて出しづらくなる傾向がありますが、同盟戦では味方のクリーチャーとの交換で簡単に場に出せます。

プレイヤーも上のような秘術を使用したい場合は、味方が使う分と自分で使う分で、合わせて2~3体の同クリーチャーを配置しておく必要があります。

 

逆に、秘術持ちの中には、AIとの相性がイマイチ良くないものも存在します。

特に、次のような秘術持ちは使用しない方が無難です。

  • ドゥームデボラー:配置したが最後、HPがゼロになるまで味方に吸い尽くされる。
  • コンジャラー:連鎖伸ばしに有効活用はしてくれるが、土地の所有権を味方に奪われる結果となりやすい。

 

複属性土地は放置しない

今作のAIの謎行動の一つとして、複属性土地のレベルアップが挙げられます。

複属性土地のレベルを上げてから地変するという奇妙な戦術により、数百Gの金を浪費するわけです。

つまり、複属性土地の上に非ダウン状態のクリーチャーが乗っているという状況は、それだけで危険な状態であると言えます。

 

この危険性を回避するために、複属性土地に置いておくクリーチャーはダウンさせた状態に保っておくか、もしくは先手を打って地変することが求められます。

また、高レベルの複属性土地が作られた場合に備え、シフト系スペル・サクヤ・マカラ等を多めに積んでおくという手もあるでしょう。

 

無属性クリーチャーは最低限に

属性不一致のクリーチャーはAIの手によって回収されてしまいますので、無属性クリーチャーの出番は同盟戦ではかなり限られてしまいます。

一応、味方が所持していない色の土地に置いておけば交換の心配はありませんので、本当に必要なクリーチャーなら使っていくことは可能です。

例えば、グレートフォシルをメタれるアーマードラゴン、侵略に使えるロックタイタン、周回を短縮できるクロックアウルなどは採用の価値があります。

 

また、リビングクリーチャーであれば、たとえ味方に回収されたとしても、防衛時に味方のクリーチャーを守ってくれますので、無駄にはなりません。

 

最初に属性不一致土地を押さえる

AIが空き地にクリーチャーを召喚するかの判断基準は、大きく以下の3パターンに分かれているようです。

  1. 金とカードさえあれば、どんな空き地にでも召喚する
  2. 自分のブックに含まれているカードと同属性の土地なら取る
  3. 手札に属性が合っているカードがある場合にのみ召喚する

プレイヤーとしては、味方には1の挙動を期待したいところですが、残念ながら3の思考パターンのセプターが仲間になる場合もあります。

特にユマなどが顕著な例で、手札に水属性クリーチャーしか無い状況では、水属性の空き地に止まらない限り召喚を行ってくれません(手札と金に余裕があればもう少し積極的になるようですが)。

このような状態では、敵との領地の個数の差は開く一方となり、逆転の目がどんどん薄れていきます。

 

但し、召喚により連鎖が形成される場合に限っては、どのAIも1の思考にシフトするようです。

つまり、ユマが仲間の場合、プレイヤーが最初に火と風の土地を1個ずつ取れば、それ以降はユマも属性違いの土地を積極的に取ってくれるようになるわけです。

味方が消極型である場合は、最初にあえて属性不一致土地を狙うのが有効です。

 

仲間に侵略させる

味方のクリーチャーを利用しての侵略も時には有効です。

敵のクリーチャーの体力や敵の防具を削りたいとき、プレイヤーのクリーチャーを突撃させて返り討ちに逢うと大きな痛手となります。

そんな場合、代わりに味方のクリーチャーを使うのが有効と言えます。

味方の土地は概して防衛力が低く、いずれ敵に奪われる運命にある場合が多いので、それならば先手を取ってこちらから攻めた方が得というものです。

 

また、遠隔攻撃で味方の領地の隣の土地を削っておけば、味方が自発的にその土地に攻め込んでくれる場合があります。

ダメージスペルやダメージ秘術があるなら、狙ってみても良いかもしれません。

 

こんな同盟相手には要注意

アリシア・リズガフレン

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4属性ブックの使い手。

どの属性の土地にクリーチャーを置いても交換される危険性があるため、安全地帯がありません。

特に、無属性クリーチャーは機能しないと言えます。

彼らと組むときは、土地の属性合わせやダウン状態の維持に努め、土地を取られた時は同じだけ取り返していく必要があります。

 

ユマ・ルリエーナ

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なるべく土地を取らない戦法の人たち。

放っておくと、領地の数を増やせないまま時間だけが進みます。

連鎖が発生する場合は色違いの土地にもクリーチャーを置いてくれるので、まずは各属性の土地に1体ずつクリーチャーを置くよう心がけたいところです。

 

ゲン・ヒュプノ

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守備力が極めて薄い人たち。

ゲンの所持する防衛アイテムはスケールアーマーとチェインメイルのみと大変心許なく、また紙耐久拠点にホーリーワードで敵を誘い込むという自爆戦法を多用します。

ヒュプノもブックに防具が4枚のみとかなり少なく、その防具を使うことすらできないストーンウォールを次々生産します。

彼らの作った拠点は、片っ端からプレイヤーのクリーチャーと交換してしまうのが得策です。

 

まとめ

ハンデ付きの同盟戦では、同盟相手の思考パターンを見極めて、適切な対策を練る必要があります。

  • 交換で自分の領地を増やす
  • 必要な指示は味方の領地コマンドに先んじて出す
  • 複属性土地や無属性クリーチャーはダウン状態を保つ

といった対策で味方の行動を制御すれば、快適な勝利を掴めることでしょう。

ヴェスタリアサーガ プレイ日記2

前回に引き続き、ヴェスタリアサーガのプレイ日記を書いていこうと思います。

今回は、ソリス王国編クリアまでゲームを進めました。

 

ストーリーの感想

8章~12章までは、主人公が故郷メレダに帰還する途上でソリス王国を横断する、というストーリーが展開されます。

草原の国としてのソリスの雰囲気は非常にうまく作りこまれており、部族の割拠する状態や王家の影響力の弱さなど、一筋縄ではいかない国家の窮状がプレイヤーのゲームへの挑戦心を煽ってくれます。

こういう国家のシステムを綿密に描く手腕はさすが加賀氏といったところであり、近年のFEでは見られなかった面白味と言えます。

ただ、

  • 自国レデッサのピンチをよそに、悠長にソリスに滞在するゼイド
  • ゼイドが戦死すればレデッサは崩壊するにも関わらず、彼に他国で戦わせるガーラン軍師
  • 海岸線でも進めばまだ楽なはずなのに、なぜかクラルやイール砂漠といった難所ばかりを通りたがるレデッサ軍

など、ストーリー的に疑問を隠せない部分も見受けられます。

 

人物の面では、ソリス王子シルティンの成長が見どころでした。

ジスカールに叱られたりホエルンに罵られたりと可哀想な人物でしたが、タムティールとの戦いで急成長し、最終的には両手に花の状態となります。

彼はリティア王女と結婚する流れとなっていますが、じゃあホエルンはどうなるのか。

今後の展開が気になるところです。

 

各マップの感想

8章:マラヤ防衛戦

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15ターンの制限と大量の増援が非常に苦しいマップ。

敵は下級職ばかりなので、無敵のブロディを1人で突撃させて敵を蹴散らし、10ターン目にはボスの陣営付近まで到達した。

ボス付近には、連続攻撃をしてくるクリストバルや回避の高いベイモンクなど危険な敵がひしめいているため、少しずつ敵を釣り出して各個撃破を心掛ける。

1度目の挑戦ではボス周りの敵をほとんど倒せなかったため、再挑戦して敵全滅を達成した。

 

9章:同盟の条件

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シルティンとホエルンが隔離された状態でのスタートとなるマップ。

シルティンがローヤルゼリーを飲んで壁となり、ホエルンと2人で弓を撃ちながら敵の攻撃に耐えつつ、エイルが空を飛んで2人の救出に向かった。

マップ右下の高台には遠距離攻撃持ちが大量に待機しているが、これらはエイルがヒット&アウェイで駆除。

敵の拠点を制圧した途端に大量の敵が出現して勝利条件が全軍離脱に変化するという罠もあったが、結局シフト族長クサンも含めた増援を狩り尽くしてクリアした。

 

10章:公女の決意

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ホエルンとそのお供だけで戦うマップ。

80ターン以内にフィン族・カーリア族・ウラブ族・フーラ族の4部族を仲間に引き入れる必要があるため、なかなか忙しい。

 

11章:ハラルの戦い

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城攻めマップ。

食料庫を破壊し、魔人を倒し、金塊輸送車を襲撃し、山賊を倒し、傭兵を抱き込み、孤児院を救い…、というように仕事は極めて多い。

厄介なのは城壁内のロングアーチャーや上級職だが、ロングアーチャーに関してはブロディが弾切れになるまでひたすら矢を受けて無力化してくれた。

また、上級職の弓兵や斧兵についても、エイルを使って壁の外からヒット&アウェイで安全に撃破できた。

 

12章:草原を渡る風

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倒してはいけない敵が突撃してくるのが最大の難点。

リティアがジャムランを引き付け、リップウイップ☆で麻痺させ続ける戦法で何とか凌いだが、リップウイップの残量が5も減ってしまったのが悔やまれる。

また、8ターン目にノルデン軍が出現するが、このとき大ゲルの入り口が空いていたため、出現と同時にゲルを制圧されてゲームオーバーとなってしまった。

あまりにも唐突すぎる罠であり、最近のFEには無い理不尽を味わった。

 

活躍したユニット

メルディ

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移動力が軍でナンバーワンであり、緊急時の壁役や民家訪問役として大活躍。

力・速さ・守備力も高い水準でまとまっており、戦闘能力はなかなか。

倒しづらい敵をダンデライオン☆で強引に突破できるのも魅力。

 

ブロディ

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異常な硬さと豊富なHPが売りの壁役。

遠距離攻撃弓が登場したら、彼を前線に出して弾切れを誘いたい。

 

ハルディア

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ナバール

特筆すべきなのは、吟味をしなくてもこのステータスだという点。

5ターンセーブの機会を待たずとも安心してレベルを上げられるため、無駄にならない経験値の受け皿として機能する。

 

エイル

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崖や城壁といった、複雑な地形で大活躍してくれるユニット。

ファルコンナイトで移動力が6しか無いというのは辛い所だが、飛行系かつ再移動可能であるのは明確な長所。

特に、特定地点への進入がトリガーでイベントが発生する場合、そのトリガーを引かずに内部の敵を削れるため、極めて重宝する。

 

アコルト

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魔導士の割には耐久力が高いため、強気に前線に出ることができる。

また、スキル「祈り」により、HPが半分以下の時に回避率が50%上昇するため、運ゲーを展開しつつ反撃で敵を殲滅することも可能。

5ターンセーブの仕様とうまく嚙み合っているユニットと言える。

 

ホエルン

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可愛くて鍵開けもできるのにレベルアップの機会が18回しか無い、何とも言えないユニット。

蒼炎のサザの再来ではないだろうか。

 

「不屈」能力は弱体化されるべきではないか?

カルドセプトリボルトで新たに追加されたキーワード能力・不屈

ダウン状態にならないという効果の能力で、試合展開が高速化された本作においては非常に便利に感じます。

特に、不屈を活かした連続移動、連続侵略、連続秘術発動などは対戦で猛威を振るっています。

こういう便利すぎる能力は、ゲームバランス維持のために、今後のシリーズで弱体化されるべきではないでしょうか?

 

キーワード能力の弱体化という点で記憶に新しいのは、援護能力の調整です。

援護能力は、リボルトで援護[無]・援護[火]・援護[水]・援護[地]・援護[風]の5種類に分割されました。

クリーチャーの中には、このうち1つを持つもの、援護[火地]のように複数を持つもの、援護[全]のように5つ全てを搭載しているもの、などが居ます。

この調整により、ゲームバランスに次の2つの恩恵がもたらされました。

  • 高性能クリーチャーの弱体化。堅牢な援護クリーチャーが多少弱くなり、バランスが改善された。
  • 新規クリーチャーの強化。援護[全]はあげられないが援護[水]はあげられる…という理由でアクアデュークに援護が搭載された。援護[全]しか無かった時代なら、これは考えられない処遇であっただろう。

 

不屈も同様に5つの能力に分解することにより、上の2つの恩恵が得られると思います。

そこで、不屈能力の分割案を、以下にまとめてみました。

 

「不屈」の5要素

不屈能力は以下のように分割できるはずです。

  1. 不屈[召喚]:空き地に配置したときや、手出し侵略で場に出たとき、交換で召喚したときにダウン状態にならない能力。召喚酔いしないということで、サーガの「即時」に近い能力と言えます。
  2. 不屈[移動]:空き地に移動したとき、移動侵略したときにダウン状態にならない能力。位置取りが重要なクリーチャーや、侵略時に能力を発揮するクリーチャーには重要です。
  3. 不屈[秘術]:秘術使用時にダウンしない能力。安易に持たせるとゲームバランスが歪みかねない能力です。
  4. 不屈[レベルアップ]:レベルアップ時にダウンしない能力。こまめにレベルを上げたいクリーチャーには有効そうです。
  5. 不屈[地形変化]:地形変化時にダウンしない能力。これ単体ではほとんど活躍の機会が無さそう。

クリーチャーには上の内どれか1つを選んで持たせるのが良いでしょう。

不屈[召喚・秘術]のような組み合わせや、不屈[全]のようなパターンでもいいと思います。

 

不屈を使った強化案

不屈能力を5種の要素に分割することで、分割された能力をばら撒き、微妙な性能のクリーチャーたちを救済することができるでしょう。

例としては、以下のような感じです。

 

アーススピリット

ちまちまレベルを上げている内にゲームが終わってしまいそうなクリーチャー。

彼に不屈[レベルアップ]を与えれば、短時間での育成が可能となり、使い心地は多少マシになるはずです。

 

サクヤ・シェイプシフター・クロックアウル

耐久力が低く、秘術を使う前に殺されてしまいやすいクリーチャー。

彼らに不屈[召喚]を与えれば、次のターンに行動できるため、秘術不使用で死ぬということは起こりづらくなります。

特にサクヤとクロックアウルは即時持ちだった経歴があるため、不屈を与えるのは妥当ではないかと思います。

 

アーチケミック

地形変化を安く済ませられるクリーチャーですが、ダウン時の隙があまりにも大きく安定感にかけます。

そこで、不屈[地形変化]を与え、隙を少なくすることが考えられます。

不屈があっても最低1ターンの隙は生まれるため、強すぎるということはありません。

 

ピュトン・タイガーウェタ・ローンビースト

不屈[移動]を付ければ使えそうなクリーチャー。

ピュトンは戦いを仕掛けて金を稼ぐクリーチャーですが、ダウンしている間に敵に叩かれやすく、仕事をこなせないことが多々あります。

そこで、不屈[移動]を与えて連続移動侵略ができるようにすれば、ある程度は召喚コストをペイしてくれるようになるはずです。

残りの2体は味方との隣接で強化されるクリーチャーであり、味方を探して歩き回るようにできれば便利そうです。

 

 

このように、バラ売りの不屈を与えることで真価を発揮できそうなクリーチャーはある程度います。

不屈[全]はバラ撒けなくても分割不屈はバラ撒けるはずですので、能力を細かく砕いて小回りが利くようにしておくのは重要でしょう。

 

不屈分割による弱体化案

上とは逆に、強すぎる不屈クリーチャーは、不屈の発動機会を制限することで、以下のように力を抑えることができます。

 

バードメイデン

連続秘術が強力で、自身も連鎖要員として身軽に動き回れるクリーチャー。

秘術と自己移動の両立はやや強力すぎますので、どちらかは封じてもいいと思います。

その点から、この子に与える能力は不屈[召喚・秘術]あたりが妥当ではないでしょうか。

 

マッドハーレクイン

味方同士が隣接しているような場所に強力な応援効果を与えるクリーチャー。

彼には不屈[移動]さえあれば十分なはずです。

不屈[召喚]を与えなければ召喚酔いしますので、多少の隙は生まれるでしょう。

 

シャドウガイスト

反撃できない敵を一方的に殴り続けるクリーチャー。

召喚即行動はまだ許せるとして、連続侵略できるのは害悪です。

能力を不屈[召喚]に制限することを提案します。

 

まとめ

強力な能力を小分けにすれば、弱体化によるバランス調整や、微妙クリーチャーの強化に役立てることができます。

「不屈」は様々な要素が一緒くたになった大変大味な能力だと思いますので、いずれ大宮ソフトによって調整されることを期待しています。

ヴェスタリアサーガ プレイ日記1

フリーゲーム「ヴェスタリアサーガ」をプレイしてみました。

トラキア以前のファイアーエムブレムを作られていた方のゲームということでかなり楽しみにしていた一作ですが、予想通りの面白さで嬉しい限りです。

内容も、もう一つの進化を遂げたファイアーエムブレムという感じで、本家と似ているようで決定的に違う点があるのも興味深いところ。

とても面白いゲームだったので、序盤を遊んで印象に残ったユニットと、各章の感想を書いてみました。

 

特徴的なユニット

ゼイド

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やたらカチンコチンな王子様。

このシリーズの王子様と言えば、マルスやリーフなど軟らかいユニットが多いイメージだが、ゼイド君はどういうわけか守備が一番伸びる。

このゲームでは守備が10を少し超えている程度で序盤の攻撃は凌げるため、彼の存在はかなり有難い。

 

ブロディ

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ミスター「可憐な花」。

隣接ユニットの守備・魔防を3上げるという能力が強く、暗夜王国エリーゼの「可憐な花」と同様の運用ができる。

前線に出るとすぐ死ぬエリーゼとは違い、アーマーナイトの彼は前衛に行きやすいので、かなり有難い。

取得経験値が1.5倍になる「勤勉」のスキルも強く、これのお陰でとんでもない勢いでレベルが上がる。

ただ、パラメータ上限が低いのが難点で、上級職レベル1の時点で既に力・速さが頭打ちなのはさすがにキツい。

 

メルディ

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スキル「俊足」の効果で移動力が9もある超速少女。

村の防衛、買い物、敵からの逃走などに大活躍してくれる。

回避率が他のユニットの3倍ぐらいあるのも嬉しい点。

ブロディと同じくパラメータがすぐに頭打ちになるのは気になる。

 

シーラ

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壁越しに戦うような場面では欠かせない戦力。

本作では弓自体が割と強く、特にたった600Dで買える連続攻撃武器「盗賊用連射弓」が強力。

これを持てば、高い速さと移動力を武器に、敵をガンガン倒してくれる。

 

シーゼル

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能力自体は平凡だが、本作では魔法がかなり便利。

炎魔法は歩兵に特効、風魔法は騎兵に特効、というように特効範囲がやけに広く、彼の魔法にかかればほとんどの敵は一撃で倒せる。

 

各章の感想

序章:王女と公子

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最初の章なのに、民家の訪問・船舶の護衛・盗賊の撃破と、やることが盛りだくさん。

民家はある程度無視しつつ、最初から港の方に走らないと、トルキア船を防衛しきれない。

海上から海賊が船を攻撃するので、アトル王女を囮にして海賊を陸地に釣り出し、船を守り切った。

 

1章:ゼイドの出撃

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この章も、村2軒を山賊から守る必要があるので忙しい。

ナイトのトロイが山賊を瞬殺できるほどに強く、彼に頼り切ってクリアした。

 

2章:海賊の島

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序盤はターン制限があるため忙しいが、中盤以降はゆっくりできる章。

山賊がチビチビ湧いてくるので、それを狩って稼ぎができる。

 

3章:ガラキア討伐

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村を守り、部族領を訪問し、鉱山都市を開放し、帝国将軍と戦い、ガーディアンを倒し、…とやることがいっぱいの章。

崖や山が多く、騎兵や重騎士中心の軍だとなかなか苦労する。

ただ、川や鉱山などのせいで狭い道が多いので、敵をせき止めるのは簡単。

 

4章:闇の咆哮

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めちゃくちゃ増援が出てくる章。

洞窟から20ターンほど増援が湧き続けるため、武器の残量もプレイヤーの精神力もすり減る。

多くのユニットを即死させるほど高威力な斧「カーリーアクス」を持った増援が出現即行動したり、宝箱を取りに行くと火竜に焼かれるなど、死亡ポイントは多い。

 

5章:ベネキア動乱

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敵の長距離攻撃に蜂の巣にされる章。

射程3~7の砲台「アーバレスト」、魔法なのに射程2~3の「ニーマ」、同じく槍なのに射程2~3の「ジャベリン」など、数々の理不尽がプレイヤーを襲う。

30ターンの制限があるので、悠長に敵の弾切れを待っている暇もない。

シーラで壁越しに間接武器持ちを撃破しつつ、6連扉をチェザルで地道に開けて突破した。

 

6章:クラルの山道

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勝手に進む馬車を護衛する章。

馬車は速さゼロなので、ひとたび標的になれば追撃されてほぼ即死。

出撃人数は7人で馬車の移動力は4なので、一本道の山道にユニット4人を並べて馬車を停止させつつ、残り3人で山賊たちを撃破してクリア。

 

7章:魔女と貴公子

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襲ってくる敵に反撃してはいけない章。

攻撃力を持たないシスターたちを前線に一列に並べて侵攻する、異例の作戦を余儀なくされた。

北部の草原では連続攻撃武器持ちの弓騎兵が暴れまわっており、凄く危険。

【考察】 カルドセプトをアナログゲームにできるか?

カルドセプトは本当に面白いゲームです。

これほど素晴らしいゲームなのですから、これをモノポリーや人生ゲームのようなアナログゲームにして、直接ボードやコマに触れるようにできればどれほど面白いでしょうか。

しかし、世の中のボードゲームより遥かに複雑なルールを持つカルドセプトをアナログ化するのは、そう簡単なことではありません。

そこで、カルドセプトアナログゲームにするに当たって困難な点やルールが煩雑になる点、それらへの対処法について考えてみました。

 

 

基本ルール

カルドセプトはスゴロクとカードゲームの組み合わせですので、ボードと山札を用意すればゲーム自体は可能でしょう。

各セプターは毎ターンの開始時に山札(ブック)から1枚のカードを引き、0~5の目の出るダイスを2つ振ってボードを進み、止まったマスで行動を行います。

空き地にとまった場合にはクリーチャーを召喚できますが、これはクリーチャーカード自体を空き地に置くのが良いでしょう。

クリーチャーを表すトークンを空き地に置くという方式でも良いのですが、これだとクリーチャーの能力を確認しづらいですので、能力の書かれたカード自体を置く方が好都合です。

カルドセプトの実物のカードと言えば、過去にも購入特典などで生産されてきましたが、下のようにイラスト主体のカードにしてしまうとコストや効果がよく分かりません。

イラストの大きさは多少犠牲にしても、テキストに面積を割いたデザインにすべきでしょう。

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土地の所有とレベルアップ

土地にクリーチャーカードを置くという方法では、その土地が誰のものかということがすぐに分からなくなってしまいます。

対策として考えられるのは、ゲームと同じように、土地に色付きの枠を設置することです。

各セプターは最初に自分の色の枠を大量に持っておき、自分が取った土地にはその枠を設置します。

 

では、土地のレベルはどのように表示すれば良いでしょうか。

ゲームと同様に考えれば、色々な太さの枠を用意しておき、レベルに応じて置き換えるという案が考えられます。

しかし、これだとゲーム開始時に持っておくべき枠の数が5倍に増えてしまい、準備に苦労します。

どちらかというと、モノポリーと同じように、土地のレベルをトークンの個数で表した方がいいのかもしれません。

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土地呪いとセプター呪い

カルドセプトアナログゲームにするに当たって苦労しそうな点の1つが、呪いに関連するルールです。

バイタリティのような土地呪いに関しては、使用した呪いカードを対象の土地に置いておくことで、呪いが付いていることを示すのが良さそうです。

同様に、バリアーのようなセプター呪いは、撃った時にセプターの前に置くのが良いでしょう。

しかし、困るのがマスファンタズムのような複数呪いです。

呪いの対象は複数のクリーチャーなのですが、呪いカードは1枚だけなので、クリーチャーの前に配置することができません。

この場合、「ファンタズムトークン」のような物体を前もって用意しておき、マスファンタズムが撃たれると同時に各土地に配置する、というルールにするしか無いでしょう。

つまり、複数呪いの種類の数だけトークンを用意しなくてはならないことになります。

これは大変ですね…

 

所持魔力と通行料の計算

呪いより厄介なのが、所持魔力の管理と通行料の計算です。

電子ゲームではコンピュータが勝手に管理してくれていた所持魔力ですが、アナログゲームではセプターが自分で計算を続ける必要があります。

遊戯王のライフのように、電卓を自分の前に置いておき、コストとして使ったり通行料として払ったりした分をそこから引いていくのが最も手っ取り早いでしょう。

その通行料ですが、これも支払いが発生するたびに、地価とレベルと連鎖数から計算を行う必要があります。

かなり煩雑だと思うので、基本地価は100Gで統一する、Lv1土地では通行料支払いが発生しない、などの簡略化を行ってもいいかもしれません。

 

総魔力と順位の計算

更に厄介なのが、総魔力の計算です。

計算を行うには、土地のレベルと連鎖数から地価を求め、それを全ての領地について足し合わせ、そこに所持魔力と属性石(護符)の価値を加算し…、と面倒な手順を踏む必要があります。

もし計算違いで自分の総魔力を正しく把握できなかった場合は、ゲート通過時に目標を達成していたにも関わらず、それに気づかずゲームを続行してしまった、などということも起こりうるでしょう。

これについては、目標達成は自己申告制であるとし、気づかなかった場合はアガりは無効となる、というルールにするしか無さそうです。

 

普段は終盤にしか総魔力計算をする必要はありませんが、ギフトマーシフルワールドのような順位参照型のカードを使った場合は例外です。

順位を定めるためにいちいちに全員の総魔力を計算しなくてはならないため、ゲームが進めづらいことこの上ありません。

これを解決できそうなのが、定期的に順位を決める方式です。

カルドセプトと同じボードゲーム形式の「ドカポン」シリーズでは、下のように、7ターンごとにプレイヤーの資産を整理し、順位が発表されます。

カルドセプトでも、5ターン置きぐらいに全員の総資産を計算し、その結果を以後5ターンの順位として使うようにすれば、それ以上の頻度で順位計算を行う必要はなくなります。

この場合、順位は5ターンごとの固定制となりますので、集計の直前に総魔力を少し落とせば、ギフトやマーシフルワールドでいい思いができます。

 

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ダメージと能力変化

クリーチャーへのダメージの管理については、ポケモンカードが参考になります。

ポケモンカードでは、下のように、ダメージのたびにカードの上にダメージカウンターが配置され、この量がMHPを超えた時点で瀕死の判定となります。

カルドセプトにおいても、この方式を採用することができます。

ただ、全体焼きスペルを撃った際にはダメージカウンターを大量に置かなくてはならず、かなり面倒な予感はしますが…

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ポケモンカードで必要なのはダメージを食らう操作だけですが、カルドセプトではMHPやSTの変化にも対処する必要があります。

ダメージカウンターだけでなく、MHP-10カウンターST+10カウンターといったものも用意する必要がありそうです。

特にターンオーバーが使われた際のトークン配置の面倒さたるや、想像を絶します。

 

地形変化

ボードゲームカタン」では、下の図のように、各土地はタイルとして管理されています。

アナログゲームカルドセプトでも、領地をタイルとして設計しておけば、タイルの入れ替えという形で地形変化を行うことができて便利です。

マップの形を変えたいときも、タイルを並べ替えればいいだけなので、便利ですね。

ただ、タイルの上には多種多様なトークンが乗っかることになりますので、地変の際にタイルを入れ替えるのには苦労しそうです。

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ランダム性への対処

カルドセプトは、本当にランダム要素の多いカードです。

例えば、60%で敵を即死させるイエティ、80%で敵を抹消するアネイマブル、などがそれに当たります。

これらのカードを使った戦闘の際には、10面ダイスを振って、効果の成否の判定を行う必要があるでしょう。

 

このようなカードは、確率が10%区切りとなっており、キリが良くて有り難い限りです。

一方で、ステータスが10~70のランダム値になるスペクター、通行料が0.5~2.5倍になるヨーウィなどはそうもいきません。

ダイスでは端数まで表現することはできませんので、スペクターならステータスは10区切り、ヨーウィなら通行料は0.5倍区切り、といったように粒度を下げる必要がありそうです。

 

では、ランダムに変身するバルダンダースはどうすれば良いでしょうか。

思いつく方法としては、前もって全クリーチャーのカードをシャッフルした山を作っておき、その山から1枚引いて出てきたクリーチャーに変身させる、というのが挙げられます。

これも非常に準備が面倒です。

 

同様に面倒なのが、ランダムな土地を選んでクリーチャーを配置する、スパルトイアージェントキーのようなカードです。

ランダムな空き地を決める、という処理もかなり煩雑です。

やり方としては、カード使用直前に空き地にIDを振り、100面ダイス(そんなものあるのか…?)を振って出た値を空き地の総数で割った余りのIDの土地にクリーチャーを配置する、という方法が挙げられます。

私がプレイヤーなら、あまりやりたくはありませんね。

 

ブック破壊とブック復元

ディスコードポイズンマインドといったカードによる山札破壊は、普段コンピュータが自動的にやってくれていた事をセプターが手動でやらざるを得ないので、ひたすら煩雑です。

それより問題なのが、メタモルフォシスリフォームによるカードの置き換えです。

リフォームは特定のカードを全てマナに置き換えるカードですが、セプターはリフォームを撃たれることを予想し、入れ替え用の予備のマナを対戦に持参する必要があるわけです。

しかも、セプターが用意してきたマナより多くのカードをリフォームされてしまうと、入れ替えができなくなり、ゲームが続行できなくなります。これを避けるために、「同時にマナに置き換えられるのは8枚まで」といった制限を加えざるを得ないでしょう。

ブック破壊への対抗策としてバイバルが挙げられますが、これもどう処理していいものか考え物です。

まず、リフォームやブラックスミスなどでブックの内容の置き換えが連発した場合、ブックをもとの状態に戻すのは必ずしも簡単ではありません。

復元に時間はかかるでしょうし、元からあったマナなのかリフォームされたマナなのかの判別も難しいです。

また、既に場に出しているクリーチャーカードを回収するわけにもいきません。

ゲームの仕様とは異なってしまいますが、リバイバル使用時には、場に出ていないカードのみでブックを再構成するしか無いでしょう。

 

ブック外からのカードの追加

上でも微妙に問題になっていましたが、カルドセプトの特殊な点は、ブック外からカードを持ってくる必要がある点です。

例えば、ハイブクイーンは手札にハイブワーカーを加えるカードです。

この場合、ハイブクイーン使いはハイブワーカーの山を前もって用意しておき、ゲーム中にその山からハイブワーカーを補充する必要が出てきます。

これは、グーバクイーンレジェンドファロスコンジャラー、といったカードでも同様です。

 

変身能力を持つカードでも同じことが言えます。

例えば、アクアホーンを秘術で変身させたい場合、前もってミストウイングを用意してブック外に待機させておく必要があります。

シルフアリオンアームドパラディン、などのような変身カードについても同じ準備が必要になります。

 

遊戯王」のようなトレーディングカードゲームを想定する場合、この変身能力は厄介です。

というのも、アクアホーンは持っているがミストウイングは持っていない、というようなプレイヤーは、変身能力を使えなくなってしまうからです。

公平を期すためには、「ドミニオン」のように、カードを共有財産化し、必要なカードはサプライから獲得する方式にした方がいいのかもしれません。

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密命カード

密命カードをテーブルゲームカルドセプトに組み込むこと自体は簡単です。

プレイヤーは手札を常に表向きに場に置いて公開、但し密命カードは裏向きに配置する、というルールにすれば良いでしょう。

ただ、このルールはイカサマの余地を生んでしまう危険性があります。

例えば、その気になればシャッターのような通常カードを密命カードと偽って裏向きに配置することも可能です。

そして、「Hidden craftです、しかし条件未達成のためブックに復帰させます」などと言って、そのカードをブックに戻すこともできます。

また、エロージョンを撃たれた際に同種の密命カードを2枚持っていた場合にも、虚偽申告ができてしまいます。

これはもう対策のしようがありませんね。

 

まとめ

カルドセプトアナログゲーム化が可能かどうかと言われれば、一応は可能だと思います。

但し、

  • 通行料と総魔力の煩雑な計算
  • ダメージ、ステータス変化、複数呪いで登場する大量のトークン
  • ランダム変身やランダム土地配置

といった面倒な要素が多数存在しますので、快適なプレイングは望めそうもありません。